しばらくの間 iPhone 11 Pro を試す機会に恵まれました。
Apple / iPhone 11 Pro 64GB (スペースグレイ)
発売からもう五ヶ月が経過しているから今さら珍しくもないし、使用感は私がメインで使っている iPhone XS と大きくは変わらないのでさほど目新しさもありませんが、トリプルカメラスマホをまともに使うのはこれが初めて。自分用のメモがてら、カメラ周りを中心に記しておきます。
フロントからの見た目は iPhone X から数えて三世代変わっていないのであまり感動はありません。一方で背面は三眼カメラ+磨りガラスになり、iPhone XS までとは一線を画した印象になりました。個人的には XS ゴールドの背面の質感が気に入っていたので、やや退化した感覚すらあります。
今や街中でよく見かけるようになった三眼カメラも、この押しの強いデザインにはまだまだ見慣れませんね…。
普通にスマホとして使っている限りでは XS との違いをほぼ感じないので、ここから下は XS との主な差分であるトリプルカメラについて。
内蔵カメラ、まずは広角(0.5x)側。換算 13mm 相当というのは私が持っている交換レンズ(最広角で 15mm)のどれよりも広い。気をつけていないと iPhone を握っている指が写り込んでしまうレベルです。そんなに頻繁に使う画角ではありませんが、今までスマホやコンデジを使っていて「あと一歩引きたいのに!」という稀にあるシチュエーションに応えられるのは大きい。広角レンズを持ち歩かなくても代用できてしまうのは、私の価値観ではスマホに追加投資するモチベーションになり得ます。本気の風景写真でなければ耐えられてしまう画質だし、超広角域ならあまりボケを使うことがないので小型センサで十分だし。
標準(1x)。換算 26mm 相当というのが「標準」かは意見が分かれるところでしょう。スマホカメラとしては使い慣れた画角だけど、広角というには狭いし標準というにはパースがきついし、私は中途半端に感じてデュアルカメラの iPhone XS を買うまではスマホカメラはメモ用途以外にはほぼ使っていませんでした。
望遠(2x)、換算 52mm 相当。35mm 判カメラの感覚だとこれが「標準レンズ」なので、私は iPhone XS ではこちらを使うことが多いし、望遠としてならもう少しテレ側に伸ばしてほしいのが本音。それでもちょっと前までは望遠はデジタルズームするしかなかったことを考えると大きな進歩です。
昨日発表された Xperia 1 II では 16/24/70mm 相当のトリプルカメラが搭載されるということで、テレ側が欲しい私としてはその使い勝手が気になっています。
iPhone 11 Pro で面白いのがカメラアプリの作り。1x/2x での撮影時に、実際に撮影するレンズよりも一段広いレンズからの映像を合成して「フレーム外の映像」が半透過で見えるようになっています。これによりフレーム外から入ってくる被写体を確認しながら撮れるだけでなく、「一段広角側で撮ったらどんな絵になるか」を想像しながら撮れることが表現の幅を広げてくれそう。これにはいろいろと刺激されますね。
なお、トリプルカメラの切り替えの瞬間は iPhone XS では一瞬のカクツキがありましたが、11 Pro ではほとんど止まることなくシームレスに切り替わっていってくれるのも気持ちいい。
そんなわけで、こういう写真も内蔵カメラでサクッと撮れてしまいます。13mm 相当というだけあって建物を撮るとさすがにディストーションが出ますが、比較的自然に見えるよう補整されています。
こんなものを持つと、無駄に高架下とかを歩きたくなってしまうじゃないですか(笑。
都会の街中を超広角で撮るのが楽しいことを改めて実感。
普段は中望遠派でファインダを覗きながら視界に切り込み、切り取るような撮り方が好きな私にとって、真逆の撮り方が必要とされる超広角には苦手意識がありました。でも自分自身がカメラの存在を意識せず、自分自身が視界にあるものの一部になった感覚で撮れるという点で、スマホと超広角ってカメラ専用機よりも相性が良いのかもしれません。使ってみるまでは「13mm なんて何に使うの」と思っていましたが、これは目から鱗だったなあ。
繋ぎの Xperia 8 を買ってしばらくスマホの買い換えはガマンするつもりでいたけど、トリプルカメラのスマホが欲しくなってきてしまいました。
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