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K&F Concept L/M-NEX マウントアダプタ レビュー (2)

K&F Concept のマウントアダプタレビューの続きです。

K&F Concept / ライカ M レンズ-Sony NEX E ボディマウントアダプター JPKF06.113

今回は実写画像を交えつつ、使用感について書いていきたいと思います。

【関係性の明示】
本エントリーの執筆にあたり、マウントアダプタの開発元である K&F Concept よりレビュー用製品の提供を受けています。ただしそれ以外の報酬はなく、記事内容への関与も一切ありません。事実誤認があった場合は、修正部分を明示した形で訂正を行います(誤字脱字の修正を除く)。

私が持っている M マウントレンズは NOKTON 40mm と SUPER WIDE-HELIAR 15mm の 2 本。M マウントといえばライカですが、ライカでは中古でも安くないのに対して、フォクトレンダーはハイスペックレンズでなければ新品でも手を出しやすい価格帯。ミラーレス、特にフルサイズセンサ搭載の α7 シリーズでコンパクトなシステムを組むのに最適なレンズ群だと思います。

[ Sony α7R | Voigtländer NOKTON classic 40mm F1.4 MC ]

まあ、マウントアダプタなので装着してしまうとあまり存在感を気にしなくなってしまうものですが、今まで使っていたフォクトレンダーのヘリコイドアダプターはズッシリ重く、せっかく軽い M マウントの MF レンズを使っているのにちょっと惜しいなあ…と感じてもいました。それがこのシンプルなマウントアダプタに換えることで一回り軽量になり、持ち歩きの気軽さが一段上がった感覚があります。

[ Sony α7R | Voigtländer NOKTON classic 40mm F1.4 MC ]

MF レンズではフォーカスリングと絞りリングを頻繁に操作することになります。このマウントアダプタは特にガタが気になることもなく、いい意味でマウントアダプタのことを忘れて撮影に集中できます。


[ Sony α7R | Voigtländer NOKTON classic 40mm F1.4 MC ]

最近はあまりガッツリ撮影しに行く余裕もなくて、つい AF でラクをしがちだったんですが、久々に MF レンズだけで撮影に没頭するのも改めて楽しい。

[ Sony α7R | Voigtländer NOKTON classic 40mm F1.4 MC ]

NOKTON 40mm F1.4 は描写に古くささはないながらも、やや緩さを残した柔らかい描写が気に入っています。現代のカリッカリのレンズも気持ちいいんだけど、そればかりだと疲れてしまう気がして。

[ Sony α7R | Voigtländer NOKTON classic 40mm F1.4 MC ]

このマウントアダプタはオーバーインフ気味に設計されているようで、(少なくとも手持ちのレンズとの組み合わせを試してみた限りでは)無限遠が出ないということはありませんでした。マウントアダプタの世界では、アダプタの精度だけの問題ではなく、レンズ側の製造のバラツキにも由来するところなので、レンズとアダプタの組み合わせによっては無限遠が出ないということはままあります。最近はアダプタ側をオーバーインフにすることでそのバラツキを吸収するのが一般化していますが、このアダプタもその流れを汲んでいるようです。

[ Sony α7R | Voigtländer NOKTON classic 40mm F1.4 MC ]

逆行耐性もチェックしてみました。特にアダプタ起因で内部反射が増えるようなこともなく、レンズ本来の性能が出ていると言えそうです。まあ M マウントはそもそもフランジバックが短く、内部反射が起こりにくい構造ではあるんですが。

[ Sony α7S | Voigtländer SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical II ]

続いて SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Asph. II。ボディは超広角レンズでも周辺部の色かぶりが発生しにくい α7S に換えています。

ここまで広角のレンズになると被写体にグッと寄って撮ることが少なくなるので、ヘリコイド付きアダプタよりはスタンダードなアダプタで身軽に使いたいところ。やっぱり NOKTON よりはこっちのレンズのほうが、このアダプタとの相性がいいように思います。

[ Sony α7S | Voigtländer SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical II ]

SWH15/4.5、久しぶりに使ったけどやっぱり良いですね。ネイティブ E マウント対応の III 型が出て画質面では当然そっちのほうが良いわけですが、α7S との組み合わせなら周辺の色かぶりも像流れもさほど酷くないし、中央部のパキッとした描写は気に入っています。手軽に使えるアダプタが手に入ったことだし、もう一度活用してやろうという気になってきました。

[ Sony α7S | Voigtländer SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical II ]

α7 シリーズは今最も勢いがあるカメラだし実際いいカメラだと思うんですが、純正レンズは画質や機能重視でどんどん重厚長大化しています。それに対して M マウントレンズは「フルサイズのカメラを手軽に持ち歩いて撮れる」という α7 シリーズのもう一つの活かし方を提示してくれるレンズ群と言えます。街中でスナップを撮るにしても、これくらいの存在感のカメラとレンズならば気兼ねしなくていい。
K&F Concept の L/M-NEX マウントアダプタは、特別な機能こそないものの、そういう使い方に「必要にして十分」なアダプタだと思います。この価格帯ならばレンズの本数分だけ揃えてもお財布にはやさしいはず。私も今後、二本目以降のアダプタを買うときや、新しいマウントに手を出してみたいけど使い続けられるか自信がないときには、K&F Concept の製品を選択肢に入れることにします。

K&F Concept / ライカ M レンズ-Sony NEX E ボディマウントアダプター JPKF06.113

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