Apple、M1搭載で超薄型になった「iMac」 – PC Watch
Apple からいろいろと新製品が発表されました。早速ですが M1 iMac と AirTag については Mac ユーザーな方々が先に書いているので丸投げ(←
iMac は薄型になったと同時にカラフルになりましたね。iMac がこれだけの多色展開を行うのは 1999-2001 年頃の CRT iMac 以来だから約 20 年ぶりか。私も大学の研究マシンとしてブルーベリーの iMac を使っていたので懐かしさがこみ上げてきます。
M1 搭載で熱設計と電源(AC アダプター化)に余裕ができたのか、本体は非常に薄くなりました。第一印象は「デカい iPad にスタンドがついている」。実際ここ数年の Apple 製品でアーキテクチャー的に最も進化しているのは iPad Pro であり、同じ M1 プロセッサーを搭載した iMac が iPad に近い意匠を纏ってくるのは象徴的にすら思えます。今後しばらくは Apple のコンピューターとしての進化は iPad Pro が牽引していくのでしょう。
というわけでその iPad Pro も M1 搭載でフルモデルチェンジしました。
M1搭載新iPad Pro。12.9型はミニLEDディスプレイ「目の覚めるHDR体験」 – AV Watch
外観デザインこそ旧型をほぼ踏襲していますが、M1 で処理能力が大幅向上したのに加えて 12.9inch モデルにはミニ LED ディスプレイが搭載され、画質が大幅に向上しています。これにより 12.9inch モデルの重量が旧型比で 40g ほど増えていますが、得られるメリットを考えればまあ許容範囲でしょうか。
個人的には M1 プロセッサーは Mac 専用で iPad Pro には A14Z など既存のスマホ用 SoC の強化版を搭載してくると予測していたので、Mac と同じプロセッサーを入れてきたことには驚きました。まあ製造効率を考えれば共通の半導体を採用することは合理的ではあります。こういう面から考えても Apple は既に Mac と iPad を共通プラットフォームのコンピューターとして考えており、iPad Pro がそのプラットフォーム戦略の中核の一つを担っていることが見えてきます。逆にここまで来ると今回発表された iMac と iPad Pro が異なる OS を採用していることが不自然にさえ思えてきます。
なお昨年リニューアルした iPad Air はデザイン的にもスペック的にも iPad Pro に近づいたため、その時点では次に iPad Pro がモデルチェンジする際にはガッツリ性能アップして値段を上げてくるのでは?と予想していました。そこで iPad Air と Pro の直近 2 モデルの価格を並べてみたのが以下の表。
モデル | iPad Air 2019 | iPad Air 2020 | iPad Pro 2020 | iPad Pro 2021 |
---|---|---|---|---|
SoC | A12 Bionic | A14 Bionic | A12Z Bionic | M1 |
SSD | 64GB/256GB | 64GB/256GB | 128GB/256GB/512GB/1TB | 128GB/256GB/512GB/ 1TB/2TB |
価格 | ¥60,280~ | ¥69,080~ | 11inch: ¥93,280~ 12.9inch: ¥115,280~ | 11inch: ¥94,800~ 12.9inch: ¥129,800~ |
これはちょっと意外な結果に。12.9inch モデルは 1.5 万円上がっていますが、これはミニ LED ディスプレイのコストでしょう。11inch モデルを見ると A12Z→M1 に進化したのに値段据え置きというのは相当お買い得感すらあります。現状、別途ディスプレイとキーボードが必要になる Mac mini を除けば iPad Pro 11inch が最も安価に M1 プロセッサーの性能を体感できる選択肢ということになります。
※2021/4/22 修正:2020 年以前のモデルを当初消費税抜き価格で記載していたため税込みに修正しました。
半年前から 2017 年型 iPad Pro を使っている私としてはこれの買い換え先をどれにするか考えています。iPad Pro と mini の二台体制にしてみて、8inch クラスと 10inch クラス程度の差であれば画面サイズよりも手近にあるほうを使ってしまう(つまり iPad mini のほうが稼動率が高い)ことがよく分かりました。iPad mini との併用で大画面の恩恵を実感したければ 12.9inch のほうが導入する意味があると言えます。でも 12.9inch を買う予算があればそこそこ立派な PC を買えてしまうんですよね…。
今のところ旧 iPad Pro でも性能的にそれほど不満は出ていないし、焦らず考えることにします。2020 年型 Pro の認定整備済製品が安く出ていたりしたら、意外とそれが良かったりするのかもしれません。でも M1 も使ってみたいんだよなあ。
コメント
いつも興味深く読ませて頂いています。新しい iPad 魅力的ですね。私も普段は iPad mini を愛用しているので、大きな iPad には躊躇してしまいます。ミニ LED の新しいディスプレイには心を惹かれますが……。(ちなみに表中の iPad Pro 2021 の価格は税込だと思います。)
コメントありがとうございます。
mini からの買い換えだと Pro は大きすぎると思いますが、併用なら逆に大きい方が使い分ける意味が出てくると思うんですよね。ミニ LED は小型のモデルにも入れてきてほしいですが、Apple はそれよりも Mac のミニ LED 化を優先するんじゃないかと思っています。
価格のご指摘もありがとうございます!そういえば今月から税込み表示になっているのを見落としていました。訂正しました。
> 併用なら逆に大きい方が使い分ける意味が出てくる
なるほど、そうですね!
これからも新しい記事を楽しみにしています。