ガルパンはいいぞ。
というわけで、観てきました。映画館はもはやガルパンの聖地となった立川シネマシティ。「極上爆音上映」による大迫力の音響もさることながら、公開直後は終映後に誰からともなく拍手が沸き起こる熱の高さも含め、作品の世界観に浸るには最高の環境だと思っています。
私が観たのは 4F の b studio。良い席が取れなくて三列目中央あたりの座席になり少し見上げる形での鑑賞になりましたが、視界いっぱいで映像を浴びるような感覚があってこれはこれでイイ。本シリーズに関しては、初回鑑賞はいろいろと考えずにこのスピード感ある戦車バトルをただ浴びるように観るのが正しい楽しみ方なのだと思っています(笑。音の方はもちろん、迫力の爆音だけどうるさいだけじゃないメリハリの付き方がさすがシネマシティ。
今回は前回の続き、知波単学園との後半戦から始まります。劇場版では突撃しか知らなかった知波単が勝つためには退くことも必要であることを理解したことで彼女たちの戦い方が変わります。テレビシリーズは学園を救うために大洗女子戦車道チームが戦う話でしたが、既に大洗が王者となっている「最終章」は今までとは描かれ方が異なります。特に今回の主人公は大洗ではなく、王者となった大洗に挑むライバル校がどう成長し、変化していくかの物語。大洗よりもむしろ知波単視点で描かれたシーンが多く、観ているこちらも知波単のほうに肩入れしたくなってきます。真っ向勝負ではなく地の利を活かして奇襲、各個撃破を狙うという弱者の戦略は過去に大洗が得意としていた戦い方。こういう逆転の構図は過去の王道スポーツものでもあまり見たことがなく、両方を応援したくなる心理も含めてちょっと冷静には観ていられませんね。それくらいドキドキ、ハラハラする展開。
しかしまあ最後のオチがなんとも知波単らしい…それまでのシリアス展開とのギャップの大きさに思わず吹き出してしまいました(笑。
そして準決勝の相手は前回予想したとおり継続高校。作劇上、一度戦った相手との再戦というのはよほど意味を持たせないと成り立たないから新しい相手との対戦になるだろうと思っていました。おそらく決勝戦は「よほどの意味」を持たせた上で黒森峰との再戦になるはず。この無限軌道杯での戦いを通じてそれぞれの登場人物がそれぞれの戦車道を改めて見つけていくことが「最終章」のテーマであるならば、逸見エリカ率いる新生黒森峰との戦いが最大の見せ場になるのでしょう。
閑話休題、継続高校戦は序盤戦だけを描いたところで、いきなり衝撃の展開からのエンドロール。第 1 話・第 2 話も次回作への引きが強い終わり方でしたが、今回はその比ではありません。知波単もそうでしたが、既に王者である大洗を各校が十分に研究して戦略を練ってきた結果ということなのでしょう。こういう状況になると次の展開が全く読めません。しかし今回は大洗のメンバーがみほの指示ではなく自分たちで状況を判断して動く場面がいくつか見られました。従来は基本的にみほの指示で動き、各メンバーの個性がそれにハマることで本来の実力以上のものを発揮するパターンだったのが、徐々にその型を破り始めていることが次回への伏線になるのだろうと読んでいます。おそらく今大会でお飾りの隊長に祭り上げられた河島桃に活躍の機会が与えられるはず。
とにかく最初から最後までずっとクライマックスみたいな映像で、興奮しっぱなしでした。ガルパンは胸糞悪くなるようなキャラや展開がなく、戦車戦シーンのクオリティは約束されているから安心して楽しめるシリーズですが、今回は今まで以上に期待を超える楽しさだったと思います
最終章もこれで折り返し、残り 3 話ということですがこのペースだと完結まで少なくともあと 5 年くらいですかね。その頃には多くのがルパンおじさんはもうガルパンおじいさんになっているような気もしますが(笑)、次回も楽しみにしています。
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