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RG ガンダム Ver.2.0

先月から仕掛かっていた RG ガンダム Ver.2.0 が完成しました。例によって素組み+スミ入れ+トップコートで仕上げ。

RG 1/144 RX-78-2 ガンダム Ver.2.0

RG ガンダム Ver.2.0

写真だとスケール感が判らないくらいにディテールが入っていますが 1/144 です。マッシブで情報量の多いデザインは PG Unleashed と同じ方向性ながら PGU とはまたちょっと異なる意匠。初見では RX-78 ガンダムにしては盛りすぎに見えたけど、組み立てているうちにRX-78 ガンダムの 2024 年時点での解釈としてはこれはこれでアリなんじゃないかと思えてきました。

RG ガンダム Ver.2.0

複雑な構造の関節が露出しているせいか、正面よりも背面のほうが情報量が多く感じます。装甲にちょいちょいスリットが入っているのはちょっとやり過ぎな気がしなくもない。

RG ガンダム Ver.2.0

バストアップ。頭部はヘルメットに対してやや顔が小さめ、V 字アンテナがかなり長いこともあって視覚的にもかなり小顔に見えます。シルエットはファーストガンダム(安彦顔)というよりは GP01 とか V ガンダムみたいな、つまりはカトキ顔という印象。個人的にはもうちょっと野暮ったい顔、例えば THE ORIGIN 版くらいの顔つきのほうがガンダムらしくて好み。

RG ガンダム Ver.2.0

このキットで最も好みが分かれるのは胸部の構造ではないでしょうか。存在感強めな黄枠のついた胸部ダクトと上下分割になったコクピットハッチはアニメ版ガンダムの設定から離れた RG Ver.2.0 の独自解釈です。ググってみるとこの二カ所については枠なしダクト、一体型ハッチに改造している人も少なくないようですね。ハッチはおそらく腹部の可動(前後屈)のためにパーツを分割したかったのだと思われます。

RG ガンダム Ver.2.0

で、話題のコアファイター。もちろんコアブロックに完全変形(ランディングギアだけ取り外し式)です。
1/144 で完全変形のコアファイターをガンダムに内蔵できるギミックは初代 RG ガンダムでも実現済みだからそれ自体は珍しくないのですが、

RG ガンダム Ver.2.0

前述の前傾姿勢を可能にするためにコアファイターに関節が仕込まれている、というのはちょっとやり過ぎ感。

RG ガンダム Ver.2.0

関節といえば前腕部にも追加の関節が仕込まれていて、手首のちょっとした角度を調節できるのが地味に重宝します。
ここがちょっと曲がるだけでポージングの際に拳をグッと握り込んだようなニュアンスをつけられます。初代 RG でも手首が若干スイングするギミックはありましたが、Ver.2.0 は全方向に微妙な角度をつけることができます。

RG ガンダム Ver.2.0

凝った関節の機構のおかげでビームライフルを両手で構えるポーズが歴代の 1/144 ガンダムの中で最も決まる。今まではガンダムの視線とライフルの照準と銃口を正面向きに自然な感じで揃えるのが難しかったと記憶していますが、これはさながら劇中イメージのごとく表現できます。ショルダーアーマーの前後パネルがスイングするギミックも自然なポージングには非常に効果的。

RG ガンダム Ver.2.0

脚部をはじめ関節の可動範囲は旧 RG よりもさらに広がりました。旧 RG は関節を大きく曲げると内部フレーム(アドヴァンスド MS ジョイント)のスカスカ感が気になりましたが、Ver.2.0 は中にもメカがみっちり詰まっているように見えます。内部フレームの組み立てはけっこう大変でしたが、それがポーズをとらせたときの情報量の違いとして効いてくるわけですね。

RG ガンダム Ver.2.0

ちなみにフレームの保持力は素晴らしく、うまくバランスを取ってやれば「ガンダムが走っている途中の姿勢」で片足立ちさせることさえ可能。アドヴァンスド MS ジョイントのフニャフニャ関節とは完全に別物です。パーツのポロリもないし武器を持たせても腕や肩が垂れ下がってくることもないし、これは良いものだ。

RG ガンダム Ver.2.0

関節の自由度と保持力のおかげでテレビ版第 1 話の「デニムのザクをビームサーベルで撃破したシーン」さえもこの通り、美しく決まります。劇中のガンダムのポーズってアニメならではの嘘で描かれたものも多く、ガンプラで再現すると不自然になることが少なくなかったのですが、RG Ver.2.0 では再現できないシーンってないのでは?というくらい、どんなポージングにも応えてくれる。

RG ガンダム Ver.2.0

初代 RG(写真右)と。
実は初代と Ver.2.0 の組み味の違いを比べたくて、Ver.2.0 の発売と同時期に再販された初代 RG を買い直して平行して組み立てていました(笑。それで時間がかかってしまったという…。
これがどちらも同じ RX-78-2 の立体化とは思えないくらい、デザインもバランスもディテールも違う。オリジナルのガンダムのイメージに近いのは旧 RG ですが、Ver.2.0 はファーストガンダムらしくはないけどとにかく強そう。渋めの成型色だった旧 RG に対して Ver.2.0 はアニメっぽいビビッドカラーなのも良いじゃないですか。

RG ガンダム Ver.2.0

背面の情報量もまるで別物。私の好みからすると Ver.2.0 はちょっとクドいですけどね。私にスキルがあれば胸部ダクトとコクピットハッチに加えて全体のディテールを少し減らす方向で改造すると思います。

でも新旧の RG ガンダムで最も異なるのはパーツの保持力。旧 RG はちょっと動かすだけでパーツがポロポロ落ちるし、関節もフニャフニャで頼りない。一方 Ver.2.0 はどれだけ動かしてもガッチリ保持してくれて絶対的な信頼感があります。

RG ガンダム Ver.2.0

ただコアファイターのバランスだけは初代のほうが好きかなあ。旧 RG のほうが主翼が大きくて戦闘機らしさがあります。ただこれもまた垂直尾翼の保持力が弱くて、ちょっとした振動で尾翼が寝てしまうんですよね…。Ver.2.0 はコアファイターの保持力もちゃんとしてます。ただランディングギアが脱落しやすいのだけが弱点。

RG ガンダム Ver.2.0

ハイパーバズーカ装備。アムロはビームライフルよりもバズーカがお気に入りだったようなイメージがあります。最終決戦には二丁持って行くくらいだし(笑。
これも初代 RG より一回り大きく太くなって迫力が五割増しくらいになっています。

RG ガンダム Ver.2.0

「ブライトさん!アムロがあんな戦い方をしている…!」

第 9 話「翔べ!ガンダム」のひとコマ。こんな取り回しの悪いバズーカで小さい標的(ドップ)を次々と撃ち落としていくアムロは化け物です。

RG が新たな世代に突入した、と言える最新フォーマットだけあって相当組み応えのある楽しいキットでした。これは再販されたら追加購入して全塗装のうえプロトタイプガンダムや G-3 として仕上げてみたくなりますね。

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