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赤羽 川栄 その 3

「うなぎと白い飯、最強。最強線胃袋行き快速」

埼京線に乗って久しぶりに赤羽へ。赤羽って普段全く来る用事はないのですが、今回はこの暑い季節に鰻を食べて元気出していこう、ということで『孤独のグルメ Season3』に登場した鰻の名店が目的です。前回来たのっていつだっけ…と思い返してみたらなんと 11 年も前でした。Season3 からそんなに経ったのか…。

うなぎ 川栄

以前来たときとは店構えがガラッと変わっていました。六年前に改装したそうですね。
昔は鰻の蒲焼きを販売しているカウンターの脇から店内に入っていくというすごく庶民的な感じの店舗だったのが、今や高級な鰻料理の店になった感じ。まあ鰻って安い食べ物じゃないし、これくらいのほうがありがたみがあります。

昔から予約ほぼ必須な店でしたが、その人気は鰻が高くなった今も変わらないようです。休日は予約でほぼ満席、平日でも予約なしだと開店前から並んでお昼終わりの時間に入れるかどうか、という感じ。私は予約して行きました。

鰻、やっぱり今はかなり高くなっちゃったなあ。以前来たときの値段と比べると驚きます。そういえば先日鰻の完全養殖に成功し、商用化に向けた検討が始まるというニュースがありましたが、近い将来鰻をもっと気軽に食べられる日が来るとしたら楽しみです。

うな重は昔は「最特」が最上級だったのに今は「最特上」なんてのがあるんですね。最特と最特上は鰻の種類からして違って、より良質な青うなぎを使っているそうです。高いけど一度食べてみたい…。

ともあれ注文だ。
やはりここはホロちょっといって、締めに鰻重頼もう。

注文するときに「お飲み物は何になさいますか?」と聞かれたら、流れでビールを頼んじゃうじゃないですか(笑。
これはさすがに予定してなかったけど、この暑い夏に昼ビール、効くぅ~~~!

お通しをつまみながらホロホロ鳥と鰻のお出ましを待ちわびます。

というわけで、ホロホロ鳥の合わせ盛り。
たたき状にしたホロホロ鳥のもも肉(写真左)とむね肉(同右)。

もも肉は肉自体のうまみが強めだからワサビだけで食べられる。
むね肉はタマネギベースと柚子胡椒ベースの二種類のタレで味わう。

同じホロホロ鳥でも部位によって味も食感もずいぶん違って、どちらもうまい。
「生ものなので一時間以内にお召し上がりください」と言われたけど、こんなの一時間どころか数十分だってもちはしない、絶品のおつまみ。

そこに私のうな重がご降臨。
特上を頼んだら下のご飯がほとんど隠れるほど大きな鰻が載ってきました。

この時点で既にテンションは最高潮。
ずっとここの鰻が食べたかったんだ。

しみじみと染み渡る肝吸いのうまみ。
肝吸いがうまい店の鰻、信頼できる。

漬物が四種類、たっぷりめについてくるのも嬉しい。
中でも奈良漬けの酒粕の香りがたまらない。実は奈良漬けって私の隠れた大好物なんですよね。

そして、鰻。
口に入れると最初はふっくらとした食感、そこからほとんど噛まないうちに口の中でほろほろと解け、とろけていくような感覚に変化していく。それを追いかけてくるタレの複雑なうまみがなんとも言えずおいしい。心なしか、以前来たときよりも鰻のレベルがグッと上がったような気さえします。

ああ、うまかったあ…!
やはり鰻は日本人にとって最高のごちそうの一つだと再確認した。

この鰻を食べたなら、この歴史的に暑い夏さえも乗り切れそうな気がしてきた。パワーをもらいました。

またいつか、この店の鰻に元気をもらいに来ようと思います。
ごちそうさまでした。

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