そろそろ定番となりつつあるシグマの重要書類、遅ればせながら私も読みました。
安倍吉俊先生はこの夏から『こどものグルメ』の連載も始まっていて、私の中ではすっかり人気作家の印象。私は『飛びこめ!!沼』で初めて知りましたが、複数作を読んでみると先生の持ち味が分かってきますね。イイ感じに力の抜けたタッチと独特の「間」がクセになります。
内容的にはいつもの通り、
シグマユーザーの自虐ネタ満載。
シグマメインじゃないけど、明るい物を暗く撮る構図の達人なら知ってた(ぉ。いや、私はすごく好きですよ彼の写真。
ここにきて唐突なガンダムネタ!「心のランバ・ラル」、なんというパワーワード。
今回のポイントは、シグマユーザーが α6000 を使ってみるシーンがある、というところでしょうか。シグマと α(中でも特に α6000)は対照的なカメラと言って良く、両方を使うと互いの良さと悪さが痛いほど解る組み合わせだと思います。しかし MC-11 が出たことで sd Quattro をメインで使いつつ、夕方以降の撮影やレンズ本来の画角を楽しみたいときには α7 シリーズに付け替えるという使い分けもでき、実はそれってすごく写真やカメラの世界観を広げてくれることだろうとも思うわけです。私は今からシグマのカメラボディに手を出す予定はありませんが(笑)、それでも MC-11(EF-E 版)を買ったおかげでボディとレンズの組み合わせが倍増し、撮影の自由度と機材選びの悩みが増えました。
本作も面白かったです。あえて物足りない点を挙げるとすれば、三巻目ともなると主人公(後輩くん)がだんだんカメラに慣れてきて、一巻の頃の「初心者を生温かい目で見守る気分」が少し薄れたことと、従来よりもページ数がちょっと減ってしまったことかな。
いずれにしても、ここまで突き抜けた特定メーカー愛を凝縮して本に出せるのは同人誌ならではだし、これだけ愛されるシグマというメーカーが羨ましくもあります。
自分が満足する写真さえ撮れれば機材なんて何でもいい、とは思っているけれど、こういう本を読むと好きな機材をうまく使えた悦びを味わうために撮るのもまた写真の楽しみなんだよなあ。そういうのも含めて「好きなものを好きなように撮る」ってことだと思うんです。
ああ、写真を撮りに出かけたくなりました。
コメント