ペンタックスリコー、APS-C世界最小の28mmコンパクト「GR」
リコー「GR」が待望のモデルチェンジ。「GR DIGITAL」改め「GR」とは、また気合い入れてきましたね。
それもそのはず、イメージセンサが 1/1.7 インチから APS-C サイズに大型化され、高級コンパクトの元祖「GR」が、最近のセンサ大型化のトレンドをうまく取り込んできました。それでいて、GR DIGITAL IV からほとんど変わらないサイズ感!これはすごい。これではさすがにソフトウェア光学補正を前提としたレンズ設計になっているのだろう、と思いきや、ソフトウェア補正は(記事を読む限り、少なくとも歪曲補正は)入っていないらしく、リコーの本気を見せつけられた気分です。
それだけオリジナルの「GR」を名乗るに相応しいモデル、ということなのでしょうが、レンズのフチにある「GR LENS f=18.3mm 1:2.8」の印字の「GR」の部分が赤字になっているあたり、かつての L マウントレンズ「GR LENS 28mm F2.8・21mm F3.5」を彷彿とさせ、どうやったらカメラ好きの心をくすぐれるかを研究し尽くしたカメラ…というより、カメラ好きが作ったカメラっぽいなあ、とも感じます。
そしてこのカメラも最近の傾向に漏れずローパスフィルタレス。ローパスはなくせばいいってものでもないでしょうが、光学的なフィルタで何とかするしかなかった時代と違って、LSI の処理性能が向上したおかげでより最適なフルカラーピクセル生成処理をソフトウェアで実現することが可能になってきた、ということでしょう。とはいえ、富士フイルムの「X-Trans CMOS」のような変則配列のセンサではなく、スペックを見る限りでは現在最もポピュラーな某 1,620 万画素 APS-C センサを採用していると思われるので、モアレの処理がどうなっているかはまだ分からないものの高感度性能はかなり期待して良いはず。センサの実力値としては ISO1600 くらいまで普通に使い物になりそうだけど、私の経験上リコーのカメラはノイズ処理があまりうまくないようだからなあ…。
APS-C センサを搭載した高級コンデジとしてはシグマ DP Merrill シリーズ、ニコン COOLPIX A に次いで 3 社めということになりますが、そもそも高級コンデジというカテゴリを確立したのは GR と言って良く、おそらくこの機種が APS-C コンデジの定番となるでしょう。APS-C のカメラなら私は NEX-5R があるから…と思っていましたが、GR は(レンズを含めた)サイズが一回り違うので、使い分けられるかもなあ、という邪な気持ちも湧いてきます(汗。
とはいえ、GR DIGITAL IV の完成度を考えると、これでもう一段値下がりするかもしれない IV を確保しに行く、というのもアリでしょうね。でもなんか同じ考えの人がたくさんいるようなので、結果的に値下がりしないかもしれませんが(笑。
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