「根岸の里のわび住まい。柳がいいなあ。涼しげで、絵になる街だ」
ドラマ『孤独のグルメ Season3』聖地巡礼。放送が終わってもまだまだ続きます。今回は第 8 話の舞台になった、鶯谷にやってきました。
鶯谷って、上野の隣なのに、用がないから今まで降りたことのなかった山手線の駅のひとつ。でもどこか、来たことがある感じの街並みだなあ…と思ったら、よく考えてみればここって飲み屋さんで特辛カレーを食べた谷根千エリアのすぐ近くじゃないですか。
じゃあ、甘味パート、いってみましょうか。
ん?なんかちょっと、そそる店。
『孤独のグルメ』の影響で、最近はチェーン系のカフェよりもすっかりこういう個人経営の古い喫茶店派。ドラマに出てきたお店じゃなくても、ちょっと古くて一風変わった雰囲気の喫茶店を見かけると、つい足が向いてしまいます。
アイスコーヒーでも飲んで、まずは涼むか。
食事のセットメニューがけっこう充実しているなあ。
ビーフカレードリアセットとか、ビーフシチューライスセットとか、ナポリタンセットとか、どれもそそる。っていうか、「ビーフシチュースパゲッティーセット」「ビーフカレースパゲッティーセット」ってなんだそれ!食べてみたすぎる。
でも、ここはやっぱり気になっていたアレで。男はブレずに、初志貫徹だ。
ゴローちゃんがドラマの中で目を奪われていた「グラパンセット」。
えぇ~、何これ。パン一斤…すごいことするな。
完全にパンを一斤分使って、真ん中をくり抜いて、その中でグラタンを作っています。しかも、くり抜いたパンもちゃんと焼いて添えてある。つまみを器にビールが飲める「いかジョッキ」なら聞いたことあるけど、グラタンが器まで食べられるなんて、聞いたことがないぞ。
でも、白くていかにもクリーミーなホワイトソースに、表面にほんのり焦げ目がついていて、これはおいしそうだ。
ちなみにセットの飲み物は、後でコーヒーを飲むつもりだったので、とりあえず喉の渇きを潤すためにアイスレモンティーにしました。
グラパンの具はエビとハムから選べましたが(時期によってはホタテもやっていたっぽいけどメニューから消えていた)、なんとなくハムを選択。
中に入っていたのは、けっこう普通の薄切りロースハム。もうちょっと凝っているかと思ったのでちょっと残念だけど、これはこれで親しみがあっていい。でも、これはエビの方が正解だったかもなあ。
グラパンに添えられた、もとは一斤のパンの一部だったパンのかけらをグラタンに浸して食べても良し。このかけらがまた、かりふわな感じに焼かれていて、美味。
ただ、これを食べながら「これって例の『グラコロの中身』とおんなじで、基本的には全部小麦粉なんだよなあ」と考えると、なんだか複雑な気分に(ぉ。
ある程度食べていったら、今度は壁を少しずつ崩しながら食べ進めていくことになります。
うん…うまい。確かにうまい。
しかし…これはどこまでいっても小麦粉だな。
ちょっと味が単調で、半分過ぎたくらいからしんどくなってきました。
これで、グラタンの部分がカレーだったら俺大勝利!だったのに(´・ω・`)。
壁がなくなったら、あとはもう手で持って、トーストのようにかじります。
実はここまで「いかにしてグラタンをお皿にこぼさずに食べきるか」という自分との勝負をしていたんですが(ぉ)、もうここまで来るとこぼさずに食べるの無理(;´Д`)ヾ。
とりあえず、ごちそうさまでした。
コーヒーでも飲んで、一息つこう。
アイスコーヒー…あ、フロートという手もあるな。
(「孤独のカメラ」使用)
おいおい、なんだこれは。これ、どうしろっていうんだ。
…という、ドラマにも登場した、コーヒーフロートの常識を覆すコーヒーフロートが運ばれてきました。これ、コーヒーフロートっていうより「アイスコーヒーの上にソフトクリームがひっくり返っている状態」にしか見えません(笑
いただきます。
やっぱりこいつの食べ方は、
こうやっていったんコーンを外して…
こうだよな(笑
ソフトクリームの部分は、ミルクたっぷり、けっこうしっかり甘口の、どこか懐かしさを感じるお味。大人になってからはあまり食べなくなった類のアイスの味、かな。
お、コーヒーが見えてきた。
ふっ、井の中のコーヒー。
でも、コーヒーの味を楽しむ、というよりは、コーヒー風味のミルク、というくらい、アイスの存在感強し。
風流とか、小粋とは正反対のセンス。でも、おいしいからいいか。
ふうう、ごちそうさまでした。
パン一斤分食べたのなんて、学生時代以来か。こういう変な食べ方、最近しなくなったなあ(←そうか?
見た目以上のボリュームで、夜まで全くお腹が空かなかったくらい。なかなか強烈な食べ物でした。
今度はナポリタンとか、ビーフカレーとか、もっと普通の喫茶店らしいメニュー、挑んでみたいなあ。
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