スポンサーリンク

南極観測船「しらせ」一般公開

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

この終末に横浜港で一般公開されていた砕氷艦(南極観測船)「しらせ」を見に行ってきました。
先日配信で『宇宙よりも遠い場所』を観て関心が高まっているところだったので、これは行くしかない、と。

南極観測船「しらせ」、1日から横浜港で一般公開|カナロコ|神奈川新聞ニュース

横浜港に着岸するペンギン饅頭号しらせはとにかく大きい。圧倒されるほどの存在感があります。
『よりもい』を結局二周した身としては、もうこの船体を目にしただけで涙がこみ上げてきます。

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

『よりもい』でのしらせ(AGB-5003)は退役して民間に払い下げられたという設定でしたが、実際にはまだまだ現役で海上自衛隊の保有艦となっています。
ちなみに私の子ども時代に活躍していた初代しらせ(AGB-5002)は 2010 年にウェザーニューズ社に買い取られ、現在は千葉の船橋港にて展示されているとのこと。知らなかった!

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

一般公開は無料。地上で簡単なセキュリティチェックを受けて乗り込みます。
艦内では礼儀正しく親切な自衛官の方々が案内と質問対応をしてくださっています。

普段は船に乗る機会そのものがそうそうないところに、いきなり砕氷船ですからね。ちょっとおかしなテンションになります。


[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

艦内は決して広い感じはなく、廊下も人間二人がすれ違える程度の幅しかありません。天井も低くて圧迫感あり。南極に到着するまで約一ヶ月半の行程をこの中で過ごすのはちょっと気が滅入りそうでもあります。でもそれを経て地球上の他のどこでも見れない景色やオーロラが見れる場所に行けるのであれば、志願する人の気持ちも理解できる気がします。

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

乗員の寝室。ユースホステルっぽい作りの二人部屋です。写真は広角レンズで撮っているので広く見えますが、さほど広くなく居室として最低限のスペースが確保されている感じ。
大きな揺れ(最大で 50°近くまで傾くらしい。軽く死ねますね…)を想定して室内のあらゆるものが固定・施錠前提になっています。

ちなみに『よりもい』で使われた四人部屋は今回の見学ルートには含まれていなかったようです。残念。

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

こちらは艦長室(観測隊長室だったかも)。寝室ではなく居室あるいはリラックス兼ミーティングルームになっているようで、テレビ(電波はまず受けられないと思うのでモニタですね)やちょっとしたオーディオ機器も置かれていました。

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

廊下には洗面所の隣にヘルメットがズラリと掛けられていたりして、いろんな意味でリアルな生活感が伝わってきます。これはあくまで現役の艦船なのだ。

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

艦内のあちこちに様々な機器、スイッチ、配線が配置されていて、その筋の人にはご馳走らけと言えます(笑。
ただ艦橋と甲板以外はどこも薄暗くて(私は基本 ISO1600 で撮ってました)、こういう被写体だらけだからといって Foveon 向きとは言えません(ぉ

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

全体的に緊張感ある艦内に、唐突に現れる理髪室(笑。
ちゃんとサインポール(三色のクルクル)が回っているのもなんだか和みます。

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

理髪室の中はこの昭和の床屋感!(※注:二代目しらせの就役は 2009 年)
まあ、一ヶ月以上も乗っているわけだから散髪は必要ですよね。

今回は見学できませんでしたが、艦内には他にも浴室はもちろんのこと医務室、手術室から歯科治療室まであるというから驚きます。とはいえ南極観測には隊員さんたちの健康と安全が何よりも重要なわけで、その必要性も理解できます。

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

こちらは観測隊公室。食堂や集会室を兼ねているようです。今回は外からちょっと覗けた程度。こういう場所は観測隊の生活を感じられるところでもあるわけで、中に入ってみたかったところではありますが。

ちなみに自衛官の方が説明してくださったところによると、実際の観測航海時には最大で自衛隊の乗組員が約 180 名+観測隊員が 60~70 名にもなるとのこと。

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

内部は五層構造になっていて、階層ごとの行き来は二人がすれ違える幅の階段を利用しますが、一部にはハッチ付きの急な階段も備え付けられています。緊急用なのでしょうが、通常の階段とどう使い分けているのでしょうね。

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

今日はあいにくの雨のせいか甲板は開放されていませんでした。晴天時には観測隊員が体力作りのためにジョギングをするという甲板が実際どれくらい広いのか、この目で見たかったなあ。
その代わり、格納庫でスノーモービルや南極の生物の標本などの展示を見ることができました。

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

そしてこちらが本物の南極の氷!中に細かな気泡を含んでいるため、触るとプチプチした感触があります。
南極で数万年前から凍っていた氷と空気に実際に触れると、途方もないロマンを感じますね。

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

艦橋に上がってきました。このいかにも特別な赤いシートは艦長席。
こちらは立入禁止でしたが、左舷側にある同じシートには実際に座ることができます。しかもキャップと双眼鏡を使って記念撮影も可。これは嬉しい。

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

客船よりも明らかに高いブリッジから大桟橋を見下ろす体験も初めて。
この光景を見ると、ちょっと船旅に出てみたくなりますね。

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

私は帆船が常設展示されている町で育ったので船はけっこう身近なほうでしたが、より過酷な任務を背負った艦、しかも現役の船体というのはまた違った重みを感じることができます。特に『よりもい』で南極への行程を疑似体験したこともあり、とてもリアリティを感じながら見学することができました。

[ Canon EOS 5D Mark III | Canon EF16-35mm F4L IS USM ]

横浜港での展示は本日で終了、明朝には出発してしまうとのことですが、しらせ自体は不定期にあちこちの港で一般公開をしているとのこと。もし近くの港に来ることがあれば見学に行ってみてはどうでしょうか。私もチャンスがあれば再度見に来たいと思います。

宇宙よりも遠い場所 1 [Blu-ray]

コメント

スポンサーリンク