角田裕毅が所属する F1 チーム、旧スクーデリア・アルファタウリが今シーズンから「Visa Cash App RB」にチーム名を改めて参戦することが発表されました。
レッドブルが所有するファッションブランド・アルファタウリの商業的失敗を受けて F1 チームの名称も変更されるとは昨シーズン中から噂には上がっており、一時はヒューゴ・ボスやアディダスがタイトルスポンサーに就くとも言われていました。が、最終的には金融企業である Visa と Cash App がレッドブル/旧アルファタウリとパートナーシップを組み、旧アルファタウリにはさらにタイトルスポンサーにもなるという結果に。旧アルファタウリのチーム名の部分は「RB(アールビー)」となっていますが、運営企業が Racing Bulls という名称で登記しているとのことでその略称だと思われます。
チームカラーは爽やかな紺白だったアルファタウリ時代から変わってビビッドなブルー。クルマのリバリーではそこに Cash App のグリーンが絡んでくる可能性もあるし、昨年の主要スポンサーだった ORLEN との関係が継続するのであれば赤が混ざってくるかもしれません。イメージ的にはトロロッソ後期の配色に近くなりそうな気がします。
既にいろんなところで指摘されていますが、この新チーム名は何とも残念。金融系が二社ということで金のにおいが前面に出すぎているし、主体であるはずのチーム名が「RB」という略称なのも主体性を感じません。これまでミナルディ~トロロッソ~アルファタウリと受け継いできたイタリアンチームのアイデンティティを棄てたかのようだし、ファンとしてもどう呼んでいいか分からない。旧アルファロメオ(ザウバー)のようにチームのネーミングライツを買い取った場合を除き、一般的には正式名称としてはタイトルスポンサー込みで表されるけど通常時のコミュニケーションではチーム名で表現するものですが、この場合は「アールビー」と呼べば良いのか?日本人的には呼びやすくないしあまり愛着も感じられないのが寂しい。レーシングポイント(アストンマーティンの前身)も酷い名前だと思ってましたが、Visa Cash App RB より遙かにマシでしょう。
このチームが今季から変わるのは名前だけでなく、トロロッソ設立以来のフランツ・トスト体制からピーター・バイエル CEO/ローレン・メキース代表の二頭体制に代替わりし、マシン開発的にもレッドブルのパーツ流用率が高まる見込み。そうはいっても現場がイタリア流ではあまり変わらないような予感もしていますが、角田が昨年よりも多くの入賞を手にできるチームに変革されることを願っています。
クルマが速くてカッコ良ければチーム名なんてどうでも良い、そう思わせてくれる新体制になることに期待。
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