「ああ~、じんわりきたな。スパイスと生薬の仕業か」
季節的にちょっと肌寒くなってくると温まるものが食べたくなるもの。アツアツの汁物はその代表格と言えるけど、スープカレーもそのひとつです。今回はむしょうにおいしいスープカレーが食べたくなって、三年ぶりに目黒と恵比寿の中間点にある住宅街へとやってきました。
知らないとたどり着けそうにない入り組んだ路地の奥にあるのがドラマ『孤独のグルメ Season6』に登場したこちらのお店。
…と思ったら、店頭の様子が以前来たときとはちょっと違う。COVID-19 対策でテイクアウトを始めたようで、店内飲食とテイクアウトそれぞれでどうすれば良いか示されていました。
なるほど、店内で食べる場合は整理券をもらって順番待ちするのか。確かに行列を作って密になるよりは合理的。
玄関脇に発券マシン。人数を入力すると整理券を発行した上で待ち時間の目安を示してくれました。
「40 分待ち」の表記にちょっと身構えたのですが、人数やテーブル/カウンターの空き状況によってけっこう前後するようです。私は休日の正午前に到着したところ 40 分待ちの表記が出ましたが、運良くカウンター席が空いていたようで実質待ちなしで案内されました。
店内は座席数を若干間引いた(?)のと各座席がパーティションで仕切られ、感染対策は万全。私はカウンターに着席しました。
種類がたくさんあって毎回迷うメニュー。今回は今まで食べたことがない種類のスープにしよう。2 種のラビオリとホールトマトのスープカレーもやたらとおいしそうだけど、寒くなってきたら焼きえびベースのスープにして鍋的な温まり感が恋しいところ。さあて、どの組み合わせで行くべきか。
悩みに悩み抜いた挙げ句注文を済ませ、カレーが運ばれてくるまで自家製ラッシーで心を落ち着けます。この店、仕事が丁寧なぶんカレーが出てくるまでちょっと時間がかかるんですよね。
さておき、この手作り感のある素朴な味のラッシー、おいしい。でもカレーの後に口の中を中和させるのにも使いたいから、いきなり全部飲まずにちょっと取っておこう。
さあ、きたきたきましたよ。最終的にオーソドックスなチキンのスープカレーを焼きえびベースの 3 辛で。トッピングにうずらのカレー味玉をプラス、さらにライスは寝かせ玄米にしてみました。
運ばれてきた途端、カレーの香りの中にほんのり海老の香ばしさが漂ってくるのが胃袋を刺激する。
この細かな赤と黒のよくわからないもの(たぶん生薬やスパイスだと思う)がたくさん浮かんだクリーミーなスープ。これがうまいんだ。
今まで食べたチキンと野菜や揚げブロ(ブロッコリー)のカレーに比べると野菜の種類は少なめだけど、色とりどりの野菜と大根や人参がゴロゴロ入った贅沢なスープカレー。人参なんてたぶん 1/2 本くらいが丸ごと入ってます。
寝かせ玄米、玄米っていうよりは赤飯みたいな感じでちょっと目出度い。食感も赤飯っぽいもちもち感があってターメリックライスより食べ応えあり。このもっちりしたライスに焼きえびスープがよく絡んで相性抜群。この組み合わせ、絶対合うに違いないと思ってたけど、予想通りうまい。
スプーンでほぐせる柔らかチキンとゴロゴロ野菜、それを包み込む焼きえびスープ。このスープ、海老の香りとほんのりした甘みがあって、3 辛でもさほど辛さを感じずにどんどん食が進む。トッピングに追加したうずらのカレー味玉を時折挟みながら食べるとさらに楽しい。
これは期待に違わぬうまさだ。今まで食べた 2 種類のスープもおいしかったけど、どれも甲乙つけがたし。
ごちそうさまでした。
今回もおいしかったなあ。思ってたほどスープが辛くないと思ってたけど、食べてるうちに身体が内側から温まってきて、少し肌寒いはずなのに額や首筋に汗が浮かんでいる。こりゃ帰りはジャケットなしで駅まで歩けそうだ。
これでスープを 3 種類制覇したから、次に来るときにはトマトベースに挑戦して全種類コンプだな。このスープはラビオリとトマトのカレーがベストに違いない。食べたばかりなのに、早くも次回が楽しみになってきました。
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