「チャックロール、思わず声に出したいネーミング」
なんだか無性にジンギスカンが食べたくなって、ドラマ『孤独のグルメ Season8』に登場したジンギスカン どぅーに放送当時以来で行ってきました。あの後何回か食べたくなったけど行ってみたら休業日(不定休)だったりしてタイミングがズレており、今回ようやく久しぶりの訪店。Season8っていうけどもう6年も前なんですね…俺は刻の涙を見る。
今回は一人ジンギスカンです。このお店は予約は二人以上が前提で、一人の場合は「飛び込みで行ってみて空いてれば」入れる方式で微妙にハードルが高い。まあカウンター席もあるからタイミングが良ければいけると思います。
早めの時間帯に行ったところ運良く座れました。嗚呼…この匂い!久しぶりの一人ジンギスカン、この時点でもう高まってる。
そういえばドラマのこの回に店員B役で出演していた直田姫奈さん、あの当時は「へぇ~声優さんなんだ~」と思っていたらその後アニメ『その着せ替え人形は恋をする』でヒロインを演じられていてのけぞりました(笑。
この店のお勧めはまず最初にチャックロール(羊の肩ロース)を網焼きで食べてからジンギスカン鍋に移行するスタイル。
能登半島の珠洲(すず)塩、当時の井之頭五郎は珠洲が読めなかったけど、一年前の大晦日スぺシャルで能登の入り口である穴水まで行った今の井之頭五郎なら今は読めるようになっているに違いない。
北陸民としてはこういう形で能登を「食べて応援」できることが喜ばしい。
とにかくまずは生ビールから。
網の下で赤く燃える炭火を眺めながら飲むビールって妙にうまいんだよなあ。こう寒くなってくると特に。
ビールのお供にザーサイをいただきました。
本当は糠漬けが欲しかったけど売り切れにつき。でもこのザーサイ、つまみとして絶妙な塩加減。
チャックロールのネギ塩焼き。
過去にシンプルな網焼きとネギ塩焼きの両方を食べた結果、単体でも十分うまいけどネギがあったほうがラム肉のうまみが引き出されることがよくわかりました。
「レアが一番おいしい」というこの店のチャックロールは表裏それぞれ30秒も焼けば十分。まだ赤みが残っている状態で、ネギ(チャックロールを焼いた上にネギをかける)と珠洲塩をかけていただきます。
おぉー…やっぱりうまい。
肉も脂もフレッシュなチャックロール。肉なのにさっぱりとして、脂も下の上でサッと融ける。牛焼肉とは全く別物のうまさ。
メニューにはない限定品として「ラムタン」を勧められたので言われるがままに頼んでみました。
左からタン元(上タン)~タン中~タン先。見た目だけでも部位によって肉質が違うのがわかる。
タン元は上タンというだけあって脂を含む柔らかさが絶品。そしてタン先に近づくにつれてコリコリ感を増していくのが楽しい。個人的にはコリコリしたタン先から遡るように食べていくのが満足度が高いと感じました。
うンまぁー~~~い!これはもうビールがもたない。
空いてしまったビールに代わってハイボールにラムのうまみを受け止めてもらうしかない。
そして網焼きからのお鍋。この独特な形をしたジンギスカン鍋、見るだけでなんだか北海道に行った気になってしまう。
鍋の隙間から時折覗く赤い炎が、俺の食欲にも火をつける。
その鍋の上にジンギスカンセットが広げられるわけです。
セットのラム肉はモモ、ショルダー、チャックロールの三種類。レア部位と言われるチャックロールがこうも立て続けに食べられる幸せ。
鍋の上でモクモクと煙を上げながら、あっという間に焼けていくラム肉たち。
くぅ~~っ、くっくぅ~~。俺はもう…ニヤけちゃう。
見た目からして明らかに違う三種のラム肉。実際に食べてみると味も全然違う。
バカヤロウ級に旨いモモ肉、噛むほどに肉汁が溢れてくるショルダー。そして鍋で野菜と一緒に焼くことで網焼きとはまた違ううまみを見出すチャックロール。タレチャックもなかなかいい。
さらにはもやしを筆頭にシャキシャキの野菜たちがラムのうまさを引き立てている。
この店のジンギスカン、やや赤みが残っていても十分食べられるからあっという間にどんどん食べ頃がやってくる。一人ジンギスカンは忙しい。
よーし、乗ってきたぞ。もっともっと、どんどん食べたい。
俺が勝つか、羊が勝つか。ラム肉バトルロイヤルだ。
ここで「特選マトンのチャックロール」ってのを見つけたら頼むしかありません。
ジンギスカンってかつてはマトン(成羊)だったけど現代のジンギスカンってラム(子羊)が主流ですよね。そこをあえてマトンで、それも「特選」というからには絶対うまいに違いない。
よおし…おいしくなれよ、俺のチャック!
うぉぉぉぉ…こ れ は 。
新鮮なラムチャックとは一線を画す、しっとりと柔らかくてうまみの強いチャックロール。同じチャックロールでもこれは全然別モノ。むしろマトンのチャックロールの方が好きかも、と思えるほどうまい。
ただでさえうまいチャックロールの世界に、こんな地平が広がっていたとは。
こりゃあもうアルコールが止まらない。次はレモンサワーで。
ちょっと渋めの飲み屋でこの「樽ハイ倶楽部」のグラスが出てくると懐かしさでちょっと泣きそうになる。
クライマックスは羊肉の生ウィンナー。過去二回食べて二回ともめちゃくちゃおいしかったから間違いない。
この店のラム肉は全般的に脂があっさりしていて軽々食べられるけど、この生ウインナーは逆に脂の旨味をガッツリ楽しめるタイプ。ジンギスカンのラストに相応しい横綱相撲。何回食べても、めちゃくちゃうまい。
は~~~、おいしかった。大、大、大満足。
ここのところいろいろなストレスに押しつぶされそうになっていたけど、ジンギスカンを食べている間だけは嫌なことがどこかに行ってしまった。食べる喜びは生きる喜びだと改めて確信できた。
ジンギスカンは忘れた頃に現れて、強烈な印象を残し去っていく。カッコいいなぁ。
ごちそうさまでした。






















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