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SIGMA fp 発売

世界最小・最軽量フルサイズミラーレスカメラ・シグマ fp が本日発売されました。

買うかどうかはさておき、ずっと気になっていたカメラだったのでさっそくヨドバシ秋葉へと触りに行ってきました。

シグマ / fp

SIGMA fp

展示機は一台のみ。私の後ろにも待っているお客さんがいたのでほんの 5 分ほどですが、シグマの派遣販売員さんの接客を受けながら実機を触ってきました。

フルサイズカメラだと思って見ると「おおっ…」と感じてしまうコンパクトさ。そうそう、私がミラーレスに求めていたのはこういう凝縮感なんですよ。小さい中にデバイスがみっちり詰まっていることと、筐体の剛性感・精密感が高いこともあって質感は良い。思わず「シグマっぽくないですね…」と呟いたら販売員さんに「今日何人ものお客さんにシグマっぽくないって言われました(笑)」と返されました。

SIGMA fp

サイズと形状からホールド感については期待していませんでしたが、握ってみた感じではグリップがないことよりも「想像してたより分厚い」のがちょっと気になりました。外周にヒートシンクが露出して、上から見たときにワニの横顔のようになっているデザインのせいで、目の錯覚的に実際よりもボディが薄く見えているんですよね。でも実際は無骨な四角い箱なので、余計に厚く感じるという。オプションのグリップを取り付ければ緩和される問題かもしれませんが。

SIGMA fp

操作性はちょっと癖があります。最も気になったのは AF フレーム選択までのステップで、フレームを選択するのには方向キーの下→[AEL] ボタン押下という 2 クッションを経てようやく辿り着きます。α や EOS では(機種や設定にもよるけど)マルチセレクタでダイレクトにカーソル移動できたり、悪くても何かボタン一発で AF フレーム選択モードに入れるのに、fp のこの仕様では AF 撮影時のリズムが削がれます。シグマ側でもこれは認識しているようで、販売員さんも「今後ファームウェアで改善の余地はありますから」と仰っていました。個人的には最優先で改善すべきポイントだと思います。

なお AF スピードに関しては「思っていたよりもずっと速い」。でも最近はもうミラーレスでも像面位相差 AF が当たり前になってしまったため、完全コントラスト AF である fp では AF 最終段でのレンズのウォブリング(ピント面前後で微妙にフォーカスが行き来する)を感じてしまうのが惜しい。これが五年前(初代 α7 の頃)なら許容範囲だったと思いますが、今となってはこの微妙な一瞬が気になってしまいます。静物やスナップメインなら実用上問題にならないレベルではあるのですが…。

SIGMA fp

背面下部には [TONE][COLOR] といった画質調整系のダイレクトボタンが並んでいます。シグマ自身がシネカメラとして fp を推しているとおり、これらのボタンはスチルでも使えますが主にムービー撮影時にワンタッチで画質を変更するためのものでしょう。しかしスチルカメラとして fp を捉えている私としては、物理ボタンとして他にもっと欲しい機能があるわけです。今回は短時間だったため設定画面をじっくり見ることができませんでしたが、少なくとも現時点でこれらのボタンのアサインを変更することはできないように見えました。逆に言えば、fp は小さいけどボタン数はそれなりについているので、アサイン変更がある程度自由にできるようにさえなれば十分使えるカメラに育てられるのでは、と思います。

操作に対するレスポンスにもほとんどもっさり感はなかったし、第一印象は想像以上に良かったです。あとは実際に使ってみたら細かい不満が出てくるかもしれないのと、45mm 以外のレンズとの組み合わせは重量バランスが悪そうなのがどうかというところです。ハードウェアの出来に対してソフトウェアがまだ粗削りな印象があるので、2~3 回のファームアップを経て価格がこなれてきたらまた評価が変わりそうなカメラです。
いずれにせよ時間的に触り足りなかった感が強いので、もう少し時間が経って落ち着いた頃に改めてじっくり触ってこようと思います。

ちなみに秋ヨドは私が行った時点ではボディ単体とレンズキットそれぞれ残り 1 台ずつとのことだったので、もう売り切れているんだろうなあ。

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