日本通信の「最大 300kbps 限定低額接続サービス用 SIM」b-mobileSIM U300 を試用する機会があったので、ちょっと使ってみました。
b-mobile といえば少し前までは「知る人ぞ知る」キャリアでしたが、最近の iPad 騒動や SIM フリー論争で突如として注目を浴び始めましたね。こないだまではむしろ知らない人に説明すると「何それ、イー・モバイルのパチもんか何か?」くらいの言われようだったことを考えると、隔世の感があります(ぉ。
b-mobile は docomo の MVNO(通信キャリアから回線を間借りしてユーザーに又貸しする仮想キャリア)なので、SIM カードには docomo/FOMA のロゴが入っています。MVNO なんだからそりゃそうだけど、なんか間違って docomo から高額なパケット料を請求されたりしないかとちょっとビクビク(笑。
短期間の試用ではありますが、WWAN 対応 VAIO の SIM カードスロットに挿して、ちょっと使ってみました。
設定はググれば分かるので省略しますが(ぉ、接続はいわゆる Windows 9x でいうところの「ダイヤルアップ ネットワーク」(懐かしいなおい)から確立します。Windows 7 では、WLAN などと同様にタスクトレイのネットワーク接続から該当のネットワークを選択すると、モデム接続と同様のダイアログが表示されます。
ここで「ダイヤル(D)」をクリックすると、
「ピポパ・・・ピーーーヒョロロロ・・・」というアナログモデムの音はさすがに聞こえませんが(笑、まるでモデムでダイヤルアップ接続をしているかのごとく繋がります。ネットワーク接続の確立に多少(30 秒程度)かかるのは、PC の性能の問題かネットワーク帯域のせいか、はたまた認証手順の問題なのか分かりませんが、接続時だけとはいえちょっと煩わしいですね。このあたりは WiMAX のほうがはるかにスピーディです。
とりあえず接続できたところでスピードテストをしてみました。
まずは speed.rbbtoday.com の結果。下りは 300kbps 以上出ています。場所や回線状況によっては 300kbps 以上出るらしいと聞いてはいましたが、これはちょっと嬉しい誤算。
もうひとつ、BNR スピードテストの結果がこちら。180kbps 弱しか出ていませんが、RBB のスピードテストと間をおかずに実施したので、この短時間に回線状況が極端に変わったということもないはず。たぶん計測方法の違いによる差だと思いますが、ちょっと気になります。
b-mobileSIM U300 は聞くところによると地域や回線状況によっては 300kbps 超(ちょっとだけ超えるくらい)出ることもあるらしいですが、まあこんなもんですかね。ソフトバンクは実質 150kbps 程度という話もあるので、iPhone よりは速いようですが(PC と iPhone では利用できる Web サイト/サービスが異なるので、一概には比較できませんが)。
実際の使用感としては、300kbps ということで初期の ADSL を使ってるような印象です。サクサクとはいかないけど画像や Flash バリバリのサイトでなければワンテンポ待てば許容できる程度の快適さではブラウズできるし、Twitter も専用クライアントを使えば特に問題なく快適。さすがにメガバイト単位の添付ファイルがついた仕事のメールを祖受信したり、YouTube や Ustream を観たりという用途には合いませんが、ランニングコストと天秤にかければ「用途によっては」アリだと感じました。
最近は PC 向けのワイヤレス通信サービスの選択肢が増えてきているので、私もちょっと乗り換えを検討していたりするんですが、私の用途(基本的に都内+ごくたまに地方へ出張や帰省)だと、基本的に WiMAX+地方巡業時に b-mobile(U300 じゃなくてプリペイド方式)のほうが合ってるような気がしました。
スマートフォンでなく PC ユースを前提とするならば、東名阪にいるならよほど月額利用料を切り詰めたいというのでもない限り、U300 を積極的に選ぶメリットもないように思います。WiMAX と比較するならば、300kbps と 5~10Mbps で¥1,500 の差、っていうのはけっこう大きいです。U300 が月額¥1,980 とかなら、少し話は違ってきますが・・・。
でも、こうやっていろいろな料金体系を提供しようとする日本通信の姿勢は評価したいですし、SIM フリーのモバイル Wi-Fi ルータなどの意欲的な製品も出てきていますし、引き続き今後にも期待ですね。
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