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喫茶店「ベニ屋」の鳥取カレー

市役所の鳥取カレーを食べ損ねたから、というわけではありませんが、鳥取に来たからにはカレーを食べて帰らないわけにはいきません。

なぜかって?

それは、鳥取は「カレールウの年間消費量日本一」と言われているらしい、から。日本人の平均以上にカレーを消費している意識の高い私としては(ぉ、そんなカレー好き県民の愛する味がどんなものかを身をもって体感しに行くしかないでしょう。

とはいえ、土地勘もない鳥取で、どこがうまいんだかさっぱり分からない。
泊まっていたホテルの近くに、カレーを出している喫茶店を見つけたので、入ってみました。

ベニ屋

店先からして「カレーとコーヒーの店」「鳥取カレー」などと掲示されていて、全力でカレー推し。これならば間違いはないだろう。
しかもよく見ると「カレーお持ち帰りしています」との貼り紙まで。持ち帰り!そういうのもあるのか。

よし、意を決して、たのもー。


どこか昭和っぽさが残る、懐かしい喫茶店という雰囲気の店内。1980 年代からずっとこんな感じなんだろうなあ。

さっそく頼んでみたのは、チキンカツカレー。初めて入る店で食べるカレーは、ロースじゃなくてチキンカツカレーと決めています。

なんの変哲もないカレー皿に、ライスの上一面にルウがかけられているのが珍しい。そこは白いライス領域を残しておくもの、という常識をいきなり覆してきたぞ。
そして、やっぱりスプーンは紙ナプキンで包まれているという(笑。これが鳥取の流儀というやつか。古き良き日本のカレーライス、って感じだ。

チキンカツは可もなく不可もなく、ごく普通。あっさりしていて、軽い感じのささみ系チキンカツ。

カレーのほうも、辛さはそれほど強くなくて、とろみが強くコクのあるカレー。
金沢カレーと通じるものを感じます。ゴーゴーカレーよりはアルバに近い、優しいカレーです。
やはり日本海側、どこかで食文化がつながっているのか。

初めて食べたのに、懐かしい気持ちになれるカレーでした。
どのへんが鳥取ならではなのか…少なくともらっきょうや梨、蟹の要素は感じられませんでした(笑。

ちなみに、これ食べたの朝の 9 時過ぎです(ぉ。朝からカツカレーが食べられるとは、さすがはカレールウ消費量日本一の県だぜ…。

喫茶店なので、食後にはブレンドコーヒーもいただいてみました。
ああ、これ、喫茶店のコーヒーだ。シアトルのおしゃれなカフェとは味が違う。
すなば珈琲もそうだけど、鳥取にはこういう昔ながらの喫茶店の良さ、みたいなものがまだまだ残っているんでしょうか。個人的にはスタバもよく使うけど、こういう気取らない落ち着き空間っていうのも、ほっとしていいもんです。

ごちそうさまでした。
今度鳥取に来る機会があったら、また別の店の鳥取カレーも試してみたいなあ。

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