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My Hometown

[ Sony α77 / Sony 70-300mm F4.5-5.6 G SSM ]

年末年始の帰省から東京に戻ってきました。帰省中もこまごまと予定が入っていてあまりゆっくり写真でも・・・という時間も取れませんでしたが、それでもα77 の慣熟撮影がてら、生家の近隣を撮影しながら軽く散策してきたので、テストショット代わりに何枚か貼ってみます。

私の故郷は古くからの港町で、かつ沿岸の工業地域でもあります。なので海や漁船、貿易船は日常風景。

[ Sony α77 / Carl Zeiss Vario-Sonnar T* DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA ]

何年か前から定点観測的に写真を掲載していますが、港湾の両岸を結ぶ大橋も、完成が近づいてきました。昨年のうちに橋桁の全ての施工が完了し、あとは周辺の工事が済めば今年中にも開通の見込みだとか。


[ Sony α77 / Sony 70-300mm F4.5-5.6 G SSM ]

この橋を支える 2 本の主塔は、県内でも最大級の建造物となるようです。木造二階建ての一軒家がほとんどなこの地域の町並みにあって、異様な巨大建造物。総事業費は 400 億円とも言われていますが、その税金の元を取れる日は果たして来るのか・・・。

[ Sony α77 / Carl Zeiss Vario-Sonnar T* DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA ]

主塔の近くに寄れるだけ寄ってみました。帰省に持って帰ったレンズでもっとも広角だったのが 16-80mm(24-120mm 相当)しかなかったので、ワイド端でギリギリ収まるくらい。肉眼で見るとさらに迫力があります。東京だと、都心ではこれくらいの高さのビルは珍しくないですが、「何もない」と表現するしかないようなこの界隈で、この白く美しい主塔は明らかに浮いています。

[ Sony α77 / Carl Zeiss Vario-Sonnar T* DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA ]

2 本の主塔に挟まれた部分が、海を渡る橋桁。この橋桁の高さは海面から 50m 近くにもなるそうです。自動車だけでなく、専用エレベーターを使って途中から自転車や徒歩でも渡ることができるようになるそうですが、私は怖くて絶対無理(;´Д`)ヾ。

[ Sony α77 / Sony 70-300mm F4.5-5.6 G SSM ]

港の向こう岸には市のシンボルとなっている帆船「海王丸」が係留(既に引退し、現在は展示用船体となっています)しています。70-300mm のテレ端(450mm 相当)でようやく APS-C センサほぼいっぱいに捉えられる距離ですが、G レンズとα77 のセンサのおかげでロープの一本一本までちゃんと解像してくれています。すばらしい。

ちなみにむっちーさんが時々ラジコンをやりに行くのはこの海王丸の下あたり(笑。

[ Sony α77 / Sony 70-300mm F4.5-5.6 G SSM ]

地元のランドマークといえば、もうひとつは火力発電所。私はこの 2 本の煙突を、18 歳で高校を卒業するまで毎日見て育ちました。火力ではありますが発電所まで余裕で 1km 圏内なので、昨年の震災の際には福島原発の近隣に住んでいる方々の気持ちが少し想像できるような気がしました。
火力発電所だって公害とは無縁ということは全くありませんが、物心ついたときからその下で生活してきた人間にとっては、最初からそれは「あって当たり前のもの」であって(それはそれを前提とした経済やコミュニティがそこに成立していることも含めて)、それ以上でもそれ以下でもありません。

[ Sony α77 / Sony 70-300mm F4.5-5.6 G SSM ]

防波堤と、釣り人と、工場。偶然にではありますが、地元を象徴する一枚が撮れたような気がします。最近は知りませんが、私の子どもの頃には釣りはこの界隈の子どもにもポピュラーな遊びのひとつで、私もこの周辺の防波堤で時々釣り糸を投げたものでした。

私は高校は市外の学校に行ってしまい、地元の友達ともほとんどがそれっきりになってしまったので、高校以降はほとんど地元を歩き回ることもなくなりました。むしろ写真を趣味にするようになってから改めて、帰省時には少し時間が取れたらこうやって散策するようになりましたが、基本的な町並みは変わってはいないとはいえ、私の子ども時代からほとんど手が加えられていない家や空き家、空き地が見るからに増え、過疎化が進んでいることを肌で感じました。冬だからということもあるでしょうが、私が歩き回った 1~2 時間の間ですれ違った人も 10 人いるかどうか、それも私と同年代以下の人が一人もいないという状況で、(東京に出てしまった私が言えた義理ではありませんが)若者が地元に残っていないのだろうなあ、ということが想像に難くありません。
大橋が完成したところで、地元には目玉になる観光も産業もこれといってないので、個人的にはこの投資は残念ながら無駄になってしまうのではないかと思います。故郷が廃れていくのは寂しくもありますが、これが現実なのでしょうね・・・。

コメント

  1. 丁稚 より:

    素晴らしくヌケの良い写真を拝見しつつ、少し胸がキュンとしました。でも帰る場所があるって羨ましいなぁ。

  2. B より:

    ありがとうございます。青空の写真は、それまで曇ってたのがたまたま少しの間だけキレイに雲が切れたので、ラッキーでした。ただ、基本的に冬の北陸は快晴でもくすんだ青空なので、ヌケが良く見えるのは腐ってもツァイス(16-80 はレンズ性能的には Vario-Sonnar を名乗るには・・・なので)のおかげです(^^;;;;;
    田舎があって羨ましい、というのは、昔はあまり感じませんでしたが、自分に子どもが生まれるとそのありがたみを実感しますね。

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