トルコGP決勝:マッサがポール・トゥ・ウィン、トルコでは敵なし (GPUpdate.net)
出走数が 20 台に減って、少し寂しくなったヨーロッパラウンド(?)2 戦目は「トルコマイスター」F. マッサが 3 年連続のポールトゥウィン。途中ピット戦略の違うハミルトンに先行されるシーンこそあったものの、ほぼ他車を寄せ付けない速さで今季 2 勝目。ハミルトンと並びドライバーズランク 2 位に躍り出ました。ここはマッサが初優勝して自信をつけたサーキット故か、毎年本当に強いですね。思い起こせば初開催となった 2005 年のライコネン以降は全てマッサ、フェラーリの 2 人には本当に相性の良いサーキットと言えそうです。
チームメイトのライコネンは金曜日からピリッとせず予選 4 位。決勝ではスタートでコヴァライネンとの接触があり、フロントウィングを破損したせいもあって最後まで伸び悩んだものの難なくポディウムは獲得。壊れることも構わずとにかく勝ちに行くライコネン・スタイルは鳴りを潜め、良く言えばチャンピオンらしいレース巧者になったのでしょうが、個人的にはそれじゃつまらない(´д`)。それでもファステストラップを記録して「最速はオレ」をアピールしたのはライコネンの意地だったのかもしれませんが。
前戦スペインで大クラッシュを演じたコヴァライネンはその後遺症も感じさせずに予選 2 位。決勝ではスタートでのライコネンとの接触でタイヤがパンクし、最後尾からの追い上げを余儀なくされましたが、自身初のフロントロウは健在ぶりをアピールしたというところでしょうか。
ハミルトンは予選 3 位から好スタートを切り、中盤まで 2 位を快走。去年のタイヤバースト事件があって 3 ストップ作戦に出ましたが、それがうまく功を奏して最終的にはライコネンの前でゴール。フェラーリに引き離され、BMW には追いすがられていたスペインでの印象を覆し、このトルコではフェラーリに遜色ない速さを見せていた印象です。ライコネンを抑えたことで一矢報いたというところでしょうが、この先フェラーリをどこまで苦しめられるか見物ですね。BMW も速くはなってきましたが、やはりフェラーリを止められるのは当面マクラーレンしかいなさそうです。
BMW はクビサが予選 5 位→決勝 4 位、ハイドフェルドが予選 9 位→決勝 5 位。コンストラクターズランク 2 位を守ったのは立派ですが、ここのところハイドフェルドがクビサに少し置いていかれているという雰囲気ですね。今年のアグレッシブなマシンにクビサのアグレッシブなドライビングが合っているというだけかもしれませんが、今年やや印象の薄いハイドフェルド、ちょっと気になります。来年 BMW がトロロッソからヴェッテルを強奪してきてハイドフェルドとすげ替え、にならなければ良いけど。
中団の中でレッドブル、ルノーあたりにじわじわ離されてきた感のあるウィリアムズはロズベルグが何とか 8 位 1 ポイント獲得。唯一の日本人ドライバーとなった中嶋一貴はスタート直後にフィジケラから追突されてあっけなくリタイア・・・。今年のフィジケラは少なくとも去年よりは存在感あるけど、クルサード・バリチェロと並んで老害っぷりが目立ってきた印象です(´д`)。
スペインで向上の兆しを見せた HRF1 はまた逆戻り(´д`)。中盤、バトンが持ち前のコントロール力でピケ Jr. を抑えたシーンは見物でしたが、そこくらい。257 戦達成のバリチェロも全く光るところなし。どちらかというとマシン性能のせいだとは思うものの、SAF1 のことがあった直後だけに、なんだかなあ、という感じ。
先月フジテレビ CSHD でのハイビジョン放送が始まったせいで(実際には PAL ソースのアップコン映像にすぎないので HD 画質ではないけど、少なくとも地上波と同等の画質にはなった)ほぼスカパー!の中継しか見なくなっていたんですが、今回は SAF1 の件がどう取り上げられるか気になったので、地上波も冒頭だけ見てみました。最初の数分で撤退の説明があり、がんばっていた頃の映像が流れてきてついウルッときてしまいましたが、そこまで。それ以降は特に中継で触れられることもなく、「ありがとう、さようなら」な感じがどうも気になりました。良かったときは良かったところだけ報道しておいて、カスタマーシャシー問題の動向とか、チームの困窮状況とか全然扱わないで、それかよ!という感想。結局ホンダの印象操作+フジテレビの視聴率稼ぎに利用されただけだったのかなーと思うと、ちょっと悲しくなってきてしまいました。
さておき、20 台になっても F1 は続いていくわけです。次は最近のフェラーリが特に苦手とするコース(2 年連続、予選のラスカスで停まってしまった)で、どちらかというとマクラーレンに分がありそうな気配。気がついてみれば開幕以外は 4 連勝のフェラーリですが、マクラーレンがこれに待ったをかけるのか、フェラーリが弱点を克服して勢いを増すことになるのか。1 年の中でも最も面白いグランプリの一つでもあるだけに、楽しみです。
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