スポンサーリンク

池上本門寺 万燈練供養

池上本門寺の御会式に行ってきました。

私は日蓮宗信者ではないけど昔このすぐ近くに住んでいたことがあって当時はよく見に来ていたのですが、今回そうとう久しぶりに来ました。たぶん十年以上ぶりじゃないですかね。
本門寺の御会式は日蓮聖人の入滅を記念するお祭りで、万燈練供養が行われる 10 月 12 日はほぼ町中を交通規制して万燈の隊列が公道を練り歩きます。Wikipedia によると毎年この三日間で三十万人が訪れ、商店街は年間売上の半分をこの期間に達成するとか。

近年は 2019 年が台風直撃のため中止、2020~2021 年が COVID-19 感染拡大の影響で中止、昨年が境内のみでの縮小開催だったとのことで町を挙げての開催は実に五年ぶり。待ち望んでいた人が多いのか、本当にすごい人出でした。

※写真は全て α7 IV+FE24-105/F4G にて撮影。

御会式の華がこの纏(まとい)。うまい人の纏さばきは本当に見事で見入ってしまいます。一方で小さい子がちまちま纏を振っている姿もたいへんかわいらしい。

宗教のお祭りになんで纏なのかと思ったら、江戸時代に火消し衆が御会式に参加して纏を振るったのが由来なようですね。実に江戸っぽいエピソードであります。

車両通行止めにした公道を、鳴り物を鳴らしながら本門寺の山頂まで練り歩きます。
参加している人々の格好は明らかに江戸っぽいのに独特のリズム感はなんか日本っぽくなくて、どこかアジアのお祭りに迷い込んだかのような気分。まあ仏教自体がインド発祥だから、日本に伝来するまでにアジアの様々な文化が混ざっていったのかもしれません。

普段は人もまばらな参道が、この日だけは飾り付けられて屋台も出て山頂までとにかく万燈と人で埋まっている。ちょっとすごい光景です。
これ脚立持ってきてもっと手前から望遠で圧縮したら面白い画になったかもしれないけど、そもそも人の流れがすごすぎて脚立なんて立てられる状況ではありません。

96 段あるという階段を万燈を担いで上る様子も見物ですが、上りきって境内に到着するといよいよという気配が漂い始めます。
そして境内は下界よりもさらにすごい人、人。地元の警察署からほぼ総動員されるという警察官とお坊さんが協力し合いながら交通整理する様子がちょっと微笑ましい。お祭りの日にご苦労さまです。

万燈は本堂に到達して祈りを捧げたらゴール。万燈練行列の参列者だけで三千人はいるとのことで、この日は夜通しこの騒ぎが続きます。

ここの境内にこれだけの人が溢れるのは年末年始を除けばこの日くらいではないでしょうか。
普段は地味な下町に、こんなに人が集まってくるのはちょっと不思議な感覚です。

屋台も参道沿い以外のところにもとにかくたくさん出ています。
一般の参加者にとっては万燈練供養そのものよりもこっちがメインなのかもしれません。

この三年、仕切りのない場所で飲食を提供すること自体が御法度だったので、こういうのなんか懐かしい。
屋台のたこ焼きとか焼きそばとかを見るとお祭りに来たなあと実感しますね。

直近の一年あまりは大規模な音楽やスポーツ関連のイベントが徐々に解禁されて人が集まる場所に行くこと自体は増えましたが、こういう典型的なお祭りを感じたのは本当に久しぶり。
やっぱり日本人だから無意識に「ハレとケ」を意識しながら生活しているのか、非日常の世界で気持ちを解放するって大事なんだなあ…と思いました。

写真撮影メインで行ったつもりが、お祭りそのものを楽しんで帰ってきました。来年も都合が合えば行こうかな。

コメント

スポンサーリンク