今年も F1 日本グランプリ観戦時の宿は鈴鹿サーキット周辺に確保することができず、結局名古屋泊となりました。毎日早朝の電車で鈴鹿へ移動して名古屋帰着は 21~22 時という感じだったため名古屋を堪能する余裕はほとんどなかったのですが、それでも一度くらいは名古屋メシを食べておこうと思ってフォロワーさんに紹介いただいたこちらのお店へ。
手羽先で有名なチェーン店「世界の山ちゃん」が展開する高級グレードの店舗です。その名も「山 ワンランク上の世界の山ちゃん」。
名古屋市内に二店舗あり、最初は名駅近くの店舗に行ってみたのですが満席。伏見店の方が少し余裕あることが多いとのことで、どうせ栄のホテルへの道中だしということで伏見まで移動してきました。立派な古民家風の店舗で靴を脱いで上がります。
ラッキーなことに空席があり、二階席の最奥に一人で着席。さすがに日本グランプリ期間中は同じ目的のお客さんが少なくないようで、他の席からもレース用語が聞こえてきます。
メニューは…手羽先はもちろん食べるとして、他にも魅力的なつまみがいろいろと。結局昼間はサーキット内で伊勢うどんを食べたくらいだし、お腹も空いている。何を食べようか…。
日替わりメニュー、山ちゃんらしからぬ品位ある手書き。なんか日本酒や焼酎メインのちょっと良い居酒屋に来た気分。魚介中心の一品料理の品揃えも渋くていいじゃないですか。
そういえば山ちゃん自体、昔何度か来たことはあるけどたぶん十年単位で久しぶり。出てくる料理が楽しみです。
まあまずは生ビールから。お店のロゴ入りのジョッキに上手に注がれたビールが美しい。
今日一日で軽く 10km は歩いたから、ビールがめちゃくちゃにうまい。「五臓六腑にしみわたる」とはまさにこういうことを言うんだろうなあ。
ビールに合わせるのはおばんざい三種盛りから。日替わりでこの日は胡麻和え、バイ貝、里芋の煮物。
どれも優しい味でほっこりするおばんざい。そうそう、こういうのでいいんだよ。本家の山ちゃんだとジャンクなつまみかガッツリした名古屋メシが主体だからこうはいかない。
続いて名物「幻の手羽先」。本家と同じものだと思うけど、盛り付けが妙に上品。
久しぶりに手羽先食べたいと思ってたんだよね~、ではいただきます。
濃いめの味付けにたっぷりの胡椒が山ちゃんの手羽先。
表面パリッ、その中からプリッとした鶏肉の食感。そこへ舌にピリピリッと来る感覚が食欲を刺激する。スナック感覚でいくらでも食べられそうな気がする。
そして名古屋に来たならこれも外せないでしょう、な味噌串カツ。
甘味のある八丁味噌がジャンクに楽しい。これはお酒が進んでしまう。
つまみのおいしさにビールが枯れてしまったのでサワーへと移行。「特製山サワー」を注文してみました。
六種の柑橘が使われているとのことで、レモンだけでなく柚子やすだちなどの香りも感じる爽やかなサワー。これ、おいしくて楽しい。
メニューを見て頼まずにはいられなかった「いかわたの陶板焼き」。
小鍋に入って出てきました。固形燃料でその場で蒸し焼きにしていただきます。
…出来上がってみたらあまりにうまそうで写真撮るのを忘れてがっついてしまったという(汗。なので、完食後の写真だけ…。
いかわたを煮たり焼いたりした料理って、なんでこんなにうまいんだ。
この世の全てのうまみがここに凝縮されているんじゃないか、という気さえする。
それくらい幸せな一品でした。
こういうのを食べたら焼酎が欲しくなるところ。日本酒でも良いけど翌朝も早いし、ということで中々をロックでいただきます。
やっぱり魚介の濃い味の後はサラリとした麦焼酎がよく合います。
この店の名物「原始焼」というのがどうしても気になったから頼んでみました。初物秋刀魚の原始焼。今年の初秋刀魚をこういう形で食べることになるとは。
原始焼とは、魚を串に刺してじっくり炭火焼きにしたものとのこと。
炭火で香ばしくなった秋刀魚、おいしい。せっかくの秋刀魚の脂が炭焼きにすることで落ちてしまうのはちょっと惜しいけど、背骨もワタも残さず食べられるおいしい秋刀魚でした。
〆は名古屋らしく鰻まぶしとか親子丼とかもあったけど、ここまででけっこう満足してしまったので軽めに二八蕎麦。
コシのある麺がツルツルッと喉を通っていく感触が心地良い。これはちょうど良い〆でした。
期待通り、いや期待以上の名古屋メシでした。もともと今回は久しぶりに山ちゃんにでも行ってみるかー、ガヤガヤ騒がしいだろうけどたまにはいいか、と思っていたところだったので、同じ山ちゃん系列の望外に落ち着いた店でじっくり堪能できたのはとても良かった。胃袋も心も満たされました。
独りで来ても良い店だけど、ここは 2~3 人でしっぽり飲み食いすると楽しそうだなあ。今度誰かと名古屋に来る機会があったら誘ってみようかな。
黒ぽんさんご紹介ありがとうございました。ごちそうさまでした。
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