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F1 オランダGP 2026

フィニッシュ直後に祝福の大雨!  ラッセルが逃げ切りポール・トゥ・ウイン。角田裕毅はコラピントを抜けず13位|F1オランダGPスプリント
ノリスが前戦ハンガリーに続き連勝! 角田裕毅、入賞争うも痛恨コースオフもあり11位。アロンソ殊勲の”1ストップ”で9位|F1オランダGP決勝

夏休み明けのF1は今年で開催が終了するオランダGPからのスタート。休み明けがいきなりスプリントという慌ただしい週末でしたが、基本的には夏休み前のハンガリーからの流れをそのまま汲むようなグランプリでした。

■優勝争い(メルセデス/マクラーレン/フェラーリ)

結果だけ見ればスプリント(ラッセル)、決勝レース(ノリス)ともにポールトゥウィンでした。でもレース内容は全然違っていて、スプリントはスタートからほぼトレイン状態で順位変動があまりない退屈なレース。決勝はタイヤライフが全く予想できず、展開によって順位が入れ替わる読めないレース…だけど最終的にノリスが勝利。タイヤのもち具合や雨などの状況次第で全く違う結果になってもおかしくないレースではありました。とはいえノリスはハンガリーに続いて安定した速さがあり、現時点でメルセデスに真っ向から勝負を挑める唯一のドライバーという印象です。ピアストリは予選一発ではノリスに匹敵する速さを見せるけどレースペースではやや劣るし、フェラーリの2台はメルセデスとマクラーレンには速さや戦略が少しずつ及ばない。
もう一つ印象的だったのがメルセデスのチーム戦略でした。レース終盤、ラッセルP2-アントネッリP3-ハミルトンP4という状況でラッセルとアントネッリのポジションをスワップするチームオーダー。アントネッリの方がタイヤが若くてペースがあったとはいえラッセルにとっては非情な指示で、メルセデス的にはもう「ハミルトンとのポイント差を少しでも広げてアントネッリの戴冠を盤石にする」というモードに入っているとみて良さそう。これがドライバーズランク1-2をメルセデスの二人が独占している状況なら違う判断もあったでしょうが、ハミルトンにまだ十分可能性がある状況ならこういう判断を下すのがメルセデスというチームです。マクラーレンなら「パパイヤルール」を発動するところでしょうが(笑

それにしてもメルセデスの優位性がこんなに早い段階で失われるとは思わなかったなあ。もっと余裕で三味線弾いてると思ってました(まあ、この苦戦すらもブラフである可能性はあるけど)。でもアップデートで速くなったのがフェラーリではなくマクラーレンだったことはメルセデス的にはおいしいでしょうね。ランキングで下位にいるマクラーレンが今後フェラーリのポイントを喰ってくれれば選手権争いはメルセデス有利に進むだけです。仮に今後マクラーレンが勝ちまくるような状況になっても、メルセデスは2009年のブラウンGP(現メルセデスチームの前身)のように序盤で築いたポイント差で逃げ切るでしょう。

■角田裕毅

今回日本のファンにとっての朗報は、角田裕毅に代役ながらドライバー復帰の機会が与えられたこと。レッドブルのハジャーが手首の怪我によりオランダGPを欠場し、その代役としてローソンがVCARBから一時的に昇格、さらにその穴埋めとして角田がVCARBからの出走機会を与えられました。角田はRBRのリザーブのはずなのに何故ローソンが昇格して角田はVCARBからなのか?という不満はあれど、角田は今季レギュレーションの実車に乗ったことがないからRBRのポイント獲得の可能性という意味ではローソンを上げるのは理解できるし、レッドブル・グループのことだからまたしても角田をVCARBの新人ドライバーの物差しに利用した可能性もあります。
角田は今季ずっとRBRのシミュレーター作業をしていてVCARBのクルマは知らず、レース当週に呼び出されて初めてVCARBのシミュレーターに1日乗ってそのままグランプリという状況だったようです。そこからFP1の60分を走ったらすぐにスプリント予選→スプリントレース→予選→決勝という慌ただしい週末。チームからはスプリント予選とスプリントレースをマシン習熟の時間に充てて良い、という指示が出ていたようではあります。

角田の今週末はスプリント予選12位→スプリントレース13位、本予選12位→決勝11位という残念な結果。8ヶ月ぶりのレースでほとんどぶっつけ本番に近い状況でポイントを争っていたと考えれば上出来だろうけど、来季のシートへのアピールという意味では何としてもポイントが欲しかった。シーズン前半戦では安定して「ベストオブザレスト」のポジションにいたVCARB自体がアウディとアルピーヌの戦闘力向上に伴ってポイント争いギリギリ(レースペースでは2チームにやや劣る)という戦況だからそもそも苦しくはあるんですけどね…。しかもそこに何とアストン・ホンダ(アロンソ)が割って入ったから日本人としてはなおのこと複雑な心境です。

■アストンマーティン・ホンダ

前戦ハンガリーでの新シャシー投入に続き、今回はホンダがアップデート版PUを持ち込みました。しかしシャシーもPUもまだ熟成の途上なのか、スプリント予選・本予選ともに2台揃ってQ1敗退。苦しい…。
しかし決勝レースではアロンソが気を吐きました。事実上の1ストップ戦略(レース開始直後に赤旗中断でその際にタイヤ交換しているけど実質ノーカン)を敢行し、タイヤをうまくもたせてP9。それもタイヤが終わってヘロヘロになりながら逃げ切ったわけではなく、終盤までペースを維持して堂々の入賞だから恐れ入りました。アップデートの片鱗は見えたけど今回ばかりはアロンソの力だろうなあ…いずれにせよポイント獲得という結果はチームの努力を慰め、勇気づけたに違いありません。
アストン・ホンダはようやくここからですね。やっと育てていくためのベースとなるハードウェアが出揃ったところで、シーズン中にどこまで煮詰めていけるか。

次のレースは2週間後のイタリア・モンツァ。ハジャーはモンツァからのレース復帰を目指してはいるがまだ不透明ということで、(もちろんハジャーの快復は祈りつつ)角田にもう1レース分のチャンスが与えられることを願っています。

TSU22

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