スポンサーリンク

フォード vs フェラーリ [IMAX] @TOHO シネマズ日比谷

本日封切りの映画をさっそく観に行ってきました。

フォード vs フェラーリ

1960 年代の米フォード社のル・マン 24 時間レース参戦にまつわるノンフィクション映画です。主演は『グッド・ウィル・ハンティング』『オデッセイ』のマット・デイモンと『バットマン』シリーズのクリスチャン・ベール。

若者向けの自動車販売強化のために企業イメージを高めたいフォードは当時ル・マン四連覇中だったフェラーリの買収を画策するも、エンツォ・フェラーリによる侮辱的な捨て台詞とともに縁談が破棄されます。それに激怒したヘンリー・フォード 2 世がレースカーの自社開発とル・マン制覇の号令をかけ、のちにフォード社長・クライスラー会長を歴任することになるリー・アイアコッカにプロジェクトを任せます。1964 年にローラとの提携でフォード・GT40 を開発するものの成績は振るわず、翌年から米国のレースカーコンストラクターであるキャロル・シェルビー(マット・デイモン)を招聘、シェルビーは旧知の仲であるレーサーのケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)を開発ドライバーとして迎えます。

映画はこのフォード・GT40 のマシン開発とル・マン参戦を描いていきます。タイトルの通り最大のライバルはフェラーリであり、エンツォ・フェラーリも本人さながらの存在感をもって登場します(もっと言えばフォードのレースドライバーとしてブルース・マクラーレンも登場)。しかし本作でドラマの中心となるのは対フェラーリではなく、純粋なレース屋であるシェルビーやマイルズと、レースをろくに知らないのに介入してくるフォード本社の背広組との戦い。『レース屋 vs サラリーマン』と題したほうが正確でしょうが、それだと客入らないだろうなあ(笑

レースを題材にした映画だけあって、レースシーンの映像は本物のレースと見紛うほどの迫力。結果が判っていてさえも手に汗を握るスピード感とリアリティがあります。1966 年のル・マン本戦を描いたクライマックスは 20~30 分くらいが丸々レースシーンにあてがわれていたかと思いますが、時が過ぎるのを忘れて見入ってしまいました。今まで、レース系の映画はいくつか観てきたけれど、本作がトップクオリティと言っても過言ではない出来ではないでしょうか。

名優マット・デイモンとクリスチャン・ベールの芝居も素晴らしかったですが、個人的にはせっかく『フォード vs フェラーリ』と題して自動車メーカー同士の対決を描いたのならば、もっとエンジニアにも焦点を当ててほしかったですね。自身がメカニックでもあったケン・マイルズの技術フィードバックがあってこそ GT40 は完成したのだと思いますが、その要求に応えてマシンを仕上げたエンジニアたちの才能と努力ももっと見たかった。
それでも、日本人レースファンの一人としては「非ヨーロッパ圏の量産車メーカーがヨーロッパ圏のレースで勝つストーリー」には強く共感するものがあります。本作に続いて、ハリウッドで 1980 年代の『ホンダ vs フェラーリ』や現代の『ホンダ vs メルセデス』あたりも映画化してくれませんかね(笑。

コメント

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました