HD-2D版ドラクエIIの攻略を進めています。
まずはムーンペタからムーンブルクへ。破壊しつくされモンスターが徘徊するようになったムーンブルクはFC版でも凄惨でしたが、グラフィックの質が向上してサマル王子が喋るようになった本作ではさらに悲しさが増して感じます。オープニングで滅亡するシーンが表現されていたから余計に、ですね。現場に留まっているムーンブルク王や民の魂の声が聞けるのもFC版同様。Iにおけるドムドーラよりも辛さが強い。
さておき、ラーの鏡を入手してムーンペタの町にいる王女を犬から人間の姿に戻します。
FC版ではムーンブルク滅亡の際に呪いにより犬にされたという設定でしたが、本作では「ムーンブルク王が王女を逃がすために魔法で犬の姿に変えた」という流れに変更されていました。確かにハーゴン軍としては殺さない理由がないし、こちらの方が自然かつムーンブルク王の悲壮さがより感じられる良い改変。
そしてムーンブルク王女が仲間に。
ここで王女がハーゴンを討つ旅に出る決意をし、それに同調したローレ・サマル両王子が旅を共にする、という会話劇が追加されていました。ストーリー的にはローレ・サマル王子ともにまだ平和ボケしたところがあり、ムーンブルクに来たのもあくまで状況を確認して自国に報告するためでした。
FC版ではローレ王子は最初からハーゴン討伐を目的とした旅に出ていたからここも変更された部分ですね。こういうところ、ストーリーとキャラクター性に深みを増す良いアレンジだと思います。
が、他のシーンも含めサマル王子とムーン王女はボイス付きでよく喋るのに、ローレ王子は（CVがついているにも関わらず）ストーリー上の台詞がありません。プレイヤーの投影である主人公が喋ったらドラクエらしくないということだとは思うけど、二人の仲が良いのにローレ王子だけ蚊帳の外感があって寂しい。三人の掛け合いがあっても良かったのではないでしょうか。
ムーン王女が仲間になったら次の旅に出る前にローレシア・サマルトリア・ムーンブルクを再訪するイベントが挟まります。これをしないと次に進むためのアイテムが手に入らない仕掛け。
でもこのイベントがあることで勇者3国の友好関係や3人の主人公の関係性がよく感じられる。IIはIIIやI以上にこういうったシナリオの補完がうまい。
そしてルプガナを目指すわけですが、その前に「風のマント」を入手する必要があります。ムーンブルクに伝わる宝物であるマントが祀られている風の塔では城を襲撃したボスモンスターの一体と戦闘。ムーン王女にとって、FC版では最後にハーゴンを倒すまで復讐の機会がなかったわけですが、本作では割と早い段階で少し気を晴らせる場が用意されていたのが良かった。強さと悲しさと生真面目さが同居した王女の声（CV：上坂すみれ）も素晴らしい。
ルプガナに渡るための双子の塔（ドラゴンの角）へ。最上階では「こんな高いところから無理無理無理無理！」というお約束のやりとりを経て（笑）飛び立ちます。
FC版では塔の最上階から「ぴゅーん」と飛び降りたら次の瞬間には北岸に降り立っているというあっさりした展開でしたが、本作ではちゃんと演出もあって作品の中でもハイライトのひとつとして扱われています。ちなみにFC版では風のマントを装備し忘れて飛んだら南岸に降りてしまってまた上り直しでしたが、今作では演出の一環として身に着けるから事故は起きようがありません（笑。
港町ルプガナ。FC版では町中で何の前触れもなくグレムリン×2との戦闘が始まったのが（当時準備できないまま戦って全滅した記憶）本作では邪教に騙された人々を救出するちょっとしたクエスト仕立てになっています。完全に臨戦態勢で街を歩いていたから拍子抜け（笑
そして人員救助の謝礼として船を入手！ドラクエIでは完全に陸路だけだったからこうやって海に出られるとちょっと感動しますね。BGM『海原を行く』のゆったりとしつつ少しウキウキ感ある曲調もそれまでのフィールド曲とは一線を画す感じで素晴らしい。IIIの『海を越えて』と併せてドラクエの船といえば三拍子、というイメージがあります（IV以降の海曲は三拍子じゃなかったりしますが）。
船の入手によって行動範囲が広がったのであちこち探索。適正レベルではないけどメダル王の島・ベラヌール・デルコンダル・ザハン等を訪れてみました。私は他作品でも基本的にストーリーを進めるよりも先に行けるところには行きたいタチ。そうすると強いアイテムを少し早く入手できたりしてその後の旅が進めやすくなります。モンスターは強いけど逃げまくればなんとかなる。
ストーリー上の順路という意味ではもちろんアレフガルドにもやってきました。FC版だとIから一年ぶりに、あちこちを旅した結果アレフガルドに再び辿り着く…という感動があったわけですが、今回はIをクリアした直後だからなんか感動が薄い（笑。それでもIから物語上の時間が経過したアレフガルドを見られるのは感慨が深い。
IIのアレフガルドはフィールドマップとしてはIよりも簡略化（狭く）して表現されていますが、町やダンジョンのマップはIと同じ広さになっているようですね。
船を入手したら次は紋章集めの旅。Iでの設定追加で紋章の意味合いが少し変わったことで、ストーリーにどのような変化が表れるか楽しみです。
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