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オールドレンズ・ベストセレクション

澤村徹 / オールドレンズ・ベストセレクション

こないだ『オールドレンズ・ライフ』の最新刊を出したばかりの澤村徹さんがまた新しいオールドレンズ本を発売されました。
その名も『オールドレンズ・ベストセレクション』ということで、これまでの『オールドレンズ・ライフ』に作例を追加しつつ内容をアップデートして一冊にまとめた、ある意味オールドレンズガイドブックとしての完全保存版的な位置づけになっています。

私も澤村徹さんの blog や最初のオールドレンズ本『オールドレンズ パラダイス』に出会い、沼に片足を取られてからそろそろ 10 年が経とうとしています。思い起こせば、当初はオールドレンズに最適なデジタルボディは EOS であり、M42 マウントや Y/C マウントを中心に限られたレンズを使うものだったのが、ミラーレスカメラの登場によってそれまで日の目を見なかったレンジファインダー用レンズが脚光を浴び、AF 対応や縮小光学系搭載などの変態マウントアダプタ(誉め言葉)が発売され、フルサイズミラーレスの登場に至って世の中にあるほとんどの交換レンズをデジタルで使えるまで、オールドレンズを取り巻く環境は変化しました。当時の自分に「10 年後には CONTAX G レンズをフルサイズボディで AF で使っている」と言っても、にわかには信じないのではないでしょうか(笑。


そんなわけで、7 年前に発売された『オールドレンズ・ライフ Vol.1』からの時間の経過を考えれば、同じレンズの紹介でもまた見え方が違ってくるわけです。当時は制限事項だったことが状況の変化によって今では制限ではなくなっているものもあるし、平凸レンズを使った補正フィルタのようなものだって出てきました。そういうアップデートをふまえて過去に紹介されたレンズをもう一度見直せるという点でも、本書は非常に貴重な資料と言えます。
また、『オールドレンズ・ライフ』では各号のテーマごとに味付けされて紹介されていたレンズもフラットに並べ直して紹介されており、流行りのテーマに惑わされずに自分に合った一本が見つけられる作りになっているのも重要。カテゴリとしては「一眼レフ用レンズ」「レンジファインダー用レンズ」「シネレンズ」「改造レンズ」に分類され、総ページ数はなんと 368 ページ(!)。ページをめくってもめくっても終わる気配がありません(笑。全部読むのも大変だけど、これ作るの相当大変だったろうなあ…。

紙のムックだとかなり分厚く重くなりそうな一冊ですが、今回は発売日から電子版(少なくとも Kindle 版)が発売されているのがありがたいところ。ただこれ作例のサイズを考えるとスマホや 8inch タブレットではなく最低でも 10inch 級のタブレットで読みたいですね。
私もまださわり程度しか読めていませんが、時間をかけてじっくり読み込みたいと思います。ああ、またレンズが欲しくなってしまう。

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