韓国GP決勝 ヴェッテルが3連勝!レッドブル1ー2 – GPUpdate.net
感動の鈴鹿から連戦となった韓国 GP。我らが可夢偉…は、フリー走行からイマイチ苦しそうなマシン状況で予選 13 位。決勝では何とかポイント圏内フィニッシュが現実的な目標か…と思っていたら、スタート直後の第 3 コーナーでバトンと接触、バトンのフロントタイヤを壊してリタイアに追い込みつつ、自らも右リヤタイヤをバーストさせて緊急ピットイン。コースには復帰したものの、マシンにダメージが残っていたのか、最終的にはレースを諦めてガレージに車を戻してしまいました。バトンとの接触は他にもロズベルグやペレスがコース上に並んで行き場を失った結果であり、半ば不可抗力に近いものではありますが、鈴鹿での初ポディウムを得ながら来季のシートに黄信号が点っている可夢偉にとっては手痛いミスと言えるでしょう(とはいえ、可夢偉自身がそれなりのスポンサーを連れてくることができれば、今季の残りのレースの結果は来季のシートに影響しない、という状況ではありますが)。
この韓国でも圧倒的に強かったのはヴェッテル。PP こそウェバーに奪われたものの、スタートでトップに立ってからはウェバーの援護射撃もあって後続を全く寄せ付けず、完勝で今季ただ一人の 3 連勝を記録しました。シーズン 4 勝目というのも現時点での最多勝で、チャンピオンシップでもついにアロンソを逆転、6 ポイント差で首位に躍り出ました。
ヴェッテルは前半戦、ブローディフューザー禁止に伴う今季仕様の空力をなかなかモノにできず、苦しんでいました。が、マシンの開発が進み、ヴェッテルもそれにようやくアジャストできるようになったのか、シーズン終盤に来ての 3 連勝。この 3 戦はまるで昨シーズンの再現を観ているかのような完勝ぶりで、ようやく眠れる猛牛が目を覚ました感があります。
対するフェラーリは鈴鹿に続いて韓国でもマッサがいい走りを見せており、こちらもマシンの熟成が進んだ(かつ、ようやくマッサが F2012 にキャッチアップできてきた)ということだと思いますが、マシンの絶対性能的には明らかにレッドブルのほうが一段上。3-4 フィニッシュという悪くない結果を残しながらも、レッドブルに負けていてはアロンソのチャンピオン獲得はあり得ません。
マシンの絶対的なスピードであればマクラーレンもレッドブルに負けてはいないと思いますが、ここ数戦はセットアップの煮詰まり具合という点でレッドブルに後れを取っている印象が否めず、今回の韓国 GP をもってハミルトンもチャンピオン争いから事実上脱落したとみていいでしょう。もはや奇跡でもない限りはヴェッテルとアロンソの一騎打ち、それも状況としてはヴェッテル有利というのが現在の勢力図でしょうね。残っているサーキットとマシンの相性を考えても、ヴェッテルがミハエル・シューマッハー以来の三連覇、エイドリアン・ニューウェイも自身がデザインしたマシンとしては初の三連覇、という結末がいよいよ現実味を帯びてきたように思います。あとは今季大事なところで露呈しているマシンやエンジンの信頼性問題がどう出てくるか、がキモになりそうですが…果たして。
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