「この電車、なんだか懐かしい感じでいいなあ。小旅行気分」
ドラマ『孤独のグルメ Season11』もついに第10話まで来ました。放送が待ち遠しかった番組も始まるとあっという間ですね。
今回の舞台は千葉県市原市。房総半島から九十九里にかけて数々の名店を取り上げてきた孤独のグルメですが、沿岸ではなく中房総が舞台になるのはこれが初めて。まずはどうやって行くかから調べました(笑)。自家用車でない場合は東京からだと内房線の五井駅から小湊鐵道に乗り換えるか、東京駅八重洲口から高速バスに乗るかの二択ですね。私は行きは小湊鐵道(高滝駅下車)、帰りは高速バス(市原鶴舞バスターミナルより乗車)を利用しました。
高滝駅、市原鶴舞バスターミナルのどちらからでもお店までは徒歩約30分、しかも途中アップダウンもあるちょっとしたハイキングコースです。私が訪店したタイミングでは他のお客さんはほぼクルマで、徒歩で来てるのは私の他に一人くらいしかいませんでした(笑。
それにしても今年に入ってから聖地巡礼で九十九里、旭、大原にここ高滝と千葉の奥地ばっかり行ってるな…。
高滝駅からお店に向かうルートは途中で高滝ダムを横切ります。長い橋が架かっているのですがけっこう高くて高所恐怖症な私はちょっと怖かった。この写真はできるだけ柵に近づかないように撮ったものです(汗
店よ出てこい、店よ出てこい。
ちょっと厳しめの上り坂を歩いて行った先にお店の看板を発見。「アジフライ専門店」、珍しい専門店だ。でも房総のアジフライがうまいことは9年前に証明済みだから、ここも期待できる。鮮やかなターコイズのイメージカラーが爽やかでいいじゃないか。
開店前の10:30頃に現着したところ私は4番目でした(その他に予約が2組ほど入っていた模様)。これなら一巡目に入れそうということで一安心。でも自分の到着後に駐車場がどんどん埋まっていって、開店の11時には20組を超える待ちができていました。こんなアクセスしにくい場所でこれほどの行列ができるとは。
開店を待ってる間、駐車場の片隅に何故かヤギを発見。アジフライ専門店で何故ヤギ。「看板娘のレイチェル」ってことらしいけど。
でも手持ち無沙汰な待ち時間、ちょっと癒やされた。
そうこうするうちに開店、程なくして名前を呼ばれ入店。
店内、大きな窓から外光が射し込んで明るい雰囲気。しかも1980年代の映画のオシャレポスターが多数飾られていて、店主は映画好きとみた。
アジフライを売りにする店は昔ながらの渋い店っていうイメージが強かったけど、ここはどうやらイマドキのお店っぽい。しかも房総の海から一番遠いこの場所で、こんなアジフライの店に出合うなどとは。
ちなみに店主を筆頭に店員さんもみな快活な雰囲気で、店内にいるだけでちょっと楽しい気分になる。
メニューは非常にシンプルで、選択肢も限定的。でもそれだけ主力メニューに自信を持っていることが伺える。
当然アジフライ系の定食を食べるつもりで来たけど、アジソース丼にもちょっと心引かれる。
「店内モニターメニューもご覧ください」ということで視線を上げると、
紙のメニューには「時価」だったアジフライ定食の今日の値段と、日替わりの鮮魚フライの今日のチョイスが書かれてました。日替わり、真鯛とマグロってこれは究極の選択じゃないか。
決めきれないからもういっそのこと「全部のせ定食」にしてしまうって手もあるけど、さすがにいい値段するなあ。
とりあえず赤しそソーダをもらって一息つこう。
まだ夏も始まってないのに暑い中30分歩いてきたから喉カラカラ。そこに市原産赤しその爽やかな香りと酸味が心地良い。果物系のソーダじゃなくて赤しそ、この酸味とシュワシュワはアジフライとも絶対合う。
テーブル上の調味料はソース、醤油、塩。
アジフライにかけたい調味料の王道揃い踏み。どれをかけても絶対うまいし、どういう順番でかけるかちょっと迷う。
…でも何か足りなくないか?と思っていたら、
アジフライ登場の前にタルタルソースが運ばれてきました。
思ってたよりもたっぷりのタルタルソース!これを独り占めしていいってことか…これは嬉しい。
アジフライをむしろタルタルソースのために食べていると言っても過言じゃないほどのタルタリスト的には、この上ないVIP待遇に思える。
そのタルタルソースを追いかけるように私の二種盛り定食(アジフライとマグロフライ)もご登壇。
鯛とマグロ、どちらにするか迷った決め手はドラマのサブタイトルにあったハガツオに少しでも近いのは鯛よりはマグロでしょう、と思ったから。日替わり鮮魚でドラマと同じものに巡り合うのが難しいことは分かっていたから、できるだけ近いものを食べてみたかった。
おおお…これは良い眺め。
ちなみに手前にある丸いのはトッピングの半熟卵フライです。
どれからどういう順番で、何をつけて食べるか迷うなあ。でも最初はシンプルに何もつけずに食べてみて、それから塩→醤油→ソース→タルタル というようにちょっとずつ濃くしていくのがいいに違いない。
…んまい。
肉厚で、火が通っているはずなのにしっとりしてて「魚らしさ」を感じるのがいい。
衣が薄くて軽い。なんとも軽やかなアジフライだ。
何もつけなくても十分うまいけど、ちょっと塩を振るとさらに良くなる。醤油、ソースも当たり前のようにそれぞれ良さがある。
続いてタルタルソース。卵の白身がザク切りで食感が強いタイプ、タルタリストも唸るタルタルだ。
普段よりたっぷりめにつけて食べるとこれまた最強級のうまさ!これはたまらん。
二種盛りでもそれぞれ十分ボリュームがある定食だけど、これだけうまいともっと食べたくなる。アジとマグロそれぞれ倍量でも食べられそうな勢い。
そしてマグロフライは超レア。マグロ本来の赤みが残っているのがなおうまそうだけど、刺身でもうまそうなこれをフライにするって勇気が要るんではないか。
「マグロフライはわさび醤油がオススメ」というのに従ってやってみると、これもうまい!フライを食べているはずなのに、ちょっと刺身かタタキを食べてるような感覚。
もちろんマグロもタルタルとの相性最高。
いろんな食べ方ができて楽しい。ここはフライのテーマパークだ。
定食に含まれる野菜のフライ三種。野菜は日替わりのようで五郎が食べてたのとは中身が違ってました。
茄子とか蓮根とかカボチャみたいなのが天ぷらの代わりにフライになってるのかと予想していたら、左から順にサツマイモ、タマネギ、カリフラワーでした。サツマイモは想像を超えるしっとりホクホクだったしタマネギは小さめのが半玉ほどまるっと揚げてあって素材の甘みが際立ってる。カリフラワーのフライって初めて食べたけど食感が面白くてうまい。こういう付け合わせ的なフライでさえ驚きがある。脇役かと思いきや、主役を喰わんばかりの大活躍。
しかもどれも食感が軽いのが良いんだよなあ。フライ尽くしなのに全然胃がもたれない。揚げ物がうまい店ってどこもこの点が共通してると思う。
さらに言えばキャベツの千切りに隠し味的にセロリが入ってる。特有の香りが口の中をスッキリさせて、フライがいくらでも入る。
半熟卵フライ。どれくらいの半熟度合いかと思ったら…うぉぉぉぉ、黄身トロトロ。この状態でフライにできるとは。
これもまた塩でも醤油でもソースでもタルタルでもうまい。まあ目玉焼きがそれぞれと合うから当然かもしれないけど、フライにすることでまた別角度のうまさが引き出せてると感じる。
定食に含まれる「ちょいがけカレー」。カレー好きとしてはこういうことされると嬉しすぎるんですけど!
それも「アジフライ専用レシピの特製カレー」。どのへんがどうアジフライ専用なんだろうか。
ということでミニカレーライス作成。これをアジフライと一緒に食べると…確かにうまい。アジフライカレーってカツカレーと並ぶ日本の伝統料理じゃなかったっけ?と思ってしまうくらいに馴染んでる。
いやあ、フライだけでも十分楽しかったのに、最後にこんなカレーでもう一盛り上がりさせてくれるとは恐れ入りました。
はあ…うまかった。やや放心状態。
孤独のグルメには今までアジフライがうまい店がいくつか登場したけど、そのどれとも方向性の違う絶品アジフライでした。これはまた食べたくなるなあ。
高滝の山奥に、アジフライの名店あり。しかと心に刻んだ。
ごちそうさまでした。
























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