「なるほど、屋上か」
『孤独のグルメ』聖地巡礼【原作版】、江ノ島丼を食べたら他の店にも行ってみたくなりました。とはいっても、原作のほうは事実上コンプが不可なので、行ける範囲内で。
ちなみに、作中のモデル店が現存していた数年前に聖地巡礼をコンプされている方はいらっしゃるようで。そのレポートを読んでいるだけでも楽しいです。
そんな作品舞台の中で、今回は、第 16 話に登場した池袋西武の屋上に来てみました。写真はできる限り原作のコマを再現していますが(笑)、屋上遊園地は既に閉鎖されてしまっているため、雰囲気が随分違っちゃってますね…。
なーんだ、気持ちいいじゃないか。
よしよしいいぞいいぞ、ここでなんか食べればいい。
さあて、なにがいいかな。
ん?手打ち…。
あてにはならないけど、いい匂いだ。タマラナイ。
遊園地がやっていないせいか、屋上の人はまばら。それでもこの「かるかや」には、行列こそできていないものの、ひっきりなしに人が訪れています。けっこう人気があるお店なんですね。
原作では「月見おろしうどん」となっていましたが、メニューに書いてあるのは「おろしうどん」。でも、写真を見る限り卵は標準で入っているようです。価格は執筆時より値上げされていて、400 円。それでも学食並みの安さです。
卵が入っているうえに大根おろしが入っているなんて、食べたことがないぞ。
注文してほんの 1 分、出てきたおろしうどんはほぼ原作そのまんま。少なくとも 18 年、このままのスタイルで提供され続けてきたということでしょう。
うーん、おいしそうだ。
いただきます。
冷やしうどんに大根おろし、っていうのはあるけど、温かいうどんにおろし、というのは初めてかも。
ふーん…卵とおろしの効果っていうのがイマイチ分からないけれど、うまいよな。
生卵に揚げ玉、関東風の白ネギが散らされているのもいい。
つゆは見た目も味もあっさりめの薄味。関東でこういう味のうどんが食べられるのは珍しいんじゃないかな。まあ、関東でも最近は讃岐系の釜玉とかぶっかけうどんが流行っているので、いわゆる関東系のうどんもあまり食べなくなりましたが。
麺は不揃いに切られていて、確かに手打ち風。しっかりした食感で、想像していたよりもお腹にたまります。
あったまる、これはいい。まあ、ちょっと暑いくらいの初夏の気候で、本当は冷たいうどんが食べたかったけどな(ぉ
あ――、外でうどんなんか食べるのはいつ以来だろう?
小学校の運動会とか、なんかそういうのに似た非日常感。
この雰囲気、下がすぐ駅だなんて信じられないよ。都会のエアポケットみたいだ。
でも、屋上に遊園地を持っているデパートがどんどん減っていって…少子化が先か、百貨店の経営方針が変わったのが先か、ニワトリとタマゴみたいな話だけれど、昔に比べると「家族でデパートに行く」というシチュエーション自体が大幅に減った気がする。
その後、屋上のグリーンショップで「すいません…このサボテンをください」を再現しても、帰ってから家族に迷惑がられるだけだと思ったので(笑)ゴローが食べ歩きしていたフランクフルトの店を探してみました。そしたら、同じ屋上のソフトクリーム屋さんにありました。
店名は「バスク」。ガンダムヲタなら間違いなく反応する店名ですが(笑、店員さんは別にゴーグルをかけた武闘派ではなく(ぉ)とても人の良さそうな雰囲気のおじさんでした。
フランクフルト、250 円。ケチャップとマスタードをたっぷりかけてもらえるのがうれしい。
月見おろしうどんが 400 円なのに対してこれで 250 円かぁ…という気がしなくもないですが(笑
むぐ。
こういう食べ歩きの感覚っていいなあ。なんだか縁日みたいだ。
そうか…都会のぐしゃぐしゃから逃げたければ、ここに来ればいいんだな。
ここでは青空がおかずだ。
池袋という人口密集地域にあって、ここだけ時間の流れが違うかのような空間。あくせくしてる自分が、なんだかばからしくなりました。
夏場はここでビアガーデンもやっているらしいし、また気晴らしに来てもいいかな、と思いました。
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