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F1 オーストラリア GP 2018

2018 年シーズンの F1 がいよいよ開幕。ホンダ F1 は新たにトロロッソとタッグを組み、新体制で再出発のシーズンとなりました。失意の三年間からいきなりの飛躍は望めないにしても、少しでも前向きな年にしてほしいとの思いから、青山のホンダウェルカムプラザでの公式パブリックビューイングに参加してきました。

Honda ウエルカムプラザ青山|FORMULA 1 2018 ROLEX AUSTRALIAN GRAND PRIX パブリック・ビューイング

私がパブリックビューイングに足を運んだのはマクラーレン・ホンダ体制による参戦初年度となった 2015 年の開幕戦以来三年ぶり。それくらい今年はがんばってほしいと思っています。
今年は三年前ほど期待しているファンも多くないだろうしあまり早く行かなくても大丈夫かと思って(笑)11 時頃青山に着いたところ、一階席はそこそこ埋まっていましたがまだ席は残っていました。レーススタート時には二階席(スクリーンではなく大型テレビ×2)も埋まって立ち見が出るほどの盛況になっており、何だかんだいって注目度の高さが窺われました。

昨日の予選はメルセデス/フェラーリ/レッドブルの三強がしのぎを削る接戦でしたが、最終アタックでハミルトンが 2 位に 0.6 秒以上の大差をつけるコースレコードで PP 獲得。「今年もチャンピオンは俺だ」と言わんばかりの圧倒的速さで今季の行方を仄めかします。三強の次につけたのはまさかのハース、そこにルノー/マクラーレン/フォースインディアと続く格好で、現時点での勢力図が何となく見えます。トロロッソ・ホンダは 16・20 位と振るいませんでしたが、ハートレーは 15 位とは 3/100 秒差でしかなかったし、ガスリーも攻めた結果のミス。少なくとも予選での速さについては 11 番手のマクラーレンから最下位までかなりの団子状態ではあるようです。


レースの方は、

ベッテル、運を味方にまさかの大逆転優勝。ハミルトン、VSCに泣く

スタートから快速で飛ばしたハミルトンがそのままラクに勝つかと思ったら、バーチャルセーフティカー~リアルセーフティーカー導入のドサクサでタイヤ交換を引っ張っていたヴェッテルが、ピットインのタイミングでまさかのハミルトンを逆転。メルセデスがセーフティカー導入時のピットインタイムロスを読み間違えていたせいもあるようですが、フェラーリにしては(?)素晴らしい判断でした。純粋な速さでいえばメルセデスが勝っていたはずのレースでしたが、アルバートパークは抜けないサーキット。そのままヴェッテルが抑えきり、二年連続での開幕戦ウィナーとなりました。
この様子だと今季もメルセデスの優位は揺るがないでしょうが、ハミルトンに比べるとボッタスが安定感の欠けるのに比べて今季のフェラーリはライコネンも良さそう。案外、ドライバーズタイトルはハミルトンが獲るけどコンストラクターズはフェラーリ、みたいな結末もあるかもしれません。

惜しかったのはハース。中盤に相次いでリタイヤするまでは 4-5 番手を走る速さと安定感を見せていました。「フェラーリのレプリカ」と揶揄する向きもあるようですが、それなら去年だって速くてもおかしくなかったはずで、フェラーリとのパーツ共用よりもむしろ昨年の開発を早々に止めて今季向けの開発にリソースを集中してきた結果と言えるでしょう。少なくとも序盤戦のうちはこの勢いを維持できるはずで、つまらないミスさえなければ夏までに大量得点してもおかしくない。ただ、二台のリタイヤの原因が共にホイールガンのトラブルというのがあまりにももったいない。ハースの本業って工具メーカーですよね?と突っ込みたくもなります(´д`)。次戦までにトラブルの原因を潰して、ドライバーには伸び伸びとレースをさせてあげてほしい。

マクラーレンの健闘は予想外でした。プレシーズンテストではトラブル続きでまともに走れず、ここメルボルンでも FP1 までトラブルに見舞われていましたが、蓋を開けてみれば予選以降はノートラブルでそれなりに速く、決勝は 5・9 位フィニッシュ。まあハースのつまらないリタイヤがなければバンドーンは入賞圏外だったし、アロンソも得意のロケットスタートで順位を上げただけで終盤は「トレイン」を作っていたことを考えると、純粋な速さではハースとルノーの次、10 位争いあたりが順当な実力値でしょう。それでも去年はトレインを作ることなく抜かれていた状況からすると、ホンダ製 PU よりはルノーの方がまだパワーがあることは受け止めざるを得ない事実と言えます。

で、トロロッソ・ホンダ。決勝はハートレーが 15 位完走(唯一の周回遅れで最下位)、ガスリーは 13 周目にパワーユニットのトラブルによりリタイヤ。プレシーズンテストの状況からするともっとやれると思っていたんだけどなあ…。テストの時点ではセットアップを信頼性に振りすぎてレースコンディションを想定し切れていなかった、ということかもしれません。まあ、ガスリーの PU トラブルは純粋なメカニカルトラブルではなくリタイヤ直前に縁石に強く乗り上げてダメージを受けた可能性があるし、ハートレーに関してはスタート直後のブレーキングによるフラットスポット→タイヤ交換後もパンクが発生、その後交換したウルトラソフトで残り周回数を走りきる必要があったことを考慮すればそりゃあ周回遅れにもなるわという感じではあります。今回はあくまでルーキーがアルバートパークの洗礼を受けた結果であって、マシンの速さと信頼性の問題はまだ表出していない、と思いたい。とはいえチームとドライバーは今回の結果を真摯に受け止め、また分析して、パーマネントサーキットであるバーレーンで仕切り直しをかけてほしいところ。

コース特性上オーバーテイクはほとんどないし、トロロッソはほとんど映らないしでフラストレーションの溜まるレースではありましたが、意外な展開もあって最後まで目が離せない開幕戦でした。トロロッソについてはいろいろと課題が残るレースだったものの、最下位&リタイアで始まるシーズンは言い換えればこれより悪くなることはもうない、ということでもあります。私も粘り強く応援していこうと思います。

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