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FMV LOOX 発表

年が明けて CES 関連の情報がぼちぼち出始めていますが、ちょっと驚いたのがこのニュース。

【大河原克行の「パソコン業界、東奔西走」】富士通のLOOXが復活!600g台の2in1「FMV LOOX」を5月に発売 ~富士通40周年モデルがいきなりCESでデビュー – PC Watch

FCCL(旧富士通)が久しぶりに「LOOX」の名を復活させて 2in1 タイプの Windows タブレットとして再登場させました。

LOOX と言えば VAIO C1 のヒットを受けて富士通から登場したミニノート PC で、東芝 Libretto・VAIO C1・カシオ CASSIOPEIA FIVA のミニノートブームから少し遅れて 2000 年に登場しました。初期のモデルはモバイル PC に特化した省電力 CPU「Transmeta Crusoe」を搭載していたのも懐かしいところ。
その後 Pentium M を搭載した 10inch クラスのサブノートになったり Atom Z を搭載した UMPC になったりその時代の流行に合わせながら様々なスタイルの製品が登場しました。あまりにもコロコロ形が変わるから固定された印象のないサブブランド名ではありますが、個人的にはやっぱり VAIO C1 ライクな横長液晶を搭載した初代モデルのイメージを今でも持っています。

そういうミニ~サブノートに対して使われてきた LOOX の名前が、今回は 13.3inch の Windows タブレットに冠されることになります。従来の LOOX のイメージからは大きくかけ離れていますが、モバイル PC を取り巻く環境が変化した今(あんなにミニ/サブノートが好きだった私でさえプライベートでは PC の代わりに iPad や Chromebook を持ち歩いている)、あえて旧態依然としたミニノートを商品化する意義は薄い。かといって Android タブレットも「安かろう悪かろう」の代名詞に成り下がっている以上、Windows タブレットしか選択肢が残されていないのが現状です。ある程度需要が見込めそうな領域として「パフォーマンスが必要なクリエイター向けだけど iPad Pro じゃなくて Windows が必要なユーザー」をターゲットにしているものと推測されます。ただ、Surface Pro および Surface Book・Surface Laptop Studio が幅を利かせる中で独自性を出していくのは本当に難しいはず。どんなスペックでいくらで発売されるかにもよりますが、国内メーカー製の尖った PC は他社製品よりかなり割高になることが多くなった現在、マニア以外が買える値段で出てくるのかどうか。

商品化に至る意図や経緯が想像できるだけに、発売後の売れ方まで予想できてしまってこちらまで悩ましくなってくる製品です。日本メーカーに頑張ってほしいという意味では応援したいけど、うまくいくんでしょうか。
個人的には、13.3inch ではなく 8~10inch で五年くらい前に出ていたら欲しくなっていたと思いますが、今その領域は完全に iPad mini で満足してしまっているんですよね…。

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