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大井町「魚菜由良 鼎」の金目鯛煮付けと鯛めし

大井町に行く用件があったので、お昼はこちらのお店へ。

魚菜由良 鼎

この界隈では名店として知られる居酒屋のランチ営業です。大井町に三店舗あり、本店は昨年 11 月に近隣の火災に巻き込まれて全焼の憂き目に(本店は現在和酒 Bar 楽土とのコラボという形で臨時営業中とのこと)。
一度行ってみたかったけど最近飲みに行く機会も減ってるしなあ…と思っていたら、2・3 号店はランチ営業もやっているんですね。それならということで 3 号店の「鼎(かなえ)」に来てみました。

店内は品良く落ち着いていて、第一印象は「よくドラマとかで部長が落ち込んでいる若手社員を励ましに連れてきそうな店(店主役は前田吟)」。こんな店にサラッと入れる大人っていいですよね。

そういう名店らしくランチも鯛めし、土鍋ご飯、焼き魚、金目の煮付け、とちょっと手の込んだ和食中心。かと思えば「お子様ハンバーグカレー」なんかもあったりして、案外敷居が低い店なのかも。
個人的には、こういう店に来たら魚系ランチで攻めたい。

メニューを裏返すと、なんとそこにはラーメンが。しかもかつて大井町にあった人気店「ajito ism」の味がベース!行列店だった ajito ism、一年ちょっと前に閉店して千葉に移転開業したところまでは知っていたのですが、大井町でもまだあの味が食べられるお店があったとは。調べてみたところ、ajito ism の常連だったここの店主が直接味を教わり、自店の料理に馴染む味付けにアレンジして出しているようです。もう食べられないと思っていたから思わぬ形での再会に驚き。他のお客さんも半分くらいはラーメン目当てで来ているようでした。

ともあれ、今の腹は完全に魚腹。今回は初志貫徹でいきます。
注文すると前菜三品(写真は二人前)が出てきました。これ、ランチの前菜というよりも和食居酒屋の前菜じゃないですか。どれもこれも、日本酒またはヱビスビールが欲しくなります。つまるところうまい。

お刺身。この日はブリと鯛でした。ブリはさすがに天然ものではないと思うけど、それでも美味しい。そして鯛の刺身が昼から食べられる幸せ。お店側はどうあっても日本酒を頼ませたいらしいですね…(汗

金目鯛の煮付け御膳のお出まし!
金目、半身でもかなり大きい。昼からこれだけ立派な金目の煮付けが食べられる店もそうそうないのでは。

フワフワした金目鯛の身に甘口醤油だれがよく染みていて美味しい。脂の乗り具合もちょうど良い。
そして金目のうまみと醤油だれが染みこんだ長ネギまでがご馳走のようにうまい。

味噌汁もさりげなく鯛汁。
鯛の上品なうまみが胃袋に染みわたる。刺身に煮付け、汁にいたるまで鯛づくしの幸せ。

そしてこちらは土鍋で炊かれた鯛めし!
…のはずなんですが、別料金で蟹をトッピングしたら鯛が隠れて蟹めしみたいになってしまった。

改めて、鯛めし。
さっきの金目も良かったけど、鯛めしは鯛のうまみが土鍋ご飯に行き渡っていて隅々まで美味しい。蟹を足しても確かに美味しいけど、これなら鯛一本でも十分においしかったかもしれません。

食後はアイスクリームとコーヒーで〆。

ああ、なんと幸せな昼食だったろう。昼から鯛でお腹いっぱいにする、って人生初の体験でした。これはまた食べに来たくなるなあ。でも次に食べに来るなら ajito ism 直伝のラーメンも試してみるしかあるまい。

ランチがこれだけ美味しかったなら夜営業も絶対優勝に違いないので、機会を見つけてまた何度か足を運びたいと思います。

ごちそうさまでした。

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