これがルイス・ハミルトンだ! 全盛期に劣らぬ圧倒的強さで完勝。アストンマーティン・ホンダは全滅|F1バルセロナ-カタルニアGP決勝
今年から1国2開催(2008~2012のカタロニア/バレンシア2開催以来)となるスペインでのF1グランプリ。「スペインGP」の名称は新興のマドリード開催に奪われたためカタロニアは「バルセロナ・カタルーニャGP」を名乗ることになりました。しかも来年からはベルギーGPとの隔年開催となるため、カタロニアでのF1はしばらく見納めになります。
カタロニアは昔から抜けないサーキットとして知られ、コース特性的にもドライビングテクニックよりもマシン性能への依存度が高くチームごとの力の差が如実に出る場所。だから予選でメルセデスがフロントロウを独占し、決勝もスタートポジションから大きく順位を変えないままチェッカーを受けるだろう…と予想していました。実際レース中盤まではほぼその通りの展開でしたが、終盤に波乱が待ち構えていました。
■フェラーリ
ハミルトンがフェラーリ移籍後初、メルセデス時代から数えても約2年ぶりのグランプリ優勝。昨年の移籍直後にスプリントでの勝利はありましたが、本レースでポディウムの中央に立ったのは久しぶりでした。
予選から高いパフォーマンスを発揮して2番グリッドを獲得。決勝ではソフトタイヤスタートからの3ストップ戦略という大胆なストラテジーを実行しました。中盤までは2ストップ戦略を採ったメルセデスのペースが悪くなくハミルトンの戦略は不発か…と思われましたが、41周目のアロンソのリタイヤに伴いVSCが導入。その機を逃さず3回目のピットインを敢行したハミルトンがトップに立ち、新しいタイヤでメルセデスに対するマージンを築いたままフィニッシュ。フェラーリの戦略がこんなに美しく決まることがあるなんて(笑
余談ながらこれが今季初めてメルセデス以外のチームが勝ったレースとなったわけですが、表彰台で流れた国歌は相変わらずドイツ(メルセデス)、イギリス(ラッセル/ハミルトン)、イタリア(アントネッリ/フェラーリ)だけという状況は変わっていないんですよね。
個人的には、開幕直後頃はさすがのハミルトンも今年限りで引退かもなあ…なんて思っていたのですが今季はルクレールよりも一貫性も運もあるし、まだまだ戦えるところを見せてくれました。現時点でチャンピオンシップは2位、とはいえここから逆転チャンピオンの可能性は高くはないと思いますが、F1史上最も偉大なドライバーが再び輝いてくれることを期待します。
■メルセデス
予選ではラッセルが1番手、アントネッリが3番手。ラッセルが僚友に一矢報いるのかアントネッリの勢いが勝つのか…と思っていたら意外な結末となりました。
スタートからしばらくはハミルトンを含むトップ3台はグリッド通りのオーダーで推移。しかし3ストップ戦略のハミルトンが一足早くピットインするとラッセルとアントネッリのマッチレースとなり、なかなか順位の入れ替えは起きませんでしたが61周目で遂にアントネッリがラッセルをオーバーテイク。そこからVSC導入のアヤでトップを走るハミルトンを追いかけるか…というところでアントネッリのマシンが突如スローダウン、まさかのリタイヤ。
ラッセルは労せず2位フィニッシュでアントネッリとのポイント差を18も詰めることに成功しましたが、それでもコース上で一度抜かれたことはやはり現時点での二人の勢いの差を見せつけられたような印象です。ラッセルはレース内容よりも結果を前向きに捉えて今後の勝負に臨めるか、それとも「抜かれたイメージ」を引きずるか、が今後の展開を決めるような気がします。
アントネッリは無念のノーポイントレース。前回のラッセルに起きたことが今回アントネッリにも起きた格好ですが、それでもチャンピオンシップ上はまだハミルトンに対して41pt、ラッセルには50ptの差をつけて圧倒的な首位。二週間後のオーストリアでこれが縮まるのか広がるのか、それがシーズン中盤戦の流れを決めそうです。


コメント