先日お花見で洗足池まで行った際にお昼はとんかつを食べたくなって、こちらのお店に足を運んでみました。
洗足池から長原駅方面に歩いて行く途中にあるお店。昔行ったことがある大森にある同名店の暖簾分けがこんなところにオープンしていたんですね。大森のあの店もけっこう美味しかったし、こちらも期待が持てます。
店舗は二階建てで 1F は厨房とカウンター。2F がテーブル席という構造になっています。今回はカウンターが満席だったため 2F に通されました。
メニューはシンプルにロースとヒレ、それにかつカレーのみ。夜限定のかつ丼というのもちょっと気になります。
ロースかつの「並」「上」「特上」は種類ではなく肉の量の違いのようです。
これに書かれていた自己紹介によると、マスターは日本そばの店で長年働いた後、とんかつ屋に転身して大森店で調理を担当したうえで独立し、この長原店を構えたとのこと。一風変わった経歴に興味をそそられます。
注文してから揚げるためけっこう待たされます。そして登場したとんかつがこちら。
上ロースカツ定食にカレールー単品を追加してみました。
とんかつ屋のカレーだからちょっとした小皿にでも入れて出てくるのかと思ったら、ガチのカレーポットにほぼ一人前のカレールーが出てきて驚きました(;´Д`)。なんだかすごいことになっちゃったぞ…。
上ロースかつ。肉の厚み、衣の色合いともに申し分なし。
これだけ分厚いロース肉をじっくり揚げているわけだから、時間がかかるのも仕方ないと言えます。
ここの豚肉は、近年流行っているとんかつ屋の多くで採用されている千葉の林 SPF 豚。しつこくない程度に入ったサシから甘味のある肉汁がじゅわっと出てきて、肉そのものの旨味だけで食べられる感じ。筋っぽさを感じない肉の柔らかさといい薄めの衣のサクサク感といい、これは大森店同様にレベルが高い。というか私が以前大森店に行ったときに食べた味はきっと今のこの店のマスターの手腕だったんでしょうね。
ソースで食べてもいいけど、ここのとんかつは数種類用意されている岩塩でいただくのが肉の旨味を最も引き出してくれる気がします。
そしてカレー。コクの深さとスパイシーさのバランスがとても良い、とんかつ屋とは思えない完成度の高いカレー。煮込んでいるうちに粉々に溶けてしまったと思われる豚肉の旨味が利いているんだろうなー。これは完全にライスが足りません。
この味ならその辺のカレー専門店も白旗を揚げるレベル、もし近所にこのカレー屋があったらランチは週一で通うに違いない。
さらにこの味噌汁(豚汁)ですよ。一見、どのとんかつ屋でも出てきそうなオーソドックスな豚汁だけど、一口飲んでみるとアゴ(トビウオ)の出汁が利いていてめちゃくちゃ美味い!おかわりが欲しくなります。
ちなみに着席したときに出してくれるお茶は蕎麦茶だったし、マスターのこれまでの経験を集大成したのがこの店なんだろうなあ。実に多彩で、そこらのとんかつ屋にはない楽しみがあります。とんかつ激戦区の大田区にあって、この店は立地こそ地味ながら有名店にもまったく引けを取っていません。
ホワイトボードにはさまざまなおつまみメニューが並んでいます。これまた飲んべえの心をくすぐる単語のオンパレード。クリームチーズの酒盗和え、ポテトサラダ、いぶりがっこ、ホタルイカ沖漬け、ぬた…こことんかつ屋だったよね(笑。日本そば店で修行を積んだマスターが作るならこれらのつまみも美味くないわけがない。
これは花見のついでのランチじゃなくて、夜桜を愛でた後にちょい飲みに来るべきだったか。日本酒と珍味をつまんでかつ丼で締め、とか幸せに違いない。今度は夜に来てみたくなりました。
コメント
とんかつ鉄 さん 営業時間は ラストオーダー 20:30 のようです~
情報ありがとうございます!
そういえば夜に行ってみたいと思いつつまだ行けていないので、今度機会を見つけたいと思います。