スポンサーリンク

クロムクロ [Netflix]

今さらだけど 4 年前のアニメを視聴中です。

クロムクロ

富山県南砺市に本拠を置く制作会社 P.A.WORKS によるロボットアニメです。富山県の企業らしく、富山(主に立山黒部エリア)が舞台。
ごく普通の(?)女子高生・由希奈と 450 年の眠りから覚めた侍・剣之介が発掘されたロボット「クロムクロ」に乗り、地球を侵略しようとする「鬼」と戦う作品です。2020 年に「鬼と戦うアニメ」というと全く別の作品を想起してしまいますが(ぉ)、こちらは和テイストの現代ロボットアニメ。和テイストでありながらエヴァ的なタワーディフェンスアニメでもあり、未知とのファーストコンタクトものであり転生もの的側面ももつという、かなり設定を欲張った作品でもあります。

実は 4 年前に 7 話くらいからリアルタイムで観ていたのですが、最初の方の話を知らなかったので最近 Netflix で見つけ改めて最初から観ているところです。

そしたら、

第 1 話のラストに「鬼」が初登場するシーンでいきなり私の生家のすぐ近くが舞台に(笑)!

地元のランドマークである大橋と市のシンボルである海王丸もバッチリ描かれているし、聖地アピールとしては完璧な構図。
ちなみに 7 年前にこの橋が開業するまでは港の東西は無料のフェリーで渡るのが日常でした(今でも便数を減らして運航は継続中)。

生まれて 18 年、毎日目にしてきた二本の煙突と田園風景。
何もない田舎に突如現れる巨大ロボットの違和感。よく見知った風景だからこそ余計にインパクトを感じます。

どれくらい見覚えがあるかというと、

サクッと Google マップで特定できてしまうくらいには地元です(ぉ
Google マップの位置特定スキルは孤独のグルメの聖地巡礼によっても鍛えられましたが…。

その後この「鬼」は北陸新幹線を破壊し、神通川を渡って富山市の中心地で「クロムクロ」と交戦状態に突入します。

市役所前~県庁前公園での激しいバトル。庁舎が容赦なく破壊されていきます。

市電(ライトレール)は鷲掴みにされた挙げ句投擲武器に(笑

とにかく県内の名物や観光名所を積極的に画面に登場させようという意気込みを感じます。

そして、

破壊される富山きときと空港。

それから、

廃墟となったファボーレ。県内有数(そもそも絶対数が少ないという意味で)の大型ショッピングモールです。

県内の制作会社として、とにかく作中で富山県を盛り上げようという気概が伝わってきます。
それが県外の人にどれくらい伝わっているかは未知数ですが、当時は他の地方舞台アニメみたいに聖地巡礼で盛り上がったりしたんでしょうか?少なくとも富山出身の私としてはこういう映像が見たくて当時リアルタイム視聴していました。

富山が舞台のわりにほとんどが標準語で話すキャラばかりという作品舞台において、唯一富山弁で喋る日本人とスペイン人のハーフ高校生カルロス(左)。ネイティブ的には今一歩詰めが甘いように感じるけど、方言指導はけっこう頑張っている印象。

作品の感想としては、別に社会現象になったり大ヒットするほどのインパクトはないけど最後までダレずに楽しめる良作ロボットアニメだと感じました。数多く散りばめられた謎で引っ張られる感覚。あまりに設定てんこ盛りにしすぎたせいで主人公とヒロイン以外の掘り下げが足りない気もするけど、それをやるにはもう 1 クール分くらい必要になりそうだし、ちょうど良い案配なのかもしれません。
全 26 話という長丁場でありながら途中で脚本も作画も破綻する素振りすら見せず、とても丁寧に作られた作品だと思います。それでいてジブリや新海誠とも、ufotable ともまたちょっと違う方向性。私が P.A.WORKS のアニメを観たのはこれが初めてだと思いますが、なかなかいいじゃないですか。

万人受けするとは思いませんが、富山かロボットアニメどちらかの属性を持っているなら一度観てみて損はしないのではないでしょうか。

コメント

スポンサーリンク