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マウントアダプター SHOTEN GTE の使用感

先日購入したマウントアダプター SHOTEN GTE、まだ使い込んだというほどではないけどそれなりに感触が掴めてきたので現時点での使用感をまとめておきます。

焦点工房 / SHOTEN GTE

CONTAX G レンズを AF で使えるマウントアダプター。同様のアダプターは以前にも TECHART TA-GA3 がありましたが、SHOTEN GTE は後発だけあって TA-GA3 よりも遙かに実用性の高いアダプターに仕上がっています。

TA-GA3 はソニー製の A-E マウントアダプターのようにアダプター内に AF モーターを持ち、カプラーを介してレンズ内の AF 機構を動作させる仕組みでした。レンズ本来の AF 機構を使うという点ではとてもロマンを感じるアダプターだったのですが、これがとにかく遅くて動作音もうるさかった。古い AF 機構をカプラー経由で動かす以上は DC モーターでないといけないんだろうし、制約は分かります。でも場合によっては MF した方が早いくらいだったのと、α7 II 以降の機種では像面位相差 AF を切ってコントラスト AF で使わなくてはならないのがネックで、次第に使わなくなっていきました(最新のファームウェアでは像面位相差 AF に対応済みのようです)。

それに対して SHOTEN GTE はレンズ内の AF 機構は直接使わずに、マウント面を前後に駆動することで AF する方式。これならば TA-GA3 のやり方よりも静かで高速な AF が実現可能です。最新のリニアモーターやステッピングモーターほどではないけど、十分に実用になる AF 速度。

さらにマウント面を繰り出す機構を応用してアダプター自体をエクステンションチューブ的に使い、レンズ本来の最短撮影距離よりも寄れる機能も備えています。
CONTAX G レンズは現行のほとんどの E マウントレンズよりもコンパクトなので、実質的に単焦点レンズでの運用になることが許容できればネイティブ E マウントレンズよりも取り回しが良いと言えます。まあ最近はソニーの小型 G レンズ群とかシグマの I Series が出てきているので、CONTAX G レンズ以外の選択肢も増えていますが。

せっかくだから TA-GA3 と SHOTEN GTE の AF 速度や駆動音を比較する動画でも撮ろうかと思ったら、YouTube で海外のユーザーの方が同様の動画を公開しているのを発見。ライカ M マウント用の LM-EA7 も比較対象に含まれていて、もう私が改めて撮る必要ないじゃないですか。

このように、AF 速度も動作音も SHOTEN GTE の方が圧倒的に良い。LM-EA7 は使ったことがありませんでしたが、これと比べても SHOTEN GTE の方が静かなようです。若干高周波音が聞こえるのが人によっては耳障りかもしれませんが。これはもう今さら TA-GA3 を使う理由はないですね(既に販売終了になっているようですが)。

ただし SHOTEN GTE も完璧ではなくて、今のところ気になっている問題が二つあります。

  • AF が合焦しないことがある。レンズや被写体にもよるので発生条件不明
  • Exif に異なるレンズデータが記録されてしまうことがごく稀にある。いろいろとレンズを付け替えているうちに直ってしまったのでこちらも再現性不明

二つ目は撮影自体に影響がないからまあ良いとして、一つ目はそれなりの頻度で出るのでせめて対処法を知りたいところ。まあ失敗できない撮影用途で CONTAX G レンズを持ち出すことはまずないので、多少の苦労や試行錯誤も含めて趣味の撮影のうち、と割り切ってはいます。

完璧ではないけれど、十分に使い物になる AF マウントアダプターです。11 年前に NEX-5 とともに CONTAX G レンズに手を出したときには、このレンズをオリジナル画角かつ実用的な AF で使える日が来るなんて想像もしなかったなあ。

個人的には α7C ではコンパクトなレンズしか使わないと決めているし、CONTAX G レンズは α7C のためにあるようなレンズなので、この組み合わせでたくさん写真を撮ろうと思います。

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