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北海道出張のついでに、札幌でちょっと写真を撮ってきました。
札幌、特にすすきのと言えば、小説とそれを原作にした映画『探偵は BAR にいる』シリーズの舞台。昔、出張で来ていた頃は単なる大繁華街に見えていたこの場所も、あの映画を観た後では印象がちょっと違う。なんとなく、革のコートを着てちょっと険しめの目つきで歩きたくなるし、そのへんの曲がり角からならず者たちの集団が現れて拉致されるんじゃないか、というわけのわからない強迫観念(笑)にとらわれるし。それでも、新宿歌舞伎町あたりに比べると多少は気を許していられるような感覚があるのは、あの作品のコメディ的な部分に救われているような気もします。
10 年前には仕事場とホテルとの行き帰りに通り過ぎるだけの場所だったすすきのを、改めて写真に収めたくなって、ぶらぶら歩きながらスナップしてきました。
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すすきの交差点といえば「ニッカウヰスキー」の大看板が印象深い。実際にはそれより大きな看板は周囲にたくさん並んでいるんですが、それでもこのヒゲの看板がすすきののシンボルだと思います。こういうのも含め、この交差点付近の雰囲気は歌舞伎町に似たところがありますが、でもどこか違う。このすすきの界隈自体が、大歓楽街であると同時に観光地でもある、というところに由来するんでしょうか。
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このビルの壁面広告とか、圧倒されます。
東京だとビールはアサヒやキリンに押されて存在感が薄いけど、やっぱり本場ではサッポロが強いですね。
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すすきの交差点から一本入っていくと、あらゆる雑居ビルにこれまたいろんな看板が掲げられています。このあたりは東京で言うと新宿よりもむしろ新橋~銀座の雰囲気に近いかな。どの店も、看板からしてうまそうな雰囲気を醸し出していて、いいじゃないか。最近、こういう感じが好物になってきたので、どこかの店にふらっと入ってみたくなります。
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こういう店とかね。この階段を下った扉の先にある世界を想像するだけでも楽しい。
ああ、無性にギムレットとかラスティネイルとか、そういう濃いめのカクテルを呷りたくなってきた。
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でもその気持ちをこらえてやってきたのがこちら。
こどグルのような聖地巡礼をするつもりはありませんでしたが、せめて『探偵は BAR にいる』のキーとなるバー、「ケラー・オオハタ」の現場だけは見ておきたいと思って、来てみました。
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茶色いレンガが印象的な「有馬ビル」。ここに「ケラー・オオハタ」が存在することになっています。とはいっても実際にあるわけではなく、ビルの中を覗き込むと全然違う感じのビアバーが営業していました。
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同じビルのテナントとして入っている餃子バー(!)の店先に、大泉洋さんのサインと映画のポスターが貼られていました。書かれている日付的に、映画第 2 作目のロケで来たついでに訪店した、というところでしょうか。
店名からしても大泉洋好きの某氏は訪れるべき店かと思います(←
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もう一ヶ所、探偵の「俺」の行きつけの喫茶店「モンデ」のロケが行われた「トップ」にも行ってきました。
夜遅かったので営業時間外だったのがちょっと残念だったかな。昼間だったら、絶対ナポリタンを食べに入ったところです(笑
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そして今回のすすきの散策の中でも特に印象に残っているのが、この「すすきのゼロ番地」。怪しげな雑居ビルの地下に、小規模な居酒屋やバー、スナックが処狭しと共存しています。ディープさでいったら横浜の都橋に近い。とてもいきなりまたげる高さの敷居じゃない(地下だけど)ですが、「ススキノ発祥の地」とまで言われたら気になるじゃないですか。
調べてみたところ、明治 3 年に北海道開拓史がこのエリアを「薄野遊郭」として遊郭地に指定したのが始まりだとか。そこからするとこの地下街はいかにも昭和な感じのスナック街という印象で、むしろ健全さすら感じます(笑
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旅先だから、というのもあるけど、こういう場所が意外なほどに楽しい。この一角にある小さなバーで、「俺」よろしく渋く飲もうと思っていたんですが、入ってみたバーのマスター(私とそう年齢は変わらないと思われる)がすごく話し好きで、他のお客さんも絡んで私はずっと笑っている、そんな感じでした。『探偵は BAR にいる』の話を振ってみたところ、「そうそう、すぐそこでロケやってたのよ」と。
北海道には仕事でしか来たことがないので、会話はどうしても標準語ベースになりがちですが、ここではまさに生粋の札幌の人々に触れることができました。北海道訛りも新鮮で、「なまら」という方言がさらに上位表現になると「なんまら」になるとか、いろいろ勉強になりました(笑
札幌、改めて楽しい。今度いつ来る機会があるか分かりませんが、次に来たときにはさらにディープに攻めてみたいと思います(笑。
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