スポンサーリンク

スター・ウォーズ/最後のジェダイ [極爆] @シネマシティ

せっかく冬休みなんだから休みにしかできないことをしようと思い、立川まで映画を観に行ってきました。

立川の映画館 シネマ・ワン&シネマ・ツー|シネマシティ

去年の冬休みにも『ローグ・ワン』の極上爆音上映を体験しに来た立川シネマシティ。『最後のジェダイ』のこけら落としは IMAX 2D のある意味映像も音響も理想的な環境で鑑賞したけど、これがシネマシティの極爆だったらどんな音響になるんだろう?というのは興味があったところでした。

というわけで、ちょうど一年ぶりにシネマシティにやって来ました。自宅からだと軽く一時間半はかかる道のりですが、大手系列のシネコンでは感じられない「映画愛」に溢れた映画館で、ここに来るだけでワクワクしてしまう自分がいます。

鑑賞したのは昨年同様にシネマ・ツー内の a studio。
Meyer のラインアレイスピーカを使ったサラウンドシステムは今年も変わらず。一方で映像の方は 11 月にスクリーンを Stewart 製に貼り替えたとのことで、とにかく低コストで回す一般シネコンとは違い、クオリティを追求していくことで映画好きの心を掴もうという進取的な姿勢に好感が持てます。


『最後のジェダイ』の音に関しては、IMAX やドルビーアトモスが「どの劇場でも制作者の意図をできるだけ正確に再現すること」を目指しているモニター的な音作りとするならば、シネマシティの極上爆音上映は「制作者の意図を誇張してでも、迫力がある美しい音で感動させたい」リスニング的な音作り。劇中に幾度となく登場する艦隊戦ではウーファの重低音が客席を揺らして臨場感を伝えてくるし(でも低音はブーミーではなくちゃんと締まりがあって、消えるべきタイミングで消えてくれるから聴き疲れしない)、レイとカイロ・レンが共闘するライトセーバー戦の包囲感も素晴らしい。でも特に印象に残ったのが、惑星オクトーでレイがフォースの修行の際にダークサイドの「穴」に落ち、そこで鏡面に映る無数の自分自身に向かって指を鳴らすシーン。このサラウンド感はもしかすると IMAX の音響以上ではないでしょうか。

シネマシティの爆音上映は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で有名になったせいか「爆音」のイメージが強いですが、他館の音を聴いた後に改めてシネマシティの音を聴くと、そもそも映画館の音響としてちゃんとした上での「爆音」であることがよく解ります。川崎チネチッタの「LIVE ZOUND」も悪くはないんですが、あくまでライブハウス音響がベースになっていて映画音響としてはちょっとブーミーすぎる。シネマシティの極爆上映は音響のバランスやサラウンドの調整がしっかりしていて、ウーファの迫力抜きでも一般的な映画館よりもレベルの高い音響を実現していると思います。これでもう少し生活圏に近ければメインシアターにしたいくらいなんだけどなあ…。

で、『最後のジェダイ』。話の流れを知った上で二度目を観ると、相変わらずツッコミどころは多いし、シナリオにも粗が目立つ。でもクライマックスの盛り上がりっぷりを見るにつけ、ああこのシーンに全ての感情を集約させるために細かい無理にはいろいろ目を瞑ったんだろうなあ…ということを感じました。過去や伝統、血筋といった古いものを否定して世代交代するためのエピソードというのは前回書いたとおりですが、大筋では古いものを否定しながらも、R2-D2 やミレニアム・ファルコン、そしてルーク・スカイウォーカーといった旧作のヒーローにちゃんと見せ場を用意してある。ルークなんて Ep6 の時点でもまだ粗削りで最後に皇帝を倒したのもルークではなくベイダーだったくらいだし、「続編があるならジェダイとして完成されたルークの活躍をちゃんと見てみたい」とは思っていました。過去を否定しながら、そうやって昔からのファンが見たいと思っていたものを見せてくれるハイブリッドな作風が『最後のジェダイ』の真骨頂なのではないかと思うのです。だからこそ、これだけ賛否両論に溢れているのではないかと。

この濃さを持った『最後のジェダイ』を完成させたからこそ、次の Episode IX ではスカイウォーカー家の伝説から徐々に離れていく物語が紡がれるのではないでしょうか。ラストシーンでフォースの片鱗を見せた名もなき少年が、二年後の新作でどのような活躍を見せるのか、今から想像が止まりません。

コメント

スポンサーリンク