「なんだか、どこか地方に来たみたいだ」
着々と進めている『孤独のグルメ Season8』聖地巡礼、今回はつい今しがた放送されたばかりの埼玉県新座市の聖地に行ってきました。
七年前に『孤独のグルメ』の聖地巡礼を始めたことで、私が今まで行ったことがなかった地を訪れる機会が大幅に増えました。今回の埼玉県新座市もそのひとつ。今まで地名は知っていたけど具体的にどこにあるかもどうやって行くのかも知らなかったのですが、いざ調べてみたら自宅からだと大泉学園からバスで行くのが早いんですね。埼玉と言いつつ練馬区のお隣という感じでそこまで遠くなく、逆に驚きました。
そんなわけで路線バスでゆったりやってきた新座。都会でもなくしかし田舎すぎもせず、程良く郊外な空気感が落ち着く。そんな街並みにある賃貸マンションの 1F に、目指すうどん店がありました。
鉄筋コンクリートのマンションなのに、ここだけ古民家風。両隣は美容室と空手道場という、なかなか独特の立地（笑。でもこういうユニークな店構えこそこどグルらしい、マンションの一階で…この店は何か持っているぞ。
すいませ～ん、一人なんですけど。
開店間もない時間に入ったため他には常連らしきお客さん一人しかおらず、奥にある小上がりに通されました。
無農薬の最高級地粉を試用した手打ち麺。今まで聞いたことがなかったけど埼玉県と東京都西部、いわゆる武蔵野地区では「武蔵野うどん」と呼ばれる肉汁つけうどんが親しまれているとか。
メニュー、いっぱいあって迷っちゃうなあ。中もり、大もり、大大もりに、肉増しも 1.5 倍から 2 倍までるし、うどんおむすびセットやカレーセットまで。これはお腹いっぱいになりそうだ。
しかもここに来た時点ではまだ全然放送前だったから、ゴローちゃんが何を食べたかさえ判らない（汗）。ここは今までのこどグリストとしての経験と勘を研ぎ澄まし、五郎が頼みそうなものを探し当てるんだ。
ここはやはり、ナンバーワンを押さえておくべきか。
なんと、毎日先着で味付け煮玉子の無料サービスまであるのか。しかも先着 7 名ってなかなか狭き門。
まあ私は実質一番乗りみたいなものだから、当然のようについてきました。
先着順でまだ大丈夫と言われちゃうと、つい頼んじゃうよ。
きたきた、きましたよ。
結局注文したのは肉もりうどん（並）とおむすび（おかか）。ここは最もオーソドックスな組み合わせで攻めるべきだという自分の直感を信じた。
これが初体験、武蔵野うどんかぁ。
一見ざるそばっぽいけど麺の太さが違う。
武蔵野の手打ちうどん、讃岐のとはまたちょっと違う、少し茶色みがかった太麺。
見るからにコシがありそうだ。
そしてつけ汁。見るからにシンプル、豚バラがどっさり入った濃いめの汁。
これに根菜をドカドカ放り込んで豚汁にしてもおいしそうな見た目。こういう無骨な感じがいいんですよ。
劇中でのゴローちゃんはこれに五目野菜のつけ汁を追加していたけど、つけ汁追加、そういうのもあるのか…。
メニューに書かれていないオプションにはさすがに気づけなかった。
この汁にうどんをよーく浸して、バラ肉と一緒にいただきます。
ほう…ほうほう、コシが強いというより麺ががっしりしている。
でもこのデコボコ麺が、飲み込むときはツルンとしている。
これはうまい。この強い麺と、期待通りに濃いめのつけ汁。そして遠慮なく食べても簡単にはなくならない量の豚バラが嬉しい。
これは西日本のものとはまた違う種類のうどんだ。これはこれでおいしい、イケル。
おかかおむすび。おにぎりじゃなくて「おむすび」って響きがなんか良い。
見た目を裏切らない素朴なおむすびで、濃い味のつけ汁からちょっと一息つきたいときにちょうど良い。
俺、これ、好きだ。
さらに先着 7 名様限定の味付け煮玉子。
これがまた、お金取っていいんじゃないかという絶妙な味付け具合。とろみが残った黄身も良い。
この味玉がひとつあるだけで、肉汁うどんの味の広がりが変わってくる。
いやあ、おいしかったな。
素朴な雰囲気も良かったし、なんというかホッとする店だった。
世の中にはまだまだ食べたことのない料理がたくさんある。武蔵野うどん、恐れ入りました。
こういうところだから山菜うどんとか五目うどんとかもきっとおいしいに違いない。
今後西東京～埼玉方面に来る機会があったらまた武蔵野うどん、食べてみよう。
ごちそうさまでした。
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