カラーリング一新。マクラーレン・ホンダF1、新車『MCL32』をアンベイル
週明けからのバルセロナ冬季テストを前に、F1 各チームが続々と新車を発表しています。
マクラーレン・ホンダはロン・デニス更迭に伴い新体制となり、ロン・デニス時代を通じて使ってきたシャシー名「MP4」シリーズを刷新し、今回からは「MCLxx」のネーミングルールが適用されます。ロン・デニス臭を消したいのならブルース・マクラーレン/テディ・メイヤー時代の「Mxx」に戻せばいいんじゃね?とも思いますが。
カラーリングもマールボロ時代以前に使われていたオレンジ色(ブルース・マクラーレンの出身国であるニュージーランドのナショナルカラー)が復活し、オレンジ×ブラックの精悍なイメージに一新されました。ビビッドなオレンジって私はけっこう好きなんですが、現代の F1 マシンに塗ると一昔前のスパイカー(フォースインディアの前身)やアロウズを思い出させてマクラーレンっぽくはないような。しかもスパイカーもアロウズもマシンが遅かったので、そのネガティブイメージが先行するきらいはありますね…。まあ、これで実際に速ければその印象も変わるでしょうが。
そういえば新カラーリングはお披露目されましたが、肝心のタイトルスポンサーは今年もつかないんですかね。今年は難しいが来年に向けて準備中という話もありますが、新しくエグゼクティブディレクターに就任したザック・ブラウンはこれまでもマクラーレンに限らず F1 関連の大型スポンサー契約をまとめてきた人物だけに、そこは大いに期待したいところです。
マシンのデザインは後退角のついた大型のフロントウィングにショートノーズ、極端に絞り込まれたリヤエンド、シャークフィン復活、後退角をつけつつ下方に向けて絞られ、取付位置も下がったリヤウィング、それにグッと太くなったタイヤが目を引きます。今季のレギュレーション変更に伴って全体的に車幅が大きくなり低重心化したことで、1990 年前後のマシンにあったフォーミュラカーらしいフォルムが戻ってきました。ラップタイムも 5 秒前後向上し、2005 年前後の水準に戻ってくる見込みとのことで、久しぶりにドライバーの体力を搾り取るようなスピード感あふれるレースが期待できそうです。
他チームのマシンもいくつか発表されてきていますが、レギュレーション大改定直後にも関わらずマシンの見た目がどれもよく似ている、というのは気になるところ。もっと独創的なアイディアや飛び道具を使ってくるチームがあるかと思っていたんですが、外観的には今のところどのチームも正攻法のように見えます。まあ 2009 年のダブルディフューザーのように正面からは分からないようなところに規則の裏をかいたギミックが隠されているのかもしれませんし、そもそも発表時点のマシンと開幕時点のマシンでは全く異なるパーツが取り付けられていることも珍しくないので、この時点で勢力図を予想することは難しい。むし年間を通して開発を続け、夏休み前後までに技術的なブレイクスルーを形にしたチームが優位に立つシーズンになるのではないでしょうか。
来週からのテストで各マシンのポテンシャルの一端くらいは見えてきますかね。テストリポートを楽しみにしています。
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