先日北海道に行った際にウポポイを見てきたことをきっかけに、戻ってきてから配信で『ゴールデンカムイ』をイッキ見していました。今までほとんど何も知らなかったアイヌに関して少しでも解像度が上がればと思って。
明治時代、日露戦争の帰還兵である杉元佐一と北海道アイヌの少女であるアシリパが伝説の「アイヌの埋蔵金」を求めて、様々な勢力と対立/強力しながら旅をするサバイバルストーリーです。昨年原作コミックが完結したことが話題になっていましたね。アニメは第三期までが放送済み、第四期が昨年 10 月から放送されていたのがメインスタッフの急逝により中断されていたのがこの 4 月から改めて再開されるようです。第四期の放送済み分までは Amazon Prime Video にて配信されているため(他の VOD プラットフォームは今のところ第三期止まり)、私は Prime Video にて最新話まで視聴しました。
私はあまり前提知識なく視聴したのですが、面白いですねこれ…!お世辞抜きで寝る間を惜しんでガーッと観てしまいました。
そもそも、アイヌの金塊の隠し場所を記したのが網走監獄から脱走した囚人達の皮膚に刻まれた刺青であり、その謎を解くには脱走囚全員を殺して「刺青人皮」を剥がなくてはならない…という設定からしてエグいわけですが、戦闘関連ではとにかく残虐やグロ描写も多い。そういう描写が苦手な私としてはちょっと辛いところですが、ちゃんとバランスを取るようにギャグパートやほっこりするシーンが置かれていて緩急の付け方がうまい。まあギャグパートも下ネタ多めで少し引いてしまう部分もあるけど(笑)そういうのを差し引いても続きが気になる作品です。北海道が主な舞台ということで晩年に北海道に渡った新撰組の土方歳三や永倉新八が登場するのもアツいし(もちろん史実とは異なる)、見どころが多い。登場人物もめちゃくちゃ多いけどどれもキャラクターが立っていて死にキャラがいないのも素晴らしい。一度退場したと思われたキャラが別の役割を持って再登場したりして、よく計算して作られているな…と思います。
中でも私がとても良いと感じたのは、作中にアイヌや北海道・樺太・ロシアなどの動植物や少数民族の文化の理解を助ける要素が意図的に散りばめられていること。サバイバルや旅が舞台ということで特にアイヌの食文化にまつわる描写が多く、まるでグルメアニメかな?という丁寧さでアイヌ料理が描かれます。それがどれもうまそうで…動物の脳を生食するのだけはどうかと思うけど、チタタプ(アイヌの「なめろう」的な料理)とかめっちゃ食べたいし、食べながらヒンナヒンナ言いたい。
話の本筋だけでも十分に面白いのですが、こういう要素があることで好奇心がいろんな角度から刺激されるのが本作にのめり込みやすい要因ではないでしょうか。
先日ウポポイや小樽で見てきたもの(ちなみに孤独のグルメに登場したにしん御殿も本作に出てくる)が本作の理解の助けになっているのですが、逆に本作を視聴した上で北海道に行くとまた違ったものが見えてくるんだろうなあ…と思っています。こないだ行ったところだけど、また北海道に行きたくなりました。
来月から放送されるアニメの続きも楽しみにしています。第四期で完結するのか、それとも第五期に突入するのか。それも含め、放送再開が待ちきれません。
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