スター・ウォーズドラマシリーズ最新作『アソーカ』の最終話が配信開始されたので、今回もまた Disney+ を短期契約してイッキ見しました。
アソーカ・タノはシスに堕ちる前のアナキン・スカイウォーカーに師事したジェダイ。『マンダロリアン』シリーズにもちょっとだけ登場していた彼女が主役の物語です。時間軸的には『ジェダイの帰還』と『フォースの覚醒』の間でまさに『マンダロリアン』の少しだけ後の話。ちなみに同名の小説も出版されているようですが、そちらは別時間軸の物語らしいですね。
本作は『マンダロリアン』でも少しだけ触れられていた銀河帝国のスローン大提督復活の噂をアソーカが聞きつけ、その帰還を阻止する作戦の一部始終を描いたものです。
『マンダロリアン』から引き続き白いライトセーバーの二刀流で戦うアソーカ・タノ。劇中で「師匠によく似ている」と言われますが、少なくとも Episode III のアナキンとは全然違って成熟した大人のジェダイとして表現されています。
『マンダロリアン』や『アンドー』のようにジェダイが(ほぼ)出てこない渋いスター・ウォーズも好きだけど、やっぱりジェダイとライトセーバーが画面に出てくると燃えます。
アソーカの代わりに無鉄砲な役回りを演じるのが彼女の弟子であり相棒であるサビーヌ・レン。ギャルっぽいナリをしているけどマンダロリアン出身の見習いジェダイという設定で、マンダロリアン流戦闘術とライトセーバー剣術のハイブリッドで戦う姿が格好いい。またアソーカと一緒に戦うシーンではジェダイとマンダロリアンが共闘する姿が見られるのも胸熱です。
今作に登場するマンダロリアンは彼女だけでしたが、今後ディン・ジャリンやボ=カターンと共闘したりマンダロリアンの母星を訪れる展開があったりするのでしょうか。『マンダロリアン』『ボバ・フェット』と本作は有機的に繋がった物語なので、今後深く絡んでくる予感。
光あるところ闇もまたある…という感じで当然出てくるのが敵役。それがこのベイラン・スコールと弟子のシン・ハティで、彼らはシス…ではなく傭兵に身をやつした「堕ちたジェダイ」。よく見るとライトセーバーの光刃が赤ではなくオレンジ色をしています。堕ちたジェダイは『オビ=ワン』にも出てきたけど、ジェダイって Episode III のジェダイの大粛清でほとんど殺されてしまったんじゃないんですかね?まあジェダイを出すならシス(的なもの)を出さないと盛り上がらないというのはあるのでしょうが。
ちなみにアソーカとサビーヌをはじめ本作の主要な登場人物の多くは SW のアニメシリーズ『反乱者たち』にも登場するようです。スローン大提督も『反乱者たち』の敵役だし、本作のストーリー自体が『反乱者たち』の続編として作られている感じ。私は『反乱者たち』は絵柄が苦手だったのとあまりに長いのとでフォローしていないのですが、それをストーリーの軸に持ってこられるとちょっとついていけない…と序盤は思っていました。
が、前半のちょっと眠い展開を乗り越えたら終盤に行くに従って尻上がりに面白くなっていくじゃないですか。よく知らない物語がベースになってはいるけれど、ライトセーバーの剣戟あり、マンダロリアンのトリッキーな戦闘あり、もちろん戦闘機による宇宙戦あり、敵基地への潜入作戦あり…という観たかったアクション全部盛り。有名キャラはほぼ出てこないけどこれこそスター・ウォーズだ!という展開の連続でドキドキします。
まあ登場人物の年齢層が高めなこともあるのか、ライトセーバー戦が全般的にもっさりとした段取りチャンバラであまりカッコ良くないのはちょっと残念。でもこれは Episode VI の続きの物語なのだ!と自分に言い聞かせながら観たら何とか許容範囲に思えてきました(笑
全 8 話が配信されていますが、8 話目までで問題が全然解決されていないというかあと少なくとも 1 シーズン分くらいはやれそうなところで終わってしまいました。続編の報はまだありませんが、Season 2 はきっとあるんだろうなあ。
『マンダロリアン』『ボバ・フェット』でも帝国軍残党が暗躍していて、一方で新共和国は隙だらけ…というのが断片的に描かれていました。それが本作ではさらに明確になり、共和国の目の届かないところでファースト・オーダーやパルパティーン皇帝が力を蓄える素地があったことが示唆されたと言えます。Disney+ で展開される SW のドラマシリーズは Episode III と IV および VI と VII の間を埋める物語が続いていますが、このミッシングリンクの繋ぎ方はなかなか巧いと思います。今後も継続的にドラマシリーズが制作されていくようで、それらも楽しみにしています。
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