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丸の内ピカデリーでドルビーシネマを体験してきた

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の三回目を観に行ってきました。賛否両論いろいろ出ていますが、私は総合的に言って本作はとても好き。ファンが求めるものを見せた上で、今までに広げてきた風呂敷やいろいろあったことをちゃんとたたんだ点は素晴らしいと思います。

で、今回の劇場はこちら。

DOLBY CINEMA|松竹マルチプレックスシアターズ

9 月にオープンしたばかりの丸の内ピカデリー、ドルビーシネマ館です。都内初のドルビーシネマによる上映が IMAX とどう違うかは是非『スター・ウォーズ』で確かめておきたかった。
なお丸の内ピカデリーと言いつつドルビーシネマ館は 1・2 番シアター(ルミネ/阪急側)とは別の建物になり、入口が少し分かりにくいため注意が必要です。

ドルビーシネマというのは、数年前から導入されているオブジェクトベースのサラウンドフォーマット「ドルビーアトモス」+HDR に対応した映像規格「ドルビービジョン」に対応した上映方式。ドルビービジョン自体は HDR10(10bit)を拡張したドルビー独自の HDR 規格(12bit)で、テレビ機器や UHD BD、映像配信などにも採用されています。ドルビーシネマではさらに 4K RGB レーザープロジェクタを 2 台使用し、明るさ 108nits(既存フォーマットの二倍以上)、コントラスト比 1:1,000,000 という圧倒的な明るさ/コントラストを実現しています。
対する IMAX レーザー/GT テクノロジーのほうは数値的なスペックを公表していないため直接比較はできませんが、先日グランドシネマサンシャインで同作を観てきたときの印象と比べてみました。

まず、実は今回は移動時間を読み間違えていて到着がギリギリになり、本編上映開始直前のドルビーシネマのデモ映像の途中でシアター入りしたわけですが、館内がとにかく暗い!一般的なシアターであれば上映中でも足元灯やスクリーンの照り返しを頼りに自席まで辿り着くことはさほど難しくありませんが、ドルビーシネマでは環境がほぼ真っ暗、かつ暗いシーンになると足下の段差さえほぼ見えない状況。デモ映像が明るくなるシーン中に何とか自分の座席を探し当てることができましたが、この暗さには本当に驚きました。
で、この暗さからもたらされる「黒」。どんなシアターでもプロジェクタの光源に照らされる以上は多少なりともスクリーンが黒浮きしてしまうものですが、ドルビーシネマのスクリーンは本当に黒が黒い。SW だと本編冒頭の星空のシーンで宇宙が真っ暗になるため、自分が本当に宇宙空間で虚空を眺めているような感覚に陥ります。またスクリーンの周囲の黒との輝度差がほとんど感じられないことも没入感に寄与しています。

HDR というからには IMAX/GT 以上の強烈なコントラスト比でライトセーバーや稲妻などの鮮烈な明るさが表現されるのかと思ったら、眩しいほどの光の表現はそれほどではなく、IMAX/GT と同程度の印象を受けました。が、例えばライトセーバーの光に含まれる微妙なグラデーションのような「明るい/暗い中での階調表現」が IMAX/GT 以上に繊細に感じられ、高いコントラスト比以上にこれがドルビーシネマの真骨頂なのではないかと感じました。

ただ残念だったのは日本語字幕。白 100% で表現される字幕はあまりにも明るく、シーン自体が明るい場面ではさほどでもないものの、暗いシーンでも無調整の白い字幕が表示されると文字が眩しすぎ、全体の画質を台無しにしてしまいます。こればかりはせっかくのドルビーシネマの体験を損ねているレベルで、これなら字幕版ではなく吹替版を観た方がマシか、SW の英語ならばそれほど難しくないから字幕なし英語版で上映してくれ…と思いますね。ドルビーの関係者はこの字幕版を自分で観たことがあるのか?と問い詰めたいほど。

音に関しては、ドルビーアトモスらしく各サラウンドチャンネルの繋がりが良い自然なサラウンド感と、響き(特に残響感)が良い。IMAX のクリアでダイナミックレンジの広い音とは方向性が違ってこればかりは好み次第ではありますが、甲乙つけがたく良い音だと思います。

なお座席はこのとおり真っ黒な革張りのシート。幅、ヘッドレストの高さ、クッション性ともに十分高くて座り心地が良い。また肘掛けが隣席と共用ではなく両側にドリンクホルダーがついているのも素晴らしい。一般席のグレードの高さで言えば都内の映画館でもトップクラスではないでしょうか。

総じて、画質・音質・快適さの点では十分満足できるものでしたが、それだけに明るすぎる字幕が残念だったなあ。まあ IMAX も「(スクリーンが大きいため)字幕がデカすぎる」のはデメリットだと思っていますが、ドルビーシネマの字幕の明るさはさらに辛い。
また IMAX 比でいうとスクリーンが小さいこと(グランドシネマサンシャインの IMAX スクリーンは W25.8m なのに対してここのドルビーシネマは W15m しかない)こととスクリーンが少し高いことが個人的には物足りない点。まあスクリーンの高さは映画館的には普通ですが、IMAX の見下ろし型のスクリーンに慣れてしまった身としては、ちょっと高いんですよね…。

そんなわけで IMAX とはそれぞれ一長一短あり、という印象。スクリーンサイズは有楽町の駅近という立地でこれ以上を求めるのは酷かもしれません。都心からのアクセスが良い場所で W20m 超級のドルビーシネマ館ができれば IMAX からメイン館を乗り換えても良いとは思いますが。とはいえ映画は作品によってシアターに求めるもの(スクリーンサイズ/画質/音質/雰囲気/立地等)が変わってくるわけで、ドルビーシネマの画音質がハマりそうな作品については積極的に丸の内ピカデリーを利用しようと思います。

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