Googleフォト、「高画質」写真/動画の“無料で容量無制限”を終了へ。2021年6月以降のアップロードが対象 – PC Watch
Google が「Google フォト」の高画質写真の無料・無制限アップロード対応を終了することが発表されました。利用している人がけっこう多かったのか、SNS で私の周りではこのニュースについて騒がしかった印象。
容量無制限といっても解像度は 1,600 万画素相当に圧縮されてしまうので、元からオリジナルデータのバックアップ先としてはちょっと適さない感はありましたが、スマホで見る程度なら十分な画質が得られることもあって多くのユーザーには事足りるサービスではあったと思います。私もちょいちょい使ってはいましたが解像度が下がってしまうためあくまで PC とスマホの両方で閲覧したい写真を入れておく程度で、バックアップとしては使っていませんでした。
このサービスが始まった当時にも書いた通り、Google フォトは Google が画像解析に必要な大量の元データを低コストで入手するための手段だったと思われます。あれから五年経ち、もう十分すぎるほどの画像データが入手できたこと、および解析データから得られる利益とサービスを維持するコストのバランスが取れなくなったため今回の見直しに至ったと思われます。オンラインストレージ系のサービスはストレージ容量と転送帯域というクラウドサービスの根幹に関わるリソースを消費するだけに、いかに Google といえど無料では賄いきれなくなったということですね。
オンラインストレージ系サービスは一昔前は大盤振る舞い状態でしたが、ここ 4~5 年で多くのサービサーが次々と有料化・値上げ・サービス縮小などの方向転換を余儀なくされてきました。今でも RAW も含め容量無制限を続けているのは有料だけど Amazon プライム・フォトくらいではないでしょうか?だから Google フォトユーザーが移行するなら(既にプライム会員か、プライム会費を払っても良ければ)プライム・フォトほぼ一択というのが現状。ただしこちらも以前書いた通り Amazon プライムのコア事業ではないし、いつ縮小されてもおかしくないとは思っています。Google も Amazon も事業を着るときは容赦ないし、クラウドサービスは「いつまでもあると思わない前提」で使うしかないのが現実。
というわけでクラウド系フォトストレージサービスは複数デバイス間で写真を共有して見るために使うならば今後も有用であり続けると思いますが、バックアップ用途は結局ローカルストレージにバックアップが最も確実なんでしょうね。そんなわけで私は数年前にオンラインストレージ系サービスはあまり信用ならないと思って以来、重要な写真データには同スペックのポータブル HDD を二台ずつ用意して二重バックアップを取る、という昔ながらの方法に戻しました。近年はポータブル HDD でもテラバイト単位の容量があるからそれほどかさばらないし、2TB で ¥8,000 くらいならさほど高くもない。3.5inch HDD ならもっと大容量で安いけどかさばるし外部電源が必要になるので、コンパクトでバスパワー駆動できるポータブル HDD が(転送速度に多少目を瞑れば)最適だと思います。
完全に長期にわたって信用できるサービスがない以上、フォトストレージはテンポラリとして使い、長期保存は HDD。この弱点はディザスターリカバリー(自宅が災害に遭ったら終わり)なのですが、それはまあ仕方ないと割り切りですかね…。
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