現存する数少ない男声 R&B メジャーヴォーカルグループ、Jagged Edge の最新アルバム。といっても出たの 1 年前なんですけどね。男声グループがほぼ絶滅状態に等しい現状、コンスタントに作品を発表し続ける希有なグループ・・・と書こうと思ったら、なにげに 4 年ぶりだったことに今さら気がつきました。私の音楽の聴き方自体、昔のように手当たり次第どんどん吸収していくというより 1 枚のアルバムにじっくり向き合い、ある程度消化できたら通勤中にシャッフルリピート・・・という聴き方になっているので、昔に比べるとリリース間隔に対する意識がルーズになっているのだと思います。
分厚く切ないコーラスワークにどっぷり浸れる 44 分。コーラスは無茶苦茶美しいのですが、何年経っても都会に染まりきらないというか、どこか泥臭さが残っているのがこの Jagged Edge というグループなんだと思います。良く言えば地に足の付いた、悪く言えば変わり映えのしない作品を安定してリリースし続けていて、お子様向けではなく大人がゆったり向き合うためのヴォーカルグループ。ただ、イントロが流れてきただけで溜め息が漏れ出てしまうセカンドアルバム “J.E. Heartbreak” ほどの熱い切なさが最近感じられないのは、彼らも私もいろんな意味で大人になってしまったということかもしれません。
派手な曲、目新しい曲が少なく、ともすると「マンネリ」とも言われかねないアルバムではありますが、Joe が変化を求めた結果年々私の好みから逸れていっていることを考えると、この安定感は歓迎すべきなのでしょう。このアルバムも私の通勤中の定番になるでしょうが、引き続き変わらずにいてほしいグループです。
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