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F1 ベルギー GP 2019

F1ベルギーGP決勝:ルクレール悲願の初優勝! ホンダ勢はフェルスタッペン失うも3台入賞

まずは F2 のレース 1 で発生した事故により亡くなったアントワーヌ・ユベールに哀悼の意を表します。R.I.P.

そしてフェラーリのシャルル・ルクレール、初優勝おめでとう。痛ましい事故の直後だけにあまり高揚した気分にはなれませんが、三度目の正直でようやく初優勝。しかし今季のフェラーリの初優勝をヴェッテルではなくルクレールが記録するとはね…。

カレンダーの中でも屈指のパワーサーキットであるこのスパでは予選からフェラーリが PU 性能の高さを発揮してフロントロウ独占。その速さは決勝でも衰えることはなく、またフェラーリにしては珍しくチーム側のミスらしいミスもなく(笑)、待望のシーズン初優勝を成し遂げました。途中、タイヤ戦略の違いでヴェッテルがルクレールの前に立つシーンがあり、チームとしてはどちらを優先させるのか注目される場面もありましたが、今回はタイヤライフを考慮して順当に(?)ルクレールを先行させるチームオーダー発動。今回の入れ替えはさすがに純粋な戦略上の理由だと思いますが、このレースを機にルクレールが名実共にエース扱いされていく転機になる出来事だった…と後から振り返ることになるのかもしれません。

しかしレースはルクレールを簡単に勝たせてくれたわけではなく、前戦ハンガリーの再現のように終盤のハミルトンの追い上げがすごかった。計算上はファイナルラップにハミルトンが追いついてもおかしくないペースで、これはまたしてもルクレールは目前で勝利を失うのではと思わされました。結局ルクレールは最後までポジションを守り抜いたわけですが、これには「ナンバーツー」ヴェッテルが 3 周にわたってハミルトンを抑え込んでいてくれたことが大きく効いています。そういう意味では、今回のフェラーリの采配は珍しく大成功だったと言えます。シーズン序盤からこういう戦いをしてくれていれば、選手権ももっと面白くなったと思うんだけどなあ。

というわけで今回も終盤までデッドヒートが繰り広げられ、面白かった…んだけどどこか気が晴れなかったのは、F2 の事故だけでなくレッドブル・ホンダのフェルスタッペンがオープニングラップで姿を消してしまったことが大きい。マックスは今回もスタートに大失敗し、これは逆に優勝フラグでは?と思ったのですが(笑)ターン 1 への飛び込みでライコネンと接触し、そのままリタイア。マックスが出遅れを挽回するために焦ったことに加えて、コーナーの侵入直前までマックスとライコネンの間にレーシングポイントの 1 台が挟まれていたことで、お互いの存在が見えていなかったのでは?と思います。どちらも滅多にミスをしないレース巧者同士の接触は残念としか言いようがありません。今回のレースはメルセデス/フェラーリの両陣営が新スペック PU の信頼性に不安を抱えており、これは旧スペック PU を搭載するフェルスタッペンにもワンチャンあるのではと期待していただけに、もったいなかった。

その代わり、今回からレッドブルに昇格したアルボンの走りが素晴らしかった。PU 交換ペナルティでほぼ最後尾からのスタートとなり、序盤はやや慎重な走りにも見えたものの、レース後半は思い切りの良いオーバーテイクを連発して 5 位フィニッシュ。これがハンガリー以前のガスリーだったら抜きあぐねたままレースが終わっていた可能性もあるわけで、少なくとも今回のレースを見る限りはアルボン抜擢は成功したと言って良さそうです。ま、アルボン以上に今回から投入されたスペック 4 パワーユニットの性能のおかげだろうけどね…と思っていたら、こんな記事が。

レッドブル・ホンダはベルギーGP決勝で、旧仕様”スペック2”のパワーユニットを使っていた?

え、アルボン車にスペ 4 が搭載されていたのはフリー走行までで予選以降はスペ 3 よりもさらに旧いスペ 2 で走っててこの結果だったの!???残り 8 戦をペナルティなしで走りきるためにスペ 3・4 のマイレージを温存する狙いは解るけど、まさかスペ 2 とは思っていなかったので驚きました。アルボンは旧スペックだと知って走っていたのか、知らされずにプラシーボ効果で速くなったのか、どっちなんでしょうね(笑
トロロッソも決勝までスペ 4 で走ったクビアトが最後列から 7 位入賞、出戻ったガスリーもやや苦戦しつつも結果的に 9 位入賞、とフェルスタッペン以外は全員入賞。素晴らしいじゃないですか。

次のイタリアではフェルスタッペンとガスリーにもスペック 4 PU が投入されるとのこと。決勝ではどの PU を使うのか分かりませんが、個人的な予想としては勝てる可能性の高いシンガポールとホンダのホームグランプリである鈴鹿に向けた調整のためのレースになるのではないでしょうか。ただモンツァはトロロッソのホームグランプリでもあるわけで、ペナルティを受けないクビアトにはスペック 4 全力で行かせそうな気もします。

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