昨日、川越のオフロードヴィレッジで開催された全日本モトクロス選手権の第 8 戦に観戦/撮影に行ってきました。
D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2023 | MFJ Online Magazine
今シーズンの観戦は 5 月の第 2 戦以来二度目。いろいろと話題性のあるレースだったためか、5 月よりも観客の入りが良いように見えました。
というのも、今回は海外からトップライダーが二名スポット参戦していました。IA1 クラスでは、今季圧倒的な速さで年間チャンピオンを獲得したジェイ・ウィルソン選手(写真右)は一昨年から走っていますが、北米の AMA モトクロス選手権でトップライダーとして活躍したトレイ・カナード選手(写真左)が来日。既に現役引退した選手ではありますが大人気で、サイン会には大行列ができていました。全日本チャンピオンであるジェイさんも「一緒に走れることは光栄」とリスペクト。
そのカナード選手、単なる気まぐれで来日したわけではなくホンダが開発した世界初の電動モトクロッサー・CR ELECTRIC PROTO の初めての実戦テストが目的でした。エンジンよりもトルクの太い電動 PU は広くはないモトビとの相性、それと 15 分レース×3 ヒートというフォーマットに合っていたのかチャンピオンのジェイ・ウィルソンと遜色ないペースを見せます。ただしヒート 1 では電欠かオーバーヒートか判らないけど終盤に失速(2 位入賞)、ヒート 2・3 では接触/転倒からそのままリタイヤという若干残念な結果に。やはりまだ信頼性に難があったりエンジン車とは重量やアクセルのバランスが異なるために運転が難しかったりするんでしょうね。ジャンプもいかにも重そうに跳んでたし。とはいえ限定された条件下であればエンジン車と十分に戦えることが分かり、今後の進化が楽しみになりました。
今シーズンの全日本モトクロスは IA1・IA2 ともに外国人ライダーが席巻しています。IA1 のジェイ・ウィルソン(昨年は IA2 クラスでチャンピオンを獲得)に続いて今季の IA2 で首位を走っているのがスペイン出身の #58 ヴィクトル・アロンソ選手。ヘルメットからはみ出すくらいのモジャモジャ長髪がトレードマークで、速いのはもちろんのこと身体の使い方も日本人選手とはちょっと違って、走ってくるとカメラがそっちに引きつけられる感覚があります。今回は彼を中心になんか外国人選手ばかり撮ってたなあ。
IA2 クラスにはさらに台湾系ドイツ人であるブライアン・スーが来日。2021 年に現役を引退した元全日本チャンピオン・山本鯨氏が立ち上げたチームからのスポット参戦で、バイクはカスタムなしのどノーマルにも関わらず 3 ヒート全てで表彰台、しかもヒート 3 では優勝。ここでも海外シリーズを戦ってきた外国人選手の強さを見せつけられました。
ちなみにこのブライアン・スー選手、幼少期からバイオリンとモトクロスの二刀流を学び今でもバイオリンが趣味だとか。顔立ちとか話し方からも育ちの良さが伺え、他のライダーとは明らかに違うオーラが漂っていました(笑。
ちなみに今回の写真は借り物の α9(初代)+シグマ 100-400DGDN にて撮影。ボディの世代的には α7 III と同じ(一部スペックは α7 III よりも古い)だから操作性に古さを感じるし AF の食いつきなんかは最新世代の普及モデルに見劣りするのですが、それを差し引いてもブラックアウトフリー連写が強い。やっぱり流し撮りの安定度はブラックアウトフリーに勝るものはありませんね。中古なら今は 20 万円前後で手に入るみたいだし、II 型との差分は個人ユースにはあまり影響ないものも多いし、初代 α9 を今中古で買うというのは案外アリかもしれません。
テスト参戦とはいえホンダが久しぶりに HRC ワークスとして参戦したからホンダ応援席はあったし、ヤマハやブリヂストンが関係者用観戦スタンドを出していたし、全体的にホスピタリティが向上して客入りも良く、盛り上がったレースでした。IA1 でここまで全勝だったジェイ・ウィルソンがヒート 2 で今季初めて敗れたり、IA2 でもアロンソやブライアン・スーの後方からの追い上げがあったりして見どころもたくさんありました。トレイ・カナードと電動バイクがまともに走ったのがヒート 1 だけ、というのは残念でしたが。
ということで全体的に混雑していて、写真的には撮影に良いポジションを取るのが難しかったですね。お客さんがたくさん入ってくれたほうが盛り上がるし写真的にも背景が豪華になって嬉しいのですが、それ故に悩ましい。
そういえばこの週末はハロウィン直前ということで、コースマーシャルがバイクを含めてハロウィン仕様なのが楽しかったです。しかもレースの合間にはコース脇で子どもたちにお菓子配ってるし(笑。
近年プロモーターが変わって、数年前までの地味で「分かってる人しか行かないレース」だったのに比べて随分とオープンで楽しいイベントに変わってきました。この調子でもっと盛り上がってくれると嬉しい。
写真はたくさん撮ってきたので、また後日追加分を公開しようと思います。
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