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McLaren Honda MP4/6

McLaren Honda MP4/6

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

先日の MP4/4 に続き、横浜そごうにて展示されているマクラーレン・ホンダ MP4/6 を見に行ってきました。横浜そごうではこないだ年末年始にホンダ RA106 を展示していたばかりですが。

MP4/6 は 1991 年にセナが 3 度目のチャンピオンを獲得したマシン。日本での F1 人気が最も盛り上がった年のクルマなので、思い入れがある人も多いんじゃないでしょうか。

McLaren Honda MP4/6

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

エンジンは前年までのホンダ V10 から V12 に変更。この裏にはホンダ(特に故・本田宗一郎)の強いこだわりがあったと言われています。ホンダのエンジンサウンドが「ホンダ・ミュージック」と呼ばれるようになった所以は第 1 期 F1 で採用された V12 エンジンにあるので、ホンダ側のこだわりは理解できる気がします。


McLaren Honda MP4/6

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

MP4/6 のデザインは MP4/4~4/5B までの系譜とは随分違った印象になっています。エンジンが変更されたこともありますが、デザイナーがそれまでのゴードン・マーレイ+スティーブ・ニコルズ体制からニール・オートレイ+アンリ・デュラン体制に替わり、特に前年までフェラーリに在籍していたアンリ・デュランの影響により、直近のフェラーリのマシンによく似た形状になりました。同年プロストが乗っていたフェラーリ 642 と瓜二つ、といっても良いレベルで、フロントサスペンションもプルロッドからプッシュロッドに改められています。ホイールベースも長くなり、初めて見たときは子どもながらに「なんか間延びしたデザインになっちゃったなあ」と思ったのを覚えています。

McLaren Honda MP4/6

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

フロントノーズの先端には、当時のスポンサーだった週刊少年ジャンプのロゴが。これも、子どもながらに「恥ずかしいからやめてほしい(´д`)」と思ってました(ぉ。当時の田宮模型のプラモとかでもちゃんとデカールで再現されているんですよね(笑。
しかし一説によるとこの大きさのロゴを載せるだけでスポンサー料 1 億、とも言われているので、当時の F1 のブランド力たるや…というものです。

McLaren Honda MP4/6

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

あれから間もなく四半世紀が過ぎようとし、F1 マシンも当時とは全然違うものになりましたが、それでもこの Marlboro と Powered by HONDA ロゴ、それにブラジル国旗の組み合わせは私には特別な存在です。

McLaren Honda MP4/6

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

タイヤ付近もよく見ると、MP4/4 の頃にはなかったブレーキフェアリングが追加されています。フロントウィングの巨大なエンドプレートで気流に壁を作り、それをできるだけタイヤの回転の影響を受けずに後方に流そう、という配慮の賜物でしょうか。ちょうど 1990~1991 年あたりが F1 がエンジンパワーから空力+電子制御に重点が移っていく時期なので、そういう視点でエアロ周りを見ると興味深いものがあります。この MP4/6 も、中盤戦以降はエイドリアン・ニューウェイ作のウィリアムズ・ルノー FW14 に苦しめられることになります。

McLaren Honda MP4/6

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

この頃のマクラーレンで特徴的なのは MP4/5B の「バットマン・ディフューザー」でしょうが、その翌年にあたるこの MP4/6 では随分オーソドックスな形状に戻されています。

McLaren Honda MP4/6

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

MP4/6 はマクラーレン・ホンダのマシン開発哲学が時代遅れになっていく流れの中で生まれたマシンでしたが、それでも当時の史上初となるセナの開幕 4 連勝や鈴鹿での 1-2 フィニッシュなど、思い出の多い名車です。

HONDA RA108

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

それと、ついでと言っては何ですが(笑)、第 3 期ホンダ F1 最後のマシン、RA108 も展示されていました。

この年のことはもうあまり思い出したくもないのですが(´д`)…。

Honda Racing

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

ちなみに RA108 には、子ども限定でレーシングジャケットを着用し、RA108 のコクピットに収まって写真撮影ができる、という特典が用意されています。ちょっと羨ましいけど…並の大人ではコクピットに収まるだけでも一苦労だと思うので、仕方ないですね。こういうとき、男の子の親でないことがちょっと残念に思います。

HONDA RA108

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

RA108 は、前年に続いて空力で大迷走したマシンで、レースを経るごとにどんどん空力付加物が増えて醜くなっていったマシンでした。このショーカーはほぼデビュー当時に近いプレーンな状態で、ノーズ周りもスッキリしていて、それなりに見れるデザインにはなっています。

HONDA RA108

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

このサイドポンツーン周辺にごちゃっとつけられたエアロデバイスは、当時から好きになれなかったなあ(ホンダに限ったことではありませんでしたが)。隣に展示されている MP4/6 のシンプルさと見比べると、余計にそう思います。

HONDA RA108

[ Sony α6000 | Carl Zeiss Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS ]

ともあれ、横浜そごうの展示はマシンが 2 台見られるという点では、なかなかお得かもしれません。ただし、造作や照明までしっかり作り込まれた池袋西武と違ってデパートの照明が地灯りになっているのと、周囲のテンポと空間的にそれほど区切られた感じでもないので、F1 の雰囲気を楽しんだりいい感じに写真を撮りたい気分を満たしてはくれないのが残念なところ。ちなみに MP4-30 が展示されている渋谷西武にも行ってみましたが(ぉ、7F の展示場はしっかり作り込まれているのに、肝心の MP4-30 が 1F のエスカレーター前に無造作に置かれている感じなのがなんとももったいない。展示の良さという点では、池袋がベストかな…。

なお、来週火曜日から 1 週間、青山のホンダ・ウエルカムプラザではマクラーレン MP4/5 とホンダ RA272(+RA108)の展示もあるようなので、これにも行ってこないと。

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