「は~、あったまる」
金沢からのとじま水族館は日帰りできる距離ですが、せっかく来たからには能登を堪能して帰りたい。ということで和倉温泉で一泊してきました。宿は『孤独のグルメ 2024 大晦日スペシャル』で井之頭五郎が穴水に向かう途中に立ち寄った「のと楽」。2 月に穴水に行った際に建物を見にだけ来ていたホテルに改めて泊まりに来たというわけです。
和倉温泉駅からのと楽へは無料の送迎バスが出ています。また、のとじま水族館にもホテルのすぐ近くにある停留所からバスに乗って 30 分ほどで行くことができ、のとじま水族館+和倉温泉という旅程を組むのに最適な宿と言えます。
かなり立派な温泉旅館です。普段は旅行してもビジネスホテルばかりでこういうところに泊まるのは本当に久しぶり。
会議・研修や慶事法要などの宴席にも対応した設備があり、ロビーもゆったり広々としていてリラックスできます。
インバウンド対応のためか従業員は見た感じ 1/3 ほどが外国の方のようでしたが、日本語はもちろんのこと礼儀作法もしっかりしていて安心して過ごせました。
この無為にぼんやりできる雰囲気、いいですね。
私にしては珍しく水族館以外の予定を詰めていなかったこともあり、宿と温泉でゆっくり過ごすことができました。
ロビーの奥にはガーデンプールもあってリゾートホテル感満載!
プールの向こうに七尾湾が広がっているのがまたいいじゃないですか。北陸にしては珍しく天気の良い日で、まるで太平洋側かのような眺望が素晴らしかった。
のと楽には本館と別館(ガーデン能登屋)があり、今回は割安だったガーデン能登屋に宿泊しました。
家族四人で宿泊したため、ベッド二台の和洋室の畳側に布団二組を敷いて利用。四人で泊まるとゆったり感はないけどまあ十分です。
新館 5F からの眺望はこんな感じ。本館の方なら完全にオーシャンビューのようですが、別館は海は見えるもののちょっと遠い。
ちなみに左側に見えている建物は別の旅館(寿苑)で、こちらはまだ修復のため休業中。
和倉温泉では二十余りある温泉旅館が一時は全て休業を余儀なくされ、この 8 月になってようやく六軒目の施設が営業再開したところとのこと。最も有名な「加賀屋」もまだ営業できていません。それくらい、まだ全然復興の途上にあるのが実情。
ここ「のと楽」が営業再開したのは昨年 11 月とのことで、『孤独のグルメ』の撮影が行われたのは本当に営業再開直後のことだったんですね。
大浴場(写真はさすがに外観のみ)。お風呂は屋内のメイン浴槽の他に露天が檜風呂、寝湯、岩風呂、壺湯。さらにサウナもあります。
入ってみて気づいたのですが、井之頭五郎が浸かっていた浴槽が見当たらない。檜風呂のようだけど実際の浴槽とは形も違うし眺望もちょっと違う。推測ですが、五郎が入っていたのは実際は女湯の方だったのではないでしょうか。男湯は 1F で露天風呂には目隠しがあり(立ち上がれば海は見える)、女湯のほうは 2F だから目隠しなしのようで、おそらく映像上の見栄え重視で女湯で撮影されたのではないかと思います。
また別館 7F にも見晴らしの湯「すてら」があります。こちらは大きめの露天風呂が一槽だけでオーシャンビューでもありませんが、その名の通り夜は星空(北斗七星)が見えるのが良かった。また大浴場よりは利用者が少ないようで、私が入浴したタイミングでは完全貸切状態でした。
結局一泊二日で両方合わせて三回入浴しました。気持ち良かった~。
大浴場の周辺にはいろいろと娯楽施設も用意されています。
まずはいかにも温泉旅館な感じのゲームコーナー!スロットマシンに UFO キャッチャー、エアホッケーと温泉旅館らしい機材が揃っているのがイイ。
そしてカラオケルームまで!
私は長らくカラオケなんて行ってないから最近の施設に詳しくないのですが、このカラオケルームは現代の J-POP よりは昭和歌謡のデュエット曲なんかが似合いそうな感じ(笑。
当然のように卓球台も存在します。
この卓球台は 2F にあるんですが、卓球をやってる音が 1F のロビーにまで響いてきて妙に卓球がやりたくなるという(笑。
で、温泉に入って館内をゆっくり見て回ったら食事の時間。
夕食は本来なら和食会席とバイキングの二種類があるところ、現在は復旧途中ということもありバイキング指定でした。
せっかく温泉旅館に来たんだから本当は和食会席が良かったな…と内心思っていたのですが、中に入ってみて思い直しました。
料理のレベルがどれも高い。特にライブで調理してくれる牛鉄板焼きと天ぷら類が絶品。いい油を使っているのか、海老天も能登河豚の唐揚げも食感が軽くて永遠に食べていられそう。これは素晴らしい。
海沿いの旅館だから海鮮も当然うまいわけです。
自分で好きなように魚介を載せて作れる「のっけ丼」がここのメインディッシュといっても過言ではない。
和洋折衷、好きなものを好きなように盛り付けた一皿。こういうワガママが許されるのもビュッフェスタイルの楽しいところ。
刺身はもちろんおいしかったし(おかわりした)、能登なのに何故か名古屋のどて煮があるのが嬉しくてつい取ってしまった。
そりゃあもちろんビールをいただくしかないでしょう!(飲み物は別料金)
温泉でたっぷりかいた汗の分をそっくりビールで補充。いやーうまい。
洋食メニューもいろいろと盛ってきました。
ビールを中央に置いた和食と洋食の反復横跳び、永遠に跳び続けていられそうだ。
海鮮のっけ丼もうまい!
思わず調子に乗っていろいろ盛りすぎた。ちょっと食べすぎてしまって、〆に食べたいと思っていたラーメン(イカ墨といしるのラーメン的なやつ)まで胃袋を残しておくことができなかったのが少し心残り。でも大満足。
そして翌朝は同じレストランで朝食ビュッフェ。
夜のバイキングがおいしかったから朝食も期待できる…と思っていたら、いきなり豆腐の上に五種の珍味が載ったものがお出迎え。のり佃煮とか湯葉わさびあたりは朝食に最適と思うけど、明太子に烏賊塩辛、まぐろ酒盗なんて朝から飲めって言ってますか?となって自制するのがしんどかったです。
目玉焼きの美しさに心奪われて洋食モーニング。
磯辺揚げとかカニ天とか、やっぱりここ揚げ物のレベルがめちゃ高い。
そしてさらに和食モーニングも。中央にベーコンが鎮座しているのはご愛敬。
和食もいいなあ。やっぱり温泉旅館に泊まったら朝はこういうのじゃないと、という気がする。
で、朝食から金沢カレーが提供されるとあっては食べないわけにいかないじゃないですか。
夕食に絶対あるはずと思ったら見当たらなくて、そしたら朝食に出てくるとは…。
金沢カレーってコク系で辛さはそこまでではないイメージがあるけど、ここのカレーはけっこうスパイシー。でもベースが金沢カレーだから深みがあっておいしい。
結局朝から三食分くらい食べてしまった。
いやあ、いい宿だった。能登を応援するつもりで来たはずなのに、なんか俺の方が元気をもらったみたいだ。
ちなみにお盆のピーク時を外したこともあってか、一泊二食で一人あたりの宿泊費は 1.5 万円ほどでした。立派な温泉があってあの食事内容でこの値段、あまりにも安くない!?金沢方面に旅をするならあえて足を延ばしてここまで泊まりに来る価値まであるんじゃないでしょうか。
おかげさまで大変良いリフレッシュになりました。
いい温泉にうまいちゃんこがあって、あったかい人たちがいる。能登、絶対また来よう。
ごちそうさまでした。


























コメント