お盆の帰省に合わせて実家の母親用の PC を新調しました。
今まで使っていたのは VAIO E シリーズ。確認したところ 2010 年製だったので、実に 12 年選手でした。以前は毎年帰省したときに私がメンテナンス(といってもディスククリーンアップとデフラグ程度だけど、定期的にやるとやらないとでは大違い)していたからさほど不調にならずに来ていたのですが、COVID-19 で三年メンテできていなかった間に悪化し、起動に時間はかかるしブラウザーを起ち上げてもすぐ落ちるような状態とのこと。今回の帰省時にメンテしても良かったのですが、さすがに 12 年モノはもう潮時でしょうということで買い換え。
本当はコスト優先で VAIO FL15 を買うつもりでいたのですが、調べてみたら今年の 5 月末くらいに生産終了していた模様。昨年 9 月に発売されたばかりなのに早すぎるけど、昨今の半導体不足に伴う部材調達起因ですかね。まあないものは仕方ない、ということで 7 月に発売されたばかりの新 VAIO S15 を購入しました。
CTO でスペックはこんな感じにしてみました。まあほとんどが選択肢の一番下というローエンド構成ですが、これでも今まで使っていた機種からは大幅なスペックアップです。
- ホワイト
- Windows 11 Home
- Core i3-1215U(1.20GHz)
- 15.6型ワイド 1920×1080
- メモリー 8GB(8GB×1)
- HDD 非搭載
- スタンダード SSD 128GB
- DVD スーパーマルチドライブ
- 指紋センサー/顔認証搭載
- TPM セキュリティーチップなし
私の経験上、以前ならば CPU は最低でも Core i5 を選ぶようにしていたところですが Gen12 Intel Core ではコア数が大幅に増えていて i3-1215U でも 6 コア(高性能コア×2+省電力コア×4)となり、性能が大きく底上げされているだろうと踏みました。あとは RAM が 8GB あれば一般的には Windows 11 でも快適に使えるだろうし、それ以上に HDD→SSD になることで従来比で体感性能が大幅アップしつつディスクフラグメンテーションも起きにくいから(完全にとはいかないまでも)メンテナンスフリー、十分満足できる性能のはず。
現行 VAIO S15 の本体デザインはモバイルノートである 12~14inch クラスの VAIO とほぼ同じ、薄型でシャープな見た目になっています。しかしモバイルノートのほうは昨年のモデルチェンジでデザインが一部刷新されたのに対し、S15 のデザインは一世代前のまま。まあ個人的にはこの縦長の LED 一体型電源ボタンは見やすくて好きですけどね。
キーボードにはテンキーが搭載されています。アルファベットキーよりは横幅の狭いキートップで見るからに詰め込んだ感あり。個人的にはテンキーなしでアルファベットキーが画面中央寄りにあってくれたほうが使いやすいと思うのですが、テンキーをつけるならせめて [Enter] とテンキーの間隔を少し空けてほしい。
光学ドライブは欲張らずに DVD。Blu-ray までは使わないけど年賀状作成のために DVD は年に何度か使うそうです。
あとは右側面に USB 3.0(Type-A)×2。
左側面には Ethernet、アナログ RGB 出力、HDMI 出力、給電機能つき USB 3.0(Type-A)×1、USB Type-C(Thunderbolt 4/DP Alt Mode 対応)×1。
今まで使っていた VAIO E シリーズは eSATA がついていたり、USB が 2.0 までだったりと古くさかったので大幅にアップデートされました。データ移行するのに旧 PC からの吸い出しに 1 時間かかったのに、新 PC への書き込みは 2 分で終わった(笑
電源は旧態依然とした丸形コネクター式の 19.5V AC アダプターです。ここも USB PD でと言いたかったところですがほぼ自宅でしか使わないからこれで良し。
指紋センサーに加えて Windows Hello に対応した顔認証カメラが標準搭載されています。顔認証のお手軽さは私も VAIO Z でその恩恵にあずかっているところですが、これがエントリークラスの 15inch ノートでも標準になっているのは素晴らしい。これに慣れてしまうとパスワード入力しなさすぎていざというときに忘れてしまいそうなのが心配です(笑
せっかくだから定番の CINEBENCH、PCMark と CrystalDiskMark で性能を測ってみました。比較対象は Core i7-11390H を搭載した VAIO Z(VJZ1421)と Core i5-10210U を搭載した VAIO SX14(VJS1421)です。
まずは CINEBENCH。いきなり S15 の Core i3-1215U(6 コア 8 スレッド)が VAIO Z の Core i7-11390H(4 コア 8 スレッド)に匹敵する性能を叩き出しています。さすがに全コアが同性能な i7-11390H のほうが省電力コアを含む i3-1215U を上回っていますが、シングルコア性能では i3-1215U のほうが若干上、というのは予想していなかっただけに驚きました。Gen12 Intel Core、めちゃくちゃ高性能じゃないですか。
PC のトータル性能を測る PCMark でも、S15 が VAIO Z に肉薄するスコアを記録しています。確かに実際に使った体感速度でも新 S15 は VAIO Z と遜色ないレスポンスが感じられるし、2 世代前の Core i5 を搭載した SX14 よりも速い。CPU も SSD もローエンドの選択肢でこれですからね。
半年前に S15 の三倍の値段で Z を買ったのがちょっと悲しくなるレベルの進化だし、家族共用で使っている SX14 も最新世代に買い換えたくなりますね…。
SSD はスタンダード SSD 128GB を選択したところ、Samsung の「MZVLQ128HCHQ」でした。PM991a のシリーズネームで販売されている製品ですね。
このベンチマーク結果が興味深くて、読み出しが 3,000MB/s オーバーと高速なのに書き込みが 1,000MB/s を下回るというアンバランスな性能。読み書きともに万遍なく速い WD Blue SN550 とは対照的な偏り具合です。それでも今まで使っていた 2.5inch HDD とは雲泥の差なわけですが。そして VAIO Z に搭載されている Samsung PM9A1 はまさに別次元のパフォーマンス。
今まで使っていた PC は Windows の起動に数分かかるしアプリは落ちるし、という状態だったのが、本気に買い換えて起動も速いし安定しているし、大幅に環境が改善しました。最近は調べ物をするにもネットショッピングをするにも PC では遅すぎてスマホで済ませてしまうことも多いくらい不便していたようなので、快適になって良かった。Gen12 Intel Core はめちゃくちゃコストパフォーマンスの良い CPU で、結果的にいいタイミングで買い換えられました。これでまた次の十年くらい、安定して動いてくれることを期待しています。
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