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D.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ 2021 第 7 戦 SUGO

昨日、宮城県のスポーツランド SUGO まで全日本モトクロス選手権を観戦に行ってきました。

本来の目的は 19 歳の若さでアメリカの AMA スーパークロスで活躍し、250SX クラスで日本人初優勝の快挙を達成した下田丈選手の凱旋でしたが、直前で帰国が取りやめに。観に行くかちょっと迷いましたが今年は F1 日本 GP が中止で鈴鹿にも行けなかったし、このモータースポーツ欲を発散させる意味も込めて遠征することにしました。いつもは川越のオフビ/モトビにしか行っていないので、菅生は初めて。ヤマハが運営するモータースポーツ施設(オンロードコースも併設)ということで、川越とは環境が段違いですね…。

写真は全て α7 III+SIGMA 100-400mm DG DN Contemporary にて撮影。純粋なレースレポートではなく写真主体のエントリーなので、掲載写真は順不同です。

河川敷に造成した川越のモトクロスコースと違い、菅生のオフロードコースは山を切り開いて作られています。だから複数のアップダウンを含む非常にダイナミックかつ大規模なコースレイアウトになっていて、非常に見応えがあります。速度域も高いしジャンプも大きいし、常設スタンドだって三箇所あり、一度これを見てしまうとオフロードヴィレッジが練習用コースにしか見えない(笑。それくらい充実したモトクロスコースでした。

また高低差があってスタンドが三箇所もあるということは、主にスタンド付近からであればコースのほぼ全域が見渡せるということです。レース全体の状況がどうなっているかが把握しやすく、またコースのあちこちでバトルが発生しがちなこともあって観戦が非常に楽しい。写真撮影はどうしても視点を絞らなくてはならないのがちょっともったいなくて、撮影が主目的で行ったにも関わらずファインダーを覗かずにレースを肉眼で見ている時間の方が長かったほど。それくらい観戦のし甲斐があるコースだし、特に今回の大会はどのレースも白熱していて楽しめました。

オフビではレース時間である 30 分をかけてコース外周を一回りしながらポジションを変えて撮影するのが私にはちょうど良いのですが、菅生はコース規模が大きく高低差もあるから 30 分で全体を回るのは無理。どこかのスタンドを拠点にレース中に 2~3 箇所の撮影ポイントを移動しながら撮るというスタイルでやってみました。河川敷で殺風景になりがちなオフビと違って周囲の景色がキレイだし、スポンサー看板や幟もたくさん出ているからどこから撮っても画になる。

昨年までの全日本モトクロスは特に IA1 カテゴリーが長年ホンダの独壇場で走る前からある程度結果が見えているところがありましたが、今年は IA1/IA2 ともに僅差のチャンピオン争いが繰り広げられるという F1 と似たような状況で、レースが非常に盛り上がりました。一部トップライダーの圧倒的なテクニックを見るのも面白いけど、やはり競ってこそレースだと改めて思います。

こちらは今回 IA2 クラスにオーストラリアからゲスト参戦したジェイ・ウィルソン選手。ヒート 1・2 ともに格の違いを見せつけて圧勝したのですが、どうやら乗っていたのはヤマハの市販モデル、それもノーマルのまま乗って他のライダーを蹴散らすように勝ってしまうのだから恐ろしい。コーナリングやジャンプからの着地時にスピードが落ちないし、他のライダーとはライン取りからして違います。どうすれば速く走れるかが本能レベルで解っているように見えました。

菅生のコースはヘアピンカーブにバンクが設けられていて、その土が固いため車体を大胆に倒してバンクの側面にタイヤを転がすように走っているライダーが速かった。まあみんな頭では解っていても登り坂の頂点にあるバンクに速度を落とさず突入すること自体が難しいということなのかもしれません。でもこれができるライダーとできないライダーで明確な差があるように感じました。

速かったといえば IA1 のヤマハ渡辺選手。2 ヒートともスタート直後に転倒して順位を下げたため追い上げのレースとなりましたが、東北出身で菅生を知り尽くしているだけあって一人だけジャンプの姿勢からして全然違う。追い上げる必要があったというのもありウィップ(ジャンプ時に車体を倒すことでサスペンションの力を横に逃がし、低く飛ぶテクニック)の度合いが強くて、一つ一つのジャンプやコーナーでコンマ数秒ずつでもタイムを削ろうという努力を感じました。

個人的に今回注目していたのが IA1 の #30、小林康志郎選手。チームに所属せず完全プライベーターとして参戦する若手ライダーです。私は面識がありませんでしたが同行した友人と話している姿を見て礼儀正しいナイスガイであることを知り、走りもとにかく楽しんでいる感が伝わってきてファンになりました。ジャージに「こうしろう」あるいは「コーシロー」と仮名で書かれているのも良い(笑。現時点ではまだ上位に絡んでいくようなポジションではないようですが、応援したくなりますね。モトクロスに限らず推しの選手がいるということは優勝争い以外の見所が増えて、レースがそれだけ楽しくなります。

というわけで初菅生、楽しかったです。東京からだと少なくとも一泊しないと観戦は難しいけど、機会があればまた来たい。今回はオンロードコースのほうには行かなかったので、ロードレースやスーパー GT、SF あたりのレースも観てみたいところです。

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