スポンサーリンク

TECHART TA-GA3

新しいマウントアダプタを手に入れました。

TECHART / TA-GA3

6 月に発売されていた、CONTAX G-αE の AF 対応マウントアダプタ。ずっと気にはなっていましたが、ここのところ AF でスナップを撮ることが多く、オールドレンズで撮る機会が減っていました。でも先日『オールドレンズ・ライフ Vol.4』を読んで久々に刺激を受け(笑、手を出してみました。

ミラーレスカメラが出てから様々な種類のマウントアダプタが世に出てきましたが、Speed Booster 系の縮小光学系アダプタと、この CONTAX G-αE アダプタが最も変態だと思います(誉め言葉

外箱は上蓋がマグネットで留まっている、ベンチャーとは思えない凝った作りです。が、箱のカドが凹んでいるのが惜しい(流通段階でついたものかもしれませんが)。


マウントアダプタは一見普通ですが、CONTAX G のアダプタで電子接点つき、というのが唯一無二。AF 対応の証拠です。

マウントの下部が角張っていますが、ここに AF 駆動用のモーターや回路が収められているのでしょう。
アダプタ内部には起毛シートが貼られていて、内部反射への配慮が伺えます。

付属品は Bluetooth 4.0 アダプタ(上)と、USB メモリ(下)。
BT アダプタはマウントアダプタのファームアップに使用します。これを PC に接続してマウントアダプタと Bluetooth で繋ぐわけですが、基板剥き出しのアダプタ、というのが逆にイカス。
USB メモリは Kingston 製で、中には取説とファームアップの手順書等が収められていました。

α7 に装着してみました。
チタンシルバーのレンズも似合わなくはないですが、やっぱり α7 で使うなら限定ブラックのレンズが欲しくなりますね…。

ちなみにレンズの装着はレンズ側の個体によってすんなりセットできたり、しっかり確認しながら押し込んでやらないとロックされていなかったり、まちまちです。このあたりは KIPON や METABONES といった実績のあるマウントアダプタメーカーに比べると、精度が今ひとつということですかね。

アダプタの側面には MF ダイヤルがついていて、このダイヤルを回すことで MF 操作が可能です。買ってみるまでは、この小さいダイヤルで操作するのはまどろっこしいし、きっと回転も固くて指先が痛くなりそうだな…と思っていたんですが、単純なギヤによる駆動ではなく、AF 用モーターが回転を補助してくれるようで、かなり軽い力で回ります。クルマのパワステが効いているような感覚で、これは嬉しい誤算でした。まあ、KIPON や METABONES のほうが MF 専用なぶんダイヤルは大きいし操作感もダイレクトなので、最初から MF で使うならそっちのほうがいいですが、MF をあくまで補助的に使う程度ならばこれでも十分。α 本体の DMF のように、いちいち AF/MF を切り替えなくても直接 MF 操作できるのも使い勝手がいい。
まだテスト的にしか使えていませんが、操作性はちょっと独特ですね。まず、電子連動しているので他のマウントアダプタと違ってレンズ焦点距離・F 値が Exif に記録されるわけですが、レンズ側が電子絞りではないので「Exif に記録される F 値はボディ側で設定した絞り値」になります。つまり、「レンズ側は F2.8 だけど、ボディ側で F8 に設定していると Exif には F8 と記録される」ことになります。また、ボディ側からは電子絞り対応のレンズに見えるので、ボディは開放測光しようという挙動を撮ります。そのため、

  • ボディ側で撮りたい F 値に設定 → レンズ側は開放状態にして AF/AE(シャッターボタン半押し) → レンズ側の絞りを撮りたい値に絞って撮影(Exif には正しい絞り値が記録される)
  • ボディ側の F 値は絞り開放に固定 → レンズ側は絞りたい値に絞って撮影(Exif には開放の絞り値が記録される)

のどちらかの手順で撮影する必要があります。後者の手順(AF 非対応アダプタと同じ使い方)のほうが手っ取り早いですが、Exif に撮影時の F 値が記録されないのと、開放 AF のほうがフォーカスは正確なので、多少面倒でも前者の手順で撮影するのが本来の使い方だと思われます。

AF スピードや精度については、さすがに純正の E マウントレンズには及びませんが、ちょっと前の DC モーター系レンズだと思えば許容範囲のスピード。精度も悪くないですが、コントラスト AF になるので被写体や周囲の明るさによっては迷ったり、合焦しきれなかったりすることもあります。でも、今まで MF でしか使えなかったレンズが AF で使えることの快適さと痛快さはたまりませんね。CONTAX G のボディを持っていないので分かりませんが、オリジナルのボディと比べて AF 速度はどうなんでしょうか。精度はおそらくこちらのほうが高いはずです。

最大の難点を挙げるとすれば、動作音じゃないでしょうか。アダプタに内蔵されたモーターでレンズを駆動しているのである程度の音はしょうがないですが、音量はともかくけっこう甲高い駆動音なので、室内や外でも静かな場所で使うのは躊躇われるレベル。ある程度シチュエーションや被写体は選ぶアダプタだと思います。

さておき、このアダプタのおかげで α7 で日常的に使えるレンズが一気に増えた感覚です。今まで結局純正の 24-70mm ばかり使ってしまっていて、レンズ自体はいいけど描写が現代的すぎて面白みに欠けると思っていました。このアダプタで、「オリジナルに近いツァイスレンズ」が AF で、しかもフルサイズで使える喜びを噛み締めたいと思います。

TECHART / TA-GA3

>

コメント

スポンサーリンク